直前期ならマイナーな生薬・成分は無理に憶えなくても良い。頻出成分を見極めて復習を。

問71
強心成分と動悸、息切れ等に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア ゴオウは、心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して用いられる。

イ センソは、有効域が比較的狭く、一般用医薬品では、1日用量が10mg以下となるよう用法・用量が定められている。

ウ 心臓は、通常、体性神経系によって無意識のうちに調整がなされており、激しい運動をしたり、興奮したときなどの動悸や息切れは、正常な健康状態でも現れる。

エ 気つけとは、心臓の働きの低下による一時的なめまい、立ちくらみ等の症状に対して、意識をはっきりさせたり、活力を回復させる効果のことである。

1(ア、イ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(ウ、エ)

なかなか手ごわい強心薬に関する問題。「気つけ」の知識がないと迷いやすい。

ア 正しい。ゴオウ(牛黄)はウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石。強心作用や末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされている。救心や六神丸に含まれている。
イ 誤り。センソ(蟾酥)はヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたもので、微量で強い強心作用を示す。センソも救心や六神丸に含まれている。 センソは有効域が比較的狭く、一般用医薬品では1日用量が5mg 以下となるよう用法・用量が定められている。
ウ 誤り。×体性神経系→○自律神経系。自律神経は交感神経と副交感神経からなり、人間の生命維持のコントロールに関わる。心臓や胃腸の働きや体温・代謝機能を支配する。一方、体性神経系は運動神経と感覚神経の総称。
エ 正しい。これは十分知識がないと判断に迷ったかもしれません。手引きの記述どおり。

正答・・・2

問72
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に配合される成分とその作用の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

成分 作用
ア アミノ安息香酸エチル - 鎮静作用
イ ジプロフィリン - 局所麻酔作用
ウ ジメンヒドリナート - 抗ヒスタミン作用
エ スコポラミン臭化水素酸塩 - 抗コリン作用

1(ア、イ) 2(ア、ウ) 3(イ、エ) 4(ウ、エ)

乗物酔い防止薬に関する問題。
出題頻度の高いアミノ安息香酸エチルスコポラミン臭化水素酸塩はすぐに判断できるように。

ア 誤り。アミノ安息香酸エチル は局所麻酔成分。胃薬・酔い止め防止の内服薬から痔・皮膚の外用薬まで、幅広く使用されている。なお、アミノ安息香酸エチルは、第5章で「6歳未満の小児には使用を避ける」ことが良く出題される。
イ 誤り。ジプロフィリンはキサンチン誘導体。手引きによると、乗物酔い防止薬としては、カフェイン同様に「脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる」と記載されている。市販薬では「トラベルミン」にも含まれている。
ウ 正しい。出題の手引きの「重箱の隅をつつく」のような知識である。ジメンヒドリナートは、ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の一般名で乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分。
エ 正しい。スコポラミン臭化水素酸塩は鎮暈薬(乗物酔い防止薬)では頻出。

正答・・・4

問73
口腔咽喉薬及び含嗽薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア ベンゼトニウム塩化物は、抗炎症成分として、声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み又は喉の腫れの症状を鎮めることを目的として用いられる。

イ ヨウ素は、殺菌消毒成分であり,レモン汁やお茶などに含まれるビタミンCと反応すると殺菌作用が増強される。

ウ リゾチーム塩酸塩は、ショック(アナフィラキシー)のような重篤な副作用を生じることがある。

エ クロルヘキシジングルコン酸塩が配合された含嗽薬については、口腔内に傷やひどいただれのある人では、強い刺激を生じるおそれがあるため、使用を避ける必要がある。

    ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正

口腔咽喉薬及び含嗽薬に関する問題。
アのベンゼトニウム塩化物は試験ではマイナーな成分だが、知らなくてもイウエで容易に判断したい。

ア 誤り。ベンゼトニウム塩化物は殺菌消毒成分。消毒薬や点鼻薬の成分として用いられる。なお消毒薬としては「マキロン」ブランドが有名。
イ 誤り。逆に殺菌作用が弱まる。
ウ 正しい。リゾチーム塩酸塩は抗炎症成分であり超頻出。
エ 正しい。クロルヘキシジングルコン酸塩は超頻出。

正答・・・5

問74
以下の漢方処方製剤に関する記述について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされる。ただし、症状があるときのみの服用にとどめ、連用は避ける。

イ 体力中等度以下で手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔吐、しゃっくりに適すとされる。

ウ 体力中等度で痛みがあり、ときにしびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛に適すとされるが、消化器系の副作用(食欲不振、胃部不快感等)が現れやすい等の理由で、胃腸が弱く下痢しやすい人には不向きとされる。


これらは、すべて痛みを抑える漢方薬として知られている。

芍薬甘草湯は超頻出の漢方薬なので、直ぐに判断できるように。
呉茱萸湯も出題頻度は高い(甘草(カンゾウ)を含まないことで良く出題されている)。
疎経活血湯は、医療用では整形外科領域で用いられいることは知っておきたい。

