H27 新潟県・群馬県・栃木県・長野県・山梨県 第4章 薬事に関する法規と制度(問1-10)

問7(法定表示記載)は迷う。

【問1】 次の記述は、医薬品医療機器等法の目的に関する記述である。( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び( a )の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、( b )の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性 が高い医薬品、医療機器及び( a )の( c )の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。

a b c
1 生物由来製品   指定薬物  研究開発
2 生物由来製品   毒物劇物  製造販売
3 再生医療等製品  指定薬物  製造販売
4 再生医療等製品  毒物劇物  製造販売
5 再生医療等製品  指定薬物  研究開発

手引の第5章の冒頭に記載のある、医薬品医療機器等法第1条に関する問題。
「再生医療等製品 」が知らないと戸惑うので、しっかり憶えておこう。

正答・・・5

【問2】 要指導医薬品及び医療用医薬品に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 血液を検体とする検査薬は、要指導医薬品として指定されている。

b 医療用医薬品の効能効果の表現は、通常、胃炎等の診断疾患名で示されている。

c 要指導医薬品は、適正な使用のために薬剤師の対面による情報の提供及び薬学的知見に基づく指導が行われることが必要なものとして、都道府県知事が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものである。

    a b c
1 正 正 正
2 誤 正 誤
3 正 誤 誤
4 誤 誤 正

要指導医薬品及び医療用医薬品に関する問題。

a 誤り。血液を検体とする等、身体への直接のリスクを伴うものは一般用医薬品又は要指導医薬品としては認められていない。
b 正しい。
c 誤り。よくあるひっかけ問題。×都道府県知事→〇厚生労働大臣

正答・・・2

【問3】 一般用医薬品に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 劇薬に該当する一般用医薬品がある。

b 生物由来製品として指定された一般用医薬品がある。

c 新たに一般用医薬品となった医薬品は、承認後の一定期間、第一類医薬品に分類される。

d 第三類医薬品に分類されている医薬品は、第一類医薬品に分類が変更されることがある。

e 第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものを要指導医薬品としている。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d) 5(d、e)

憶えることが多いが、基本的な知識なので必ず解けるように。

a 誤り。一般用医薬品で劇薬に該当するものはないが、要指導医薬品で劇薬に該当するものが一部ある。例えばガラナポーン(勃起障害改善薬)など。詳しくは劇薬と毒薬の違いを参照。
b 誤り。一般用医薬品・要指導医薬品において、生物由来の原材料(地竜牛黄など)が用いられているものがあるが、現在のところ、生物由来製品として指定された一般用医薬品・要指導医薬品はない。詳しくは生物由来製品を参照。
c 正しい。新たに一般用医薬品となった医薬品は、承認後の一定期間、第一類医薬品に分類される。そして副作用の発生や適正使用の状況等に関する情報を収集し、それらを評価した結果に基づいて、第一類医薬品、第二類医薬品又は第三類医薬品に分類される。
最近の例では、2015年よりエピナスチン塩酸塩(アレジオン)が第一類から第二類に変更された。
d 正しい。安全性に関する新たな知見や副作用の発生状況等を踏まえ、リスク区分は適宜見直しが図られている。第三類医薬品も、日常生活に支障を来す程度の副作用を生じるおそれが明らかとなった場合には、第一類or第二類医薬品に分類が変更される可能性もある。(但し、今まで一度もないはず)
e 誤り。これは明らか。×要指導医薬品→〇指定第二類医薬品

正答・・・4

【問4】 医薬部外品、化粧品及び保健機能食品に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 医薬部外品には、化粧品としての使用目的を併せて有する化粧品類似の剤型の外用剤である薬用化粧品類がある。

b 化粧品の成分本質(原材料)には、添加物として使用される場合であっても医薬品の成分を配合することは認められない。

c 保健機能食品は、食生活を通じた健康の保持増進を目的として摂取されるものである。

d 特定保健用食品は、生理的機能や特定の保健機能を示す有効性や安全性等に関する審査を受け、厚生労働大臣の許可等を取得することが必要である。

    a b c d
1 誤 正 誤 正
2 誤 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正

医薬部外品化粧品及び保健機能食品に関する問題。

a 正しい。
b 誤り。化粧品の原材料に、原則として医薬品の成分を配合してはならないことになっているが、配合が認められる場合にあっても、添加物として使用されているなど、薬理作用が期待できない量以下に制限されている
c 正しい。
d 誤り。特定保健用食品はいわゆる「トクホ」のこと。×厚生労働大臣→〇消費者庁長官。

