問11(薬害総合)は幅広い知識が求められる。他は頻出・基本的な内容。

問11 薬害訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア サリドマイドによる薬害は、日本だけで問題となった。

イ スモン訴訟は、医薬品副作用被害救済制度が創設される契機となった。

ウ CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)訴訟において、日本で和解が成立した例はない。

エ HIV訴訟の和解を踏まえ、エイズ治療研究開発センターが整備された。

    ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

薬害に関する総合的知識を問う問題。これは基本的なキーワード以外にも、幅広い知識が求められている。

ア 誤り。西ドイツでの製品回収についての記述を知っていれば誤りと直ぐに判断できる。1961年11月、西ドイツのレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、西ドイツでは製品が回収されるに至った。
イ 正しい。手引きに「サリドマイド訴訟スモン訴訟を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。」との記載がある。その為、「サリドマイド訴訟」でも正しいことも押さえておく。
ウ 誤り。CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)訴訟に関しては、日本で和解が成立している。
エ 正しい。HIV訴訟に関する内容だが、これは結構難しかったでしょう。

正答・・・4

問12 スモンに関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 スモン訴訟とは、キノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。

2 スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。

3 キノホルム製剤は、解熱鎮痛薬として販売されていたが、米国では1960年に一切の使用が禁止された。

4 スモン患者に対しては、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費 の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業等が講じられている。

スモン訴訟に関する問題。広い知識が問われているが、誤り部分は直ぐに気付きたい。

1 正しい。
2 正しい。
3 誤り。キノホルム製剤は、1924年から整腸剤として販売されていたが、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、米国では1960年にアメーバ赤痢に使用が制限された。
4 正しい。

正答・・・3

問13 医薬品のプラセボ効果に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをプラセボ効果という。

イ プラセボ効果は不確実であり、それを目的として医薬品が使用されるべきではない。

ウ プラセボ効果によってもたらされる反応や変化には、望ましいものと不都合なものとがある。

エ プラセボ効果は主観的な変化であり、客観的に測定可能な変化として現れることはない。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正

プラセボ効果については、毎年出題されると思ってよい。

ア 正しい。
イ 正しい。
ウ 正しい。
エ 誤り。例えば検査数値が変化する等の、客観的なプラセボ効果も知られている。

正答・・・2

問14 医薬品の使用上の注意等において用いられる年齢区分に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

おおよその目安として、乳児とは( ア )、幼児とは( イ )、小児とは( ウ ) をいう。

ア イ ウ
1 1歳未満 5歳未満 15歳未満
2 1歳未満 7歳未満 15歳未満
3 3歳未満 5歳未満 12歳未満
4 3歳未満 7歳未満 12歳未満
5 3歳未満 7歳未満 15歳未満

医薬品の使用上の注意等において用いられる年齢区分に関する問題。
これは毎年必ず出題されると思って良い。
医薬品使用における小児の区分:乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満 

正答・・・2

問15 世界保健機関(WHO)における医薬品の副作用の定義に関する以下の記述について、( )の 中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

医薬品の副作用とは、「疾病の予防、診断、治療のため、又は身体の機能を( ア )ために、 人に通常用いられる量で発現する医薬品の( イ )かつ( ウ )反応」とされている。

ア イ ウ
1 向上させる 有害 意図しない
2 向上させる 有益 予測可能な
3 正常化する 有害 予測可能な
4 正常化する 有益 予測可能な
5 正常化する 有害 意図しない

世界保健機関(WHO)の定義も頻出。毎年出題されるつもりで対策を。絶対に落とさないように。

正答・・・5

問16 小児への医薬品の使用に際して注意すべき事項に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 大人と比べて身体の大きさに対して腸が短いため、服用した医薬品の吸収率が低い。

