市販薬に良く使用されるが、腹痛等の副作用に注意

ビサコジルは、大腸刺激性の便秘薬として使用されています。
大腸(特に直腸や結腸)を直接刺激して、蠕動運動を高めることにより、便通を促します。また、結腸での水分の吸収も抑えて、便を柔らかくすると言われています。

医療用では、あまり使われていない便秘薬成分ですが、市販薬では「センナ」と並び、多くの製品に含まれる代表的便秘薬成分です。

代表製品は何と言っても「コーラック」が有名です。他にも各社から販売されています。効果発現までは、おおよそ6~11時間で、センナやピコスルファートナトリウムと同様に、通常寝る前に服用し、翌朝効果を期待します。

ビサコジルの特徴として、胃や十二指腸で働くと粘膜を刺激して、下痢や腹痛といった副作用が起きやすくなると言われています。その為、小腸に届いてから成分が溶け出して、効果を表す「腸溶錠」と言われる剤型になっています。(一部カプセルもあり)

胃の中は胃酸の影響で酸性になっていますが、一方で腸の中はアルカリ性になっています。この違いを利用して、アルカリ性でないと溶けないようにコーティングしたのが腸溶錠です。

コーラックの「6層コート」構造など、各メーカーによって溶出製剤技術は様々でしょうが、ビサコジル成分を含んだ製品は通常どれも腸溶錠や、腸溶性軟カプセル等、溶出に工夫がなされています。

 一方で、医療用では、実は坐薬しか販売されていません。(代表品:テレミンソフト坐薬)

坐薬のメリットとして結腸・直腸に限定的に働くことから、腹痛等の副作用リスクを減らすことができます。また固い便にも対応しやすく、効果発現も速く、15分~60分とされています。
但し、一般成人の通常の便秘症であれば、坐薬では抵抗がある人が大多数ですので、一般用では内服薬が主流なのでしょうか?。


それでも、一般用医薬品でも坐薬タイプも存在し、「ベンツナール坐薬」という製品が、大木製薬から販売されています。(パッケージのメッセージは少し極端な気がしますが)

登録販売者試験でのポイントは2つ

①「内服薬では、胃内で分解されて効果が低下したり、胃粘膜に無用な刺激をもたらすのを避けるため、腸内で溶けるように錠剤がコーティング等されている製品(腸溶製剤)が多い」

②「腸溶製剤の場合、胃内でビサコジルが溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けることとされている。」

特に②については、実務でも大事な知識となります。
制酸剤やアルカリ性の牛乳(特に便秘患者は飲んでいる人が多い)によって、胃内pHが上昇(中性よりになる)すると、ビサコジルが溶けて、胃粘膜を刺激し副作用が起きやすくなり、効果も減弱するので、大事なアドバイスになります。