問91(水虫薬)、問92(歯槽膿漏薬)、問96(滋養強壮保健薬)、問100(殺虫剤)は難問。


【問91】 みずむし・たむし用薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 一般的に、湿潤している患部には液剤が適し、皮膚が厚く角質化している部分には軟膏又はクリームが適すとされる。

b 湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合には、抗真菌成分が配合された医薬品を使用することが適当である。

c エコナゾール硝酸塩は、患部を酸性にすることにより、皮膚糸状菌の発育を抑える作用を目的として用いられる。

d シクロピロクスオラミンは、皮膚糸状菌の細胞膜に作用して、その増殖・生存に必要な物質の輸送機能を妨げ、その増殖を抑える作用がある。

  a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 誤 正 正
3 誤 正 正 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 正

みずむし・たむし用薬に関する問題。

a 誤り。一般的に、じゅくじゅくと湿潤している患部には、軟膏又はクリームが適する。液剤は浸透性が高いが、患部に対する刺激が強い。皮膚が厚く角質化している部分には、液剤が適している。
b 誤り。
c 誤り。エコナゾール硝酸塩はイミダゾール系の抗真菌薬だがマイナー成分。皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させ、その増殖を抑える。
d 正しい。これもマイナーな成分。

正答・・・5

【問92】 次の歯槽膿漏薬の配合成分とその目的とする作用のうち、正しいものの組合せはどれか。

  配合成分           目的とする作用
a カルバゾクロム        抗炎症
b 銅クロロフィリンナトリウム  組織修復
c アラントイン         止血
d チモール           殺菌消毒

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

歯槽膿漏薬に関する問題。かなりマイナーな成分も問われている。

a 誤り。カルバゾクロムは炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える。
b 正しい。銅クロロフィリンナトリウムは、炎症を起こした歯周組織の修復を促す。歯肉炎に伴う口臭を抑える効果も期待される。
c 誤り。アラントインは組織修復成分。炎症を起こした歯周組織の修復を促す。
d 正しい。チモールは殺菌消毒成分だが、かなりマイナー。

正答・・・4

【問93】 口内炎及び口内炎用薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 口内炎は、口腔粘膜に生じる炎症で、口腔の粘膜上皮に水疱や潰瘍ができて痛み、ときに口臭を伴う。

b 一般用医薬品の副作用として口内炎が現れることはない。

c 口腔粘膜の組織修復を促す作用を期待して、アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性 アズレン)が配合されている場合がある。

d 患部からの細菌感染を防止することを目的として、アクリノールが配合されている場合がある。

a b c d
1 正 誤 正 正
2 誤 正 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 誤 正 誤
5 正 誤 誤 正

a 正しい。
b 誤り。
c 正しい。アズレンスルホン酸ナトリウムは頻出医薬品。様々な用途で用いられる。
d 正しい。アクリノールは殺菌消毒成分として働く。
アクリノール液

正答・・・1

【問94】 ニコチンを有効成分とする禁煙補助剤(咀嚼剤)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 妊婦又は妊娠していると思われる女性は、禁煙することが推奨されるので、積極的に使用することが望ましい。

b 禁煙補助剤に配合されるニコチンは、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を減弱させるおそれがある。

c 口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後しばらくは禁煙補助剤の使用を避けるべきである。

d インスリン製剤を使用している人は、ニコチンがインスリンの血糖降下作用に拮抗して、効果を妨げるおそれがあるため、禁煙補助剤を使用する前に、治療を行っている医師又は処方薬を調剤した薬剤師に相談するなどの対応が必要である。

    a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤

ニコチン置換療法に関する問題は頻出である。

a 誤り。摂取されたニコチンにより胎児又は乳児に影響が生じるおそれがあり、使用を避ける。
b 誤り。ニコチンは交感神経系を興奮させる作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品(鎮咳去痰薬、鼻炎用薬、痔疾用薬等)との併用により、その作用を増強させるおそれがある。
c 正しい。口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下する。
d 正しい。禁煙補助剤の問題で、インスリンとの関係については良く問われる。

正答・・・3

【問95】 次のビタミン主薬製剤の主薬として配合される成分とその配合目的のうち、正しいものの組合せはどれか。

   配合成分           配合目的
a レチノール酢酸エステル   月経不順の症状の緩和
b リボフラビン酪酸エステル  肉体疲労時におけるビタミンB2の補給
c エルゴカルシフェロール   くる病の予防
d アスコルビン酸       脚気の症状の緩和

1(a、b) 2(a、d) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

ビタミン類に関する問題。

a 誤り。レチノール酢酸エステルはビタミンA
b 正しい。リボフラビン酪酸エステルはビタミンB2
c 正しい。エルゴカルシフェロールはビタミンD。くる病とは、ビタミンDの代謝障害によって、カルシウムやリンの吸収が進まなくなるために起こる乳幼児の骨格異常。
d 誤り。アスコルビン酸はビタミンC。脚気の症状に関連するのはビタミンB1

