アスピリン(アセチルサリチル酸)

バファリンAの成分として有名。100年以上の歴史を持つ。

アスピリン(アセチルサリチル酸)は、OTC医薬品で用いられる代表的な解熱・鎮痛薬の一つです。日本では、昔から「頭痛にバファリン~♪」のCMで有名な、「バファリンA」の主成分として知られています。

とにかく古くから有名な薬で、世界で初めての合成薬として知られており、1897年にドイツ・バイエル社によって開発されてから、既に100年以上の歴史をもつ薬です。

本来「アスピリン」は商品名ですが、あまりにも有名なため、日本薬局方では、「アセチルサリチル酸」ではなく、「アスピリン」の名称がつかわれています。登録販売者試験の手引でも同様です。

市販の解熱鎮痛薬としては、現在ロキソプロフェン(ロキソニン)のシェアが高まっていますが、バファリンAは、今でも根強い支持を持っています。

(但し、バファリンブランドでも、他の成分の場合もあるので注意。例えば、バファリンブランド最上位である「バファリンプレミアム」の主成分は、イブプロフェンアセトアミノフェンであり、アスピリンは含まれません。)


また医療用医薬品としては、現在、解熱鎮痛薬としての役割はほぼ終えています。(医療用 バファリン配合錠A330は需要低下の為、2021年4月末で販売終了となりました)
しかし、低用量服用での抗血小板凝集作用の有用性が知られるようになり、低用量製剤も販売され、現在血栓予防薬として広く処方されています。
製品としては、バイアスピリン錠100mg、バファリンA81mg等があります。
(なお、市販の鎮痛薬としての服用量は、1回500㎎~660㎎です。)

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また、「アスピリン」は、世界で一番有名な薬の名前と言われるだけあり、海外の薬局でも「アスピリン!」と言えば大抵通じ、バイエル社アスピリンを出してくれます。(「バファリン」ブランドが強い日本において、一番「アスピリン」の名称の知名度が低いかもしれません。)

特に、頭痛薬としてアメリカで良く使われています。映画の中でも、瓶に入ったアスピリンが登場するシーンを見たことがある人も多いでしょう。

登録販売者試験で覚えておきたいポイントは

①「アスピリン」と呼ばれるが、「ピリン系」ではない。
② 他の解熱鎮痛薬と比較して胃腸障害を起こしやすい。
③ アスピリン喘息 喘息体質の人には服用させない
④ ライ症候群との関連性から、15歳未満の小児には服用させない

他にも、肝障害や、妊娠末期での投与回避、等ありますが、最低限上記の内容は覚えておきましょう。

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