それぞれ最低限憶えておきたいキーワードは

芍薬甘草湯・・・「こむらがえり」「筋肉の痙攣」
呉茱萸湯・・・・「頭痛」
疎経活血湯・・・「しびれがあるものの関節痛、神経痛、腰痛」

正答・・・1

問75
浣腸薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 浣腸薬の剤型は注入剤( 肛門から薬液を注入するもの)のみであり、坐剤となっているものはない。

イ 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。

ウ ソルビトールは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す効果を期待して用いられる。

エ グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現れるとの報告がある。

    ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正

浣腸薬に関する問題。
グリセリンと炭酸水素ナトリウムは頻出なので、しっかり押さえておく。

ア 誤り。坐剤もある。
イ 正しい。炭酸水素ナトリウムは坐剤の成分として用いられている。(新レシカルボン坐剤等)
ウ 正しい。但し、ソルビトールを含む市販薬があるのかは不明。
エ 正しい。グリセリンは浣腸の成分として知られる。有名な「イチジク浣腸」等もグリセリンが主成分。

正答・・・4

問76
胃腸に作用する薬に配合される成分とその作用の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

成分 作用
ア ケツメイシ - 整腸(便通を整える)作用
イ ゴバイシ - 苦味による健胃作用
ウ アカメガシワ - 胃粘膜を保護する作用
エ ボレイ - 細菌感染による下痢の症状を鎮める作用

1(ア、ウ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(イ、エ)

胃腸薬に関する問題。
これは難しい。試験直前期で余裕なければ飛ばしてOK。

ア 正しい。
イ 誤り。
ウ 正しい。
エ 誤り。

正答・・・1

問77
ヒマシ油に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 ヒマシ(トウダイグサ科のトウゴマの種子)を圧搾して得られた油を用いた生薬である。

2 腸内容物の急速な排除を目的として用いられ、急激で強い瀉下作用( 峻下作用)を示す。

3 吸収された成分の一部が乳汁中に移行して、乳児に下痢を引き起こすおそれがあり、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける必要がある。

4 防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合等、脂溶性の物質による中毒に使用する。

何故かこの試験では頻出のヒマシ油に関する問題。

1 正しい。
2 正しい。
3 正しい。
4 誤り。特に 防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合に関してが良く問われる。 防虫剤や殺鼠剤なに含まれるナフタレンやリン等がヒマシ油に溶け出して、中毒症状を増悪させるおそれがあり、脂溶性の物質による中毒には使用を避ける

正答・・・4

問78
眠気を促す薬とその成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 抑肝散は、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症に適すとされる。

イ 生薬成分のみからなる鎮静薬であれば、長期連用しても問題ない。

ウ ジフェンヒドラミン塩酸塩は、脳内におけるヒスタミン刺激を高めて、眠気を促す。

エ カノコソウ、チャボトケイソウは、神経の興奮・緊張緩和を期待して配合されている。

1(ア、イ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(ウ、エ)

眠気を促す薬に関する問題。
エの知識がなくても、それ以外の知識で消去法で正答できるように。

1 正しい。抑肝散は「小児の疳」に使用される漢方として良く出題されてている。
2 誤り。これは容易に判断できるでしょう。
3 誤り。ジフェンヒドラミン塩酸塩は第一世代の抗ヒスタミン薬。「ドリエル」等に使用されている。
4 正しい。直前期で時間がなければ他の復習を優先。

正答・・・2

問79
一般用医薬品に含まれているカフェインに関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして( ア )mg、1日摂取量では( イ )mgが上限とされている。

ア イ
1 100 500
2 200 500
3 200 1,000
4 400 1,000
5 400 1,500

カフェインに関する問題は毎年出題されると思って良い。必ず正答できるように。

眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして200mg、1日摂取量では500mgが上限とされている。

他にも、出題される内容は沢山あります。

正答・・・2

問80
泌尿器用薬とそれに配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 日本薬局方収載のウワウルシは、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。

イ 猪苓湯は、体力に関わらず、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。

ウ 尿量増加(利尿)作用を期待して、カゴソウ(シソ科のウツボグサの花穂を基原とする生薬)が配合されている場合がある。

エ 竜胆瀉肝湯は、体力中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがあるものの排尿痛、残尿感、尿の濁り、こしけ(おりもの)、頻尿に適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人では、胃部不快感、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正

泌尿器用薬に関する問題。
あまり一般用医薬品で対応する分野ではないが、試験対策上、ウワウルシ、猪苓湯ぐらいの知識は押さえておきたい。

1 正しい。何故かウワウルシは良く出題されている泌尿器用薬。
2 正しい。猪苓湯のキーワードは「排尿痛、残尿感、頻尿」
3 正しい。
4 正しい。竜胆瀉肝湯のキーワードは「こしけ(おりもの)」

正答・・・1