正答・・・3

【問96】 滋養強壮保健薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、生体におけるエネルギーの産生効率を高めるとされ、骨格筋の疲労の原因となる乳酸の分解を促す働きを期待して用いられる。

b グルクロノラクトンは、肝臓の働きを助け、肝血流を促進する働きがあり、全身倦怠感や疲労時の栄養補給を目的として配合されている場合がある。

c ヘスペリジンは、ビタミン様物質のひとつで、ビタミンCの吸収を助ける等の作用があるとされ、滋養強壮保健薬のほか、かぜ薬等にも配合されている場合がある。

d ガンマ-オリザノールは、米油及び米胚芽油から見出された抗酸化作用を示す成分で、 同様の作用を有するビタミンEと組み合わせるとその作用が増強されるため、組み合わ せた配合は望ましくない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

滋養強壮保健薬に関する問題。これも難しい。

a 誤り。タウリンには肝臓機能を改善する働きがあるとされる。
b 正しい。グルクロノラクトンは栄養ドリンク「グロンサン」の主成分として知られる。
c 正しい。
d 誤り。米油及び米胚芽油から見出された抗酸化作用を示す成分で、ビタミンE等と組み合わせて配合されている場合がある。

正答・・・3

【問97】 一般用医薬品に用いられる生薬成分に関する次の記述のうち、記述と成分の正しい組合せはどれか。

a イネ科のハトムギの種皮を除いた種子を基原とする生薬で、肌荒れやいぼに用いられる。

b シソ科のコガネバナの周皮を除いた根を基原とする生薬で、内用痔疾用薬では主に抗炎症作用を期待して用いられる。

c バラ科のヤマザクラ又はその他近縁植物の、通例、周皮を除いた樹皮を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられる。

d タデ科のツルドクダミの塊根を基原とする生薬で、頭皮における脂質代謝を高めて、 余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられる。

   a       b   c     d
1 ヨクイニン   ジオウ  オンジ  カシュウ
2 インヨウカク  ジオウ  オンジ  モクツウ
3 インヨウカク  ジオウ  オウヒ  カシュウ
4 インヨウカク  オウゴン オウヒ  モクツウ
5 ヨクイニン   オウゴン オウヒ  カシュウ

生薬の出題範囲をすべて覚えるのは大変。過去問で得られた知識は、忘れないように。

a ハトムギ、肌あれ、イボのキーワードからヨクイニンは気付きたい。これで選択肢を1,5までは絞れる。
b オウゴン(黄ゴン)痔の漢方である乙字湯にも含まれている。
c オウヒ(桜皮)
カシュウ(何首烏) 頭皮の脂質代謝がキーワード。

正答・・・5

 【問98】 次の漢方処方製剤のうち、構成生薬としてカンゾウを含まないものはどれか。

1 麻黄湯 
2 呉茱萸湯 
3 十味敗毒湯
4 補中益気湯
防風通聖散

カンゾウを含まない漢方薬は、闇雲に覚えず、手引きにわざわざ記載されているものを憶えておく。
半夏厚朴湯」「呉茱萸湯」「いんちんこう湯」は最低限押さえておく。

正答・・・2

【問99】 消毒薬の誤用・事故等に対する応急処置に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 誤って飲み込んだ場合には、中毒物質の消化管からの吸収を遅らせ、粘膜を保護するために、誤飲してから数分以内に多量の牛乳などを飲ませる。

b 原末や濃厚液を誤って飲み込んだ場合には、自己判断で安易に吐き出させることは避ける。

c 酸やアルカリが目に入った場合には、酸をアルカリで、アルカリを酸で中和するといった処置が望ましい。

d 誤って吸入し、意識がない場合には、新鮮な空気の所へ運び出し、人工呼吸などをする。

   a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 正 正
5 正 誤 正 誤

誤用・事故等への対処に関する問題。すみやかに医療機関受診が原則だが、その前にできる適切な応急処置を考える。

a 正しい。通常は多量の牛乳などを飲ませるが、手元に何もないときはまず水を飲ませる。
b 正しい。
c 誤り。常識的に考えれば間違いとわかるはず。早期に十分水洗を行う。
d 正しい。(もちろん救急車も呼ぶが)応急処置として考える。

正答・・・1

【問100】 殺虫剤の配合成分に関する次の記述のうち、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

フェニトロチオンは、代表的な( a )系殺虫成分であり、殺虫作用はアセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と( b )に結合してその働きを阻害することによる。誤って飲み込んでしまった場合には、神経の異常な興奮が起こり、 ( c )、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある。

a b c
1 有機リン    可逆的   縮瞳
2 有機リン    不可逆的  縮瞳
3 有機リン    不可逆的  散瞳
4 カーバメイト  不可逆的  散瞳
5 カーバメイト  可逆的   散瞳

殺虫成分に関する問題。

フェニトロチオンは有機リン系殺虫成分。農薬の「スミチオン」の商品名が有名。(蚊等の害虫駆除で、町内会でまとめ買いしているところもあります。ホームセンターでも購入可能)
殺虫作用は、アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と不可逆的に結合してその働きを阻害することによる。誤飲などで高濃度又は多量に曝露した場合には、神経の異常な興奮が起こり、縮瞳、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある

正答・・・2