正答・・・3

【問5】 次の栄養成分のうち、栄養機能食品の注意喚起表示に「多量に摂取すると軟便(下痢)になることがあります。」との記載が必要なものはどれか。

1 銅
2 亜鉛
3 ビタミンA
4 マグネシウム

栄養機能食品の注意喚起表示に関する問題
特別知らなくても、酸化マグネシウムが便秘薬として用いられていることから気づきたい。

正答・・・4

【問6】 医薬品の範囲に関する基準についての次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a カプセル剤の形状の物は、すべて医薬品とみなされる。

b 外形上、食品として販売されている製品であっても、その成分本質(原材料)、効能効果 の標榜内容等に照らして医薬品とみなされることがある。

c 医薬品的な効能効果をパンフレット等の広告宣伝物に記載しただけでは医薬品とみなされることはない。

d 専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)が製品から実際に検出されなくても、含有または配合されている旨が標榜・表示されている場合には、医薬品とみなされることがある。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d)

医薬品の範囲に関する基準についての問題。

a 誤り。健康食品でもカプセル剤のものは結構ある。
b 正しい。
c 誤り。
d 正しい。

正答・・・5

【問7】 一般用医薬品及び要指導医薬品の法定表示事項として、正しいものはどれか。

1 製造業者の氏名または名称及び住所
2 要指導医薬品である旨を示す識別表示
3 一般用医薬品である旨を示す識別表示
4 第一類医薬品にあっては、枠の中に「1」の数字
5 配置販売品目以外の一般用医薬品にあっては、「配置以外」の文字

法定表示事項に関する問題。結構出題されている内容だが、問題慣れしていないとピンとこない人も多い。
容器・外箱等への法定表示事項に関する内容を憶えておく。

1 誤り。「製造販売業者等の氏名又は名称及び住所」であれば正しい。
2 正しい。
3 誤り。これが迷う。これが「一般用医薬品のリスク区分を示す識別表示」であれば正しい。
4 誤り。枠の中に数字を表示するのは指定第二類医薬品で、枠の中に「2」の数字を表示する。

5 誤り。「配置販売品目以外の一般用医薬品にあっては、「店舗専用」の文字」であれば正しい。

正答・・・2

【問8】 医薬品の販売業の許可に関する次の記述の正誤について、医薬品医療機器等法の規定に照らし、正しい組み合わせはどれか。

a 法第 25 条において、医薬品の販売業の許可は、特定販売業の許可、店舗販売業の許可、 配置販売業の許可または卸売販売業の許可の4種類に分けられている。

b 医薬品の販売業の許可は、6年ごとに、その更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

c 店舗販売業者は店舗による販売または授与以外の方法により、医薬品を販売し、授与してはならない。

d 卸売販売業は、特定の購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売することができる。

    a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 正 正 誤


医薬品の販売業の許可に関する問題。

a 誤り。医薬品の販売業の許可は、店舗販売業の許可、配置販売業の許可又は卸売販売業の許可の3種類に分けられている。
b 正しい。「6年ごと」の数字を憶えておく。
c 正しい。
d 正しい。詳しくは医薬品の分割販売を参照。

正答・・・2


【問9】 薬局に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 薬局開設者は、薬剤師でなくてもよい。

b 薬局開設の許可を受ければ、配置により医薬品を販売することができる。

c 薬局では、調剤と併せて、店舗により医薬品の販売を行うことが認められている。

d 医薬品を取り扱う場所であって、薬局として開設の許可を受けていないものについては、 病院または診療所の調剤所を除き、薬局の名称を付してはならない。

    a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 正
3 正 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 誤 正 誤

「薬局」に関する問題
これは頻繁に問われている内容なので、絶対落とさないように。

a 正しい。
b 誤り。
c 正しい。
d 正しい。

正答・・・3

【問10】 店舗販売業者に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 医療用医薬品、要指導医薬品及び一般用医薬品を販売することができる。

b 医薬品をあらかじめ小分けし、販売することができる。

c 要指導医薬品については、薬剤師に販売または授与させなければならない。

d 第一類医薬品を販売する場合、当該店舗の店舗管理者を登録販売者としたときは、店舗管理者を補佐する登録販売者を置かなければならない。

    a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 誤 正 誤

店舗販売業者に関する問題。

a 誤り。医療用医薬品は薬局でなければ販売できない。
b 誤り。分割販売に関する内容。「あらかじめ」はダメ。「購入者の求めに応じて」ならOK
c 正しい。
d 誤り。店舗管理者を補佐する薬剤師を置かなければならない。

正答・・・5


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