不足すると脚気に。

ビタミンB1は水溶性ビタミンの1種であり、炭水化物からのエネルギー産生に重要な役割を持ちます。また、神経の正常な伝達の働きにも関与しています。

成分名としては、化学的な名称である「チアミン硝酸塩」等と表記される他に、体内への吸収を高めた誘導体も存在し、特に武田薬品が開発した「フルスルチアミン」が知られています。

とにかく、ビタミンB1といえば、不足により「脚気」になることで知られています。かつては「結核」と並ぶ国民病の一つでした。症状としては、全身倦怠感や下肢のしびれ、心不全等があります。
(栄養状態の良い現代では珍しい病気ですが、先日TV番組で、ある俳優が酒の飲み過ぎで、脚気のような症状になったと取り上げられていました。アルコールの過剰摂取はビタミンを消費させて不足がちになることがあります。)

このビタミンB1を多く含む食品としては、豚肉やうなぎ、穀物類では玄米や小麦胚芽などがあります。玄米に比べると精製米(白米)に含まれるビタミンB1は少なく、副食が少ない戦前には、精製米の普及がビタミンB1不足の原因となりました。

一般用医薬品では、多くの滋養強壮ドリンク剤に含まれています。エネルギー産生に関与することから、主に「肉体疲労の回復」や「病中病後の体力回復」への効果を期待して用いられます。
なお、栄養ドリンクを飲むと、ニンニクっぽい味・臭いを感じる方もいるかと思いますが、これはビタミンB1によるものです。

また、CMでお馴染みの「アリナミン」ブランドは、ビタミンB1誘導体であるフルスルチアミンが主薬となっている総合ビタミン剤です。
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様々なアリナミンブランド製品がありますが、錠剤タイプの製品(EXプラス、EXゴールド等)は疲労回復の他、「眼精疲労・肩こり・腰痛」等の神経機能に対する効果も謳われています。

 

なお、ビタミンB1について、分かり易く、かつ詳しく知りたい方は、アリナミンサイトを覗いてみると良いでしょう。


出題の手引き(H27.4)の記載内容は以下のとおり

「ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある。また、腸管運動を促進する働きもある。」

⇒代謝に関する記述は、B1なら「炭水化物」。ビタミンB6は「タンパク質」、B2なら「脂質(脂肪)」(ビタミンは多様な働きを持ち、実際には代謝に関する関与がきっちり分かれている訳でないので注意。あくまで試験対策です。)

「ビタミンB1主薬製剤は、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ビスチアミン硝酸塩、チアミンジスルフィド、フルスルチアミン塩酸塩、ビスイブチアミン等が主薬として配合された製剤・・」

⇒「チアミン」だけでなく、アリナミンの「フルスルチアミン」も憶えておきましょう。

神経痛、筋肉痛・関節痛(腰痛、肩こり、五十肩など)、手足のしびれ、便秘、眼精疲労脚気の症状の緩和、また、肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB1 の補給に用いられる。」

⇒試験対策上、「眼精疲労」「脚気」は重要なキーワードです。