イ 肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出ることがある。

ウ 医薬品の成分が脳に達しやすく、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。

エ 医薬品によっては、小児に対して使用しないことなどの注意を促している場合がある。

    ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 誤

小児への医薬品の使用に際して注意すべき事項に関する問題

ア 誤り。小児の腸の長さに関しては毎年出題されると思って良い。小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が長いため、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い
イ 正しい。
ウ 正しい。
エ 正しい。

正答・・・4

問17 妊婦又は妊娠していると思われる女性に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 妊婦は、体の変調や不調を起こしやすいため、積極的に一般用医薬品の使用を促すべきである。

イ 一般用医薬品においては、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が困難であるため、妊婦の使用については「相談すること」としているものが多い。

ウ ビタミンB6含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。

エ 妊娠の有無については、購入者側にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供を行う際には、十分に配慮することが必要である。

1(ア、イ) 2(ア、ウ) 3(イ、エ) 4(ウ、エ)

妊婦又は妊娠していると思われる女性と医薬品に関する問題。

ア 誤り。明らかにおかしい。
イ 正しい。
ウ 誤り。ビタミンB6ではなくビタミンAに関する内容。ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
他に、便秘薬による流産や早産を誘発するおそれも、出題されることがある。
エ 正しい。

なお、ビタミンAの妊娠中に関する内容は第5章でもよく出題されている。

正答・・・3

問18 高齢者の医薬品使用に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 医薬品の使用上の注意等において「高齢者」という場合には、おおよその目安として65歳以上を指す。

2 一般に高齢者は生理機能が衰えつつあり、特に、肝臓や腎臓の機能が低下していると医薬品の作用が強く現れやすいが、副作用を生じるリスクは若年時と比べてもあまり変わらない。

3 高齢者は、喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている場合があり、内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすいので注意が必要である。

4 高齢者は、基礎疾患を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって、その症状が悪化する場合がある。

高齢者の医薬品使用に関する問題。

1 正しい。 医薬品の使用上の注意等において「高齢者」⇒65歳以上は頻出。
2 誤り。
3 正しい。
4 正しい。

正答・・・2

問19 医薬品と他の医薬品や食品との相互作用に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が減弱することはないが、作用が増強することが ある。

イ カフェインを含む医薬品とコーヒーを一緒に服用すると、カフェインの過剰摂取となることがある。

ウ かぜ薬、解熱鎮痛薬、アレルギー用薬では、成分や作用が重複することは少ないため、通常、これらの薬効群に属する医薬品の併用は避ける必要はない。

エ 相互作用を回避するには、通常、ある医薬品を使用している期間やその前後を通じて、その医薬品との相互作用を生じるおそれのある医薬品や食品の摂取を控えなければならない。

1(ア、イ) 2(ア、ウ) 3(イ、エ) 4(ウ、エ)

医薬品と他の医薬品や食品との相互作用に関する問題。

ア 誤り。相互作用で減弱する可能性もある。
イ 正しい。
ウ 誤り。当然、解熱鎮痛成分や抗ヒスタミン成分などが重複する可能性がある。
エ 正しい。

正答・・・3

問20 医薬品に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 小児に対する用法用量が定められていない一般用医薬品を小児に服用させる場合は、成人の用量を減らして与えればよい。

イ 一般用医薬品は、購入者の誤解や認識不足のために適正に使用されないことがある。

ウ 一般用医薬品には、習慣性・依存性がある成分を含んでいるものはない。

エ 医薬品は、その目的とする効果に対して副作用が生じる危険性が最小限となるよう、使用する量や使い方が定められている。

1(ア、イ) 2(ア、ウ) 3(イ、エ) 4(ウ、エ)

習慣性・依存性がある成分の有無は知識問題だが、他は常識的に判断すればよい。

ア 誤り。小児に対する用法用量が定められていない一般用医薬品を、小児に使用してはならない。
イ 正しい。
ウ 誤り。例えば鎮咳成分(ジヒドロコデインリン酸塩)や鎮静成分(ブロムワレリル尿素)などがある。
エ 正しい。

正答・・・3