問50(外皮用薬)はやや難問。他は基礎・標準レベルの問題で9割以上は正答したい。

問 41 痔に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 痔核は、肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じたもので、一般に「いぼ痔」と呼ばれる。

2 直腸粘膜と皮膚の境目となる歯状線より上部の、直腸粘膜にできた痔核を外痔核と呼び、自覚症状が少ないことが特徴である。

3 痔瘻(じろう) は、肛門内部に存在する肛門腺窩 と呼ばれる小さなくぼみに糞便の滓が溜まって炎症・化膿を生じた状態で、体力低下等により抵抗力が弱まっているときに起こりやすい。

4 痔の予防には、食物繊維の摂取を心がける等、便秘を避けることや香辛料など の刺激性のある食べ物を避けることなどが効果的である。

痔に関する問題。

2 誤り。直腸粘膜にできた痔核は「内痔核」で、痛みは感じにくい。歯状線より下部の、肛門の出口側にできた痔核は「外痔核」と呼び、知覚神経により強い痛みを伴う。

正答・・・2

問 42 外用痔疾用薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 注入軟膏では、配合成分によってはその一部が直腸粘膜から吸収されて循環血流中に入りやすく、全身的な影響を生じることがある。

b 局所麻酔成分のアミノ安息香酸エチルは、痔に伴う痛み・痒みを和らげることを目的として用いられる。

c 組織修復成分のアラントインは、痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して配合されている。

d 殺菌消毒成分のタンニン酸は、 疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として配合されている。

    a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 正 正 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正

外用痔疾用薬に関する問題。

a 正しい。
b 正しい。痔薬の局所麻酔成分としてはリドカインが主流だが、アミノ安息香酸も用いられている。
c 正しい。アラントインに関する内容。
d 誤り。タンニン酸は収斂保護止血成分であり、殺菌消毒成分ではない。

正答・・・1

問 43 泌尿器用薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a ウワウルシは、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示すため、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。

b カゴソウは、尿量増加(利尿)作用を期待して配合されている場合がある。

c ソウハクヒは、尿量増加(利尿)作用を期待して配合されている場合がある。

d 膀胱炎や前立腺肥大によって、残尿感や尿量減少が起こることがあり、その場合は、一般用医薬品によって対処することは適当でない。

    a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正

泌尿器用薬に関する問題

a 正しい。ウワウルシは、なぜかこの試験では頻出である。
b 正しい。カゴソウ(夏枯草)は利尿効果を期待されて泌尿器薬に使用される。
c 正しい。ソウハクヒ(桑白皮)も利尿効果を期待される。登録販売者試験では、泌尿器薬の分野でしか登場しないが、咳の漢方である「五虎湯」や「清肺湯」の構成成分であることも知っておきたい。
d 正しい。医療機関を受診して、適切な検査・診察を行い診断を受けるべきである。

正答・・・5

問 44 婦人薬に配合されている成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a エチニルエストラジオールは、妊婦でも使用できる。

b トウキは、血行を改善し、血色不良や冷えの症状を緩和するほか、強壮、鎮静、 鎮痛等の作用を期待して用いられる。

c シャクヤクは、鎮痛・鎮痙の作用を期待して配合されている場合がある。

d カンゾウは、抗炎症作用を期待して配合されている場合がある。

    a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 誤

婦人用薬に関する問題。

a 誤り。 エチニルエストラジオールは人工合成の女性ホルモン。妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって、胎児の先天性異常の発生が報告されているため、妊婦又は妊娠していると思われる人は使用しない。
なお、この成分を含む市販の婦人薬としては「ヒメノス」がある。適応症は、不感症、婦人更年期障害、婦人神経衰弱等。外陰部粘膜に塗り、吸収されて循環血液中に移行する。
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b 正しい。トウキ(当帰)
c 正しい。シャクヤク(芍薬)
d 正しい。カンゾウ(甘草)

正答・・・2

問 45 鼻炎用内服薬に配合されている成分に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として、グリチルリチン酸、トラネキサム酸が配合されている場合がある。

2 交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を拡張させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として、メチルエフェドリン塩酸塩が配合されている場合がある。

3 鼻汁分泌やくしゃみを抑えることを目的として、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミドが配合されている場合がある。

4 鼻閉への効果を期待して、サイシンが配合されている場合がある。

鼻炎用内服薬に関する問題。

2 誤り。「交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させる」が正しい文章。メチルエフェドリン塩酸塩は代表的なアドレナリン作動性成分であり正しい。
3 正しい。ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミドは、鼻炎薬に用いられる抗コリン成分。
4 正しい。サイシン(細辛)は、鼻閉への生薬として度々出題させている。

