第1章にしてはサービス問題が少ない。微妙な日本語にも注意(問4,5,6,9)

【問1】 医薬品の本質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 医薬品は、本来、人体にとっては異物(外来物)である。

b 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡るが、そのすべてが解明されている。

c 人体に対して使用されない医薬品である殺虫剤や検査薬は、人の健康に影響を与えないものである。

d 一般用医薬品は、医療用医薬品と比較すると、保健衛生上のリスクは相対的に低いと考えられるが、適正な使用が図られる必要がある。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)

医薬品の本質に関する問題。これはサービス問題 

a 正しい。初学時は戸惑う表現だが、手引きの記載通りである。
b 誤り。
c 誤り。
d 正しい。

正答・・・3

【問2】 医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との和で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。

b 医薬品の投与量と効果の関係は、薬物用量を増加させるに伴い、効果の発現が検出されない「無作用量」から、最小有効量を経て「治療量」に至る。

c 治療量を超えた量を単回投与した後に毒性が発現するおそれが高いことは当然であるが、少量の投与でも長期投与されれば慢性的な毒性が発現する場合もある。

    a b c
1 誤 誤 正
2 誤 正 正
3 正 正 誤
4 正 誤 誤
5 正 正 正

医薬品のリスク評価に関する問題。

a 誤り。初学者にはやや難解な概念だが、しっかり覚えておく。。医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との積で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。「和」→「積」なら良い。
b 正しい。これも初学者にはやや理解が難しいかもしれない。
c 正しい。出題範囲ではないが、具体例としてアセトアミノフェンの長期連用による肝毒性がある。

正答・・・2

【問3】 医薬品のリスク評価に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 医薬品については、食品と同等の安全性基準が要求されている。

b 医薬品の安全性に関する非臨床試験では、Good Laboratory Practice(GLP)に準拠して薬効-薬理試験や一般薬理作用試験、毒性試験が厳格に実施されている。

c ヒトを対象とした臨床試験における効果と安全性の評価基準には、国際的に Good Clinical Practice(GCP)が制定されており、これに準拠した手順で安全な治療量 を設定することが新規医薬品の開発に関連する臨床試験(治験)の目標の一つである。

d 医薬品に対しては、製造販売後の調査及び試験の実施基準として Good Vigilance Practice(GVP)と製造販売後安全管理基準として Good Post-marketing Study Practice(GPSP)が制定されている。

1(a、c) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

医薬品のリスク評価に関する問題。

新規に開発される医薬品のリスク評価で

非臨床試験(動物実験)の基準=GLP(Good Laboratory Practice)
臨床試験(ヒトを対象)の基準=GCP(Good Clinical Practice)

”laboratory”が「実験室・研究室」という意味を知っていれば、割とこの二つは理解しやすいはず。

また、製造販売後の方はやや覚えづらい。

製造販売後の調査及び試験の実施基準=GPSP(Good Post-marketing Study Practice)
製造販売後安全管理基準=GVP (Good Vigilance Practice)

“Vigilance”は、「警戒・用心」という意味で、難しい単語である。

a 誤り。
b 正しい。非臨床試験なのでGLP
c 正しい。臨床試験なのでGCP
d 誤り。GVPとGPSPの説明が入れ替わっている。

正答・・・3

【問4】 健康食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 「健康食品」という言葉は健康増進や維持に有用な食品全般をさすものであり、社会に広く使用されている。

b 食品は、身体構造や機能に影響する効果を表示することはできないが、例外的に栄養機能食品については、「特定の保健機能の表示」ができる。

c 健康補助食品(いわゆるサプリメント)などの中には、カプセル、錠剤等の医薬品と類似した形状で発売されているものも多く、誤った使用法により健康被害を生じた例も報告されている。

d 医薬品を扱う者は、健康食品は法的にも、また安全性や効果を担保する科学的データの面でも医薬品とは異なるものであることを認識し、消費者に指導・説明を行わなくてはならない。

  a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正

健康食品に関する問題。

意外と正答率は高くなかったと思われる問題。
「特定の保健機能の表示」、「栄養機能の表示」2種類の存在及び、その違いを知らないと、bはひっかかりやすい。

a 正しい。
b 誤り。
c 正しい。
d 正しい。
 
正答・・・3

【問5】 医薬品の副作用に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。なお、2箇所の( b )内にはどちらも同じ字句が入る。

世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは、「疾病の予防、診断、 治療のため、又は身体の( a )を正常化するために、人に通常用いられる量で発現する医薬品の有害かつ意図しない反応」とされている。我が国では、「( b )が適正な 使用目的に従い適正に使用された場合においてもその( b )により人に発現する有害な反応」(( c )第4条第6項)を、医薬品の副作用と定義している。

  a     b     c
1 機能  一般用医薬品  薬事法
2 構造  一般用医薬品  薬事法
3 構造  許可医薬品   独立行政法人医薬品医療機器総合機構法
4 機能  許可医薬品   独立行政法人医薬品医療機器総合機構法
5 機能  許可医薬品   薬事法

医薬品の副作用、WHOの定義に関する問題。
難易度の高い問題である。

aの選択肢=機能はそれ程迷わないはず。
bも、OTC薬に限定した副作用の定義ではないので、「許可医薬品」の方が選びやすい。
cは知らないと厳しい。手引きの記載を覚えてなければ「薬事法」を選びがち。正答は「独立行政法人医薬品医療機器総合機構法 」なので注意。

正答・・・4

【問6】 アレルギー(過敏反応)に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a アレルギーは、医薬品の薬理作用とは関係なく起こり得るものである。

b アレルギーは、免疫機構とは関係なく人体にとって好ましくない症状が引き起こされる反応である。

c 医薬品の添加物は、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)となり得る。

d アレルギーには体質的な要素はあるが、遺伝的な要素はない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

アレルギー(過敏反応)に関する問題。
ややひっかけを狙った日本語表現もあるが、内容自体はそれほど難しくないので正答したい。

正答・・・2

【問7】 医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 副作用の重篤化を回避するためには、医薬品を使用する人が副作用をその初期段階で認識することが重要となる。

b 一般用医薬品は、通常、その使用を中断することによる不利益よりも、重大な副作用を回避することが優先される。

c 一般用医薬品の販売等に従事する専門家は、副作用の状況次第では、購入者等に対して、速やかに適切な医療機関を受診するよう勧奨する必要がある。

d 副作用は、容易に異変を自覚できるものばかりでなく、血液や内臓機能への影響等のように、直ちに明確な自覚症状として現れないこともある。

  a b c d
1 正 正 正 正
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 正
4 正 正 誤 正
5 正 正 正 誤

医薬品の副作用に関する問題。

これはほぼサービス問題

正答・・・1

【問8】 医薬品等の相互作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が増強することがあるが、減弱することはない。

b 相互作用には、医薬品が吸収、代謝(体内で化学的に変化すること)、分布又は排泄される過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがあ る。

c 相互作用を回避するには、通常、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、 その医薬品との相互作用を生じるおそれのある医薬品や食品の摂取を控えなければならない。

d 外用薬や注射薬は、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受けることはない。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)

手引きの「他の医薬品や食品との相互作用、飲み合わせ」に関して、幅広く知識が求められている。

a 誤り。
b 正しい。
c 正しい。
d 誤り。

正答・・・4

【問9】 医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 一般用医薬品の場合、その使用を判断する主体は医薬品の販売等に従事する専門家であることから、その適正な使用を図っていく上で、販売時における専門家の関与が特に重要である。

b 医薬品の不適正な使用は、概ね、使用する人の誤解や認識不足に起因するものと、医薬品を本来の目的以外の意図で使用するものとの2つに大別することができる。

c 一般用医薬品には習慣性・依存性がある成分を含んでいるものがあり、そうした医薬品がしばしば乱用されることが知られている。

d 医薬品の販売等に従事する専門家は、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処する必要があり、積極的に事情を尋ねたり、状況によっては販売を差し控えるなどの対応を図ることが望ましい。

  a b c d
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 正 正
5 誤 正 正 正

医薬品の使用に関する問題。

aの間違いに気づくかどうか。

a 誤り。尤もらしい文章だが、「一般用医薬品は、一般の生活者がその選択や使用を判断する主体」であることは覚えておく。良く問われる内容である。
b 正しい。
c「しばしば」の表現で迷った人は多いはず。依存性のある一般用医薬品(ジヒドロコデインリン酸塩コデインリン酸塩等)は確かにあるが、乱用している人は実際に見かける機会は限られている。しかし、手引きには「しばしば乱用されることが知られている」の表現記載あり、正しい文章となる。
d 正しい。

正答・・・5

【問10】 小児等の医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。

b 小児は肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄にかかる時間が短く、作用が弱くなる。

c 5歳未満の幼児に使用される錠剤やカプセル剤などの医薬品には、服用時に喉につかえやすいので注意するよう添付文書に記載されている。

d 乳児は医薬品の影響を受けやすいため、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限にとどめるのが望ましい。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、d) 5(c、d)

小児等の医薬品の使用に関する問題。

a 誤り。これは超頻出知識。小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い
b 誤り。前半部分は正しい。その為、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがある。
c 正しい。
d 正しい。

正答・・・5