正答・・・2

問 46 点鼻薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a ナファゾリン塩酸塩が配合された点鼻薬を過度に使用すると、逆に鼻づまり(鼻閉)がひどくなることがある。

b クロモグリク酸ナトリウムは、花粉、ハウスダスト(室内塵)等による鼻アレルギー症状の緩和を目的として、通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合されている。

c ベンゼトニウム塩化物は、ウイルスによる二次感染を防止することを目的として配合されている場合がある。

d 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲は、急性又はアレルギー性の鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎であり、蓄膿症などの慢性のものは対象となっていない。

    a b c d
1 誤 正 正 正
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤

ベンゼトニウム塩化物は、ややマイナーな知識になるが、頻出内容のa,bがわかれば正答できる。

a 正しい。ナファゾリン塩酸塩の過度の使用による鼻閉は頻出。
b 正しい。点鼻薬でのクロモグリク酸ナトリウムに関する出題で「他の抗ヒスタミン薬と組み合わせて配合する」という内容は頻出
c 誤り。ベンゼトニウム塩化物は点鼻薬に使用される殺菌消毒成分。黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌、真菌類に対する殺菌消毒作用を示すが、結核菌やウイルスには効果がない。
d 正しい。

正答・・・3

問 47 眼科用薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 一度に何滴も点眼することにより薬液が結膜嚢に行き渡りやすくなるため、効果が増強される。

b 点眼の際に容器の先端が眼瞼(まぶた)や 睫毛(まつげ)に触れると、雑菌が薬液に混入して汚染を生じる原因となるため、触れないように注意しながら点眼する必要がある。

c 点眼薬の使用では、全身性の副作用が現れることはない。

d 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

眼科用薬に関する問題。サービス問題です。

正答・・・3

問 48 眼科用薬に配合されている成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a ネオスチグミンメチル硫酸塩は、アセチルコリンを分解する酵素(コリンエステラーゼ)の働きを抑える作用を示し、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。

b テトラヒドロゾリン塩酸塩が配合された点眼薬を連用又は頻回に使用すると、 異常なまぶしさを感じたり、かえって充血を招くことがある。

c コンドロイチン硫酸ナトリウムは、結膜や角膜の乾燥を防ぐことを目的として用いられることがある。

d スルファメトキサゾールは、主にウイルスや真菌の感染に対して用いられる。

    a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正

眼科用薬に関する問題。

d 誤り。スルファメトキサゾールは、点眼薬に使用される抗菌成分だが、細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎などの化膿性の症状改善に用いられるが、ウイルスや真菌の感染に対する効果はない。「サンテ抗菌目薬」、「ロート抗菌目薬EX」等に使用されている。

正答・・・1

問 49 外皮用薬に配合されている成分とその成分を配合する目的との関係について、 正しいものの組み合わせはどれか。

a カプサイシン 末梢血管を拡張させて患部の血行を促す

b 酸化亜鉛 患部のタンパク質と結合して皮膜を形成し、皮膚を保護する

c リドカイン 損傷皮膚の組織の修復を促す

d ヘパリン類似物質 創傷面からの出血を抑える

1(a、b) 2(a、d) 3(b、c) 4(c、d)

外皮用薬に関する問題

a 正しい。カプサイシンは温感刺激成分。トウガラシにも含まれている。いわゆる「温シップ」と呼ばれるポカッっとするタイプの湿布に使用される。
b 正しい。酸化亜鉛は収斂・皮膚保護成分。湿疹・皮膚炎等の塗り薬に配合されていることがある。
c 誤り。リドカインは代表的な局所麻酔成分であり頻出。
d 誤り。ヘパリン類似物質は、血行促進成分、保湿成分として用いられる。医療用では「ヒルドイド」として知られ、保湿目的で良く用いられている。きり傷、擦り傷、掻き傷等の創傷面からの出血を抑えるために用いられるのは、ナファゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分がある。

正答・・・1

問 50 外皮用薬に配合されている成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a サリチル酸は、角質成分を溶解することにより角質軟化作用を示し、併せて抗菌、抗真菌、抗炎症作用も期待され、にきび用薬等に配合されている場合もある。

b スルファジアジンは、角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善することを目的として用いられる。

c 硫酸フラジオマイシンは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す。

d バシトラシンは、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げることによ り、その増殖を抑える。

    a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 誤 誤 正
5 正 正 誤 誤

外皮用薬に関する問題だが、細かい知識も求められているが、この程度の知識はつけておきたい。

a 正しい。サリチル酸とくれば、うおの目、たこ、いぼの薬。他に、にきび用薬や、頭皮の落屑(ふけ)を抑える為に、毛髪用薬に配合されることもある。例えばカロヤン(第一三共)。
b 誤り。スルファジアジンは、皮膚用外用薬に使用される抗菌成分で、サルファ剤に分類される。ブドウ球菌、大腸菌等に抗菌作用をしめす。ポリベース(佐藤製薬)等に配合され、とびひやニキビ等に使用できる。
c 正しい。硫酸フラジオマイシンは、市販外用薬では代表的抗菌成分であり、試験でも頻出。
d 誤り。バシトラシンは細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を示す。ドルマイシン軟膏(ゼリア)等に使用されている。なお、皮膚糸状菌とは、広い意味で白癬菌(みずむし)のこと。

正答・・・2