医薬品だけでなく、健康食品やスキンケア商品にも。
医薬品⇒食品・化粧品への歴史は知っておきたい。

(当記事は、主に試験対策向けに書かれてことをご理解下さい。ユビデカレノンの利用を薦めたり、効果を宣伝するものではありません。)
ユビデカレノン(別名コエンザイムQ10)は、心筋のミトコンドリアにおいて働き、心筋での酸素利用効率を高めて、エネルギー産生効率を助ける作用があるとされています。他にも、活性酸素から体を守る抗酸化作用も期待されています。

このユビデカレノンは脂溶性のビタミン様物質で、体内でも生成され、心臓以外にも多く存在しますが、加齢とともに生成量が減少することが知られており、老化現象との関連性も指摘されています。



次に、ユビデカレノン関連製品の歴史について簡単に触れたいと思います。

現代人には、サプリメントや美肌クリームでの印象が強いですが、元々は心不全における症状改善薬として用いられていました。
日本では、1970年半ばより、医療用医薬品(ノイキノン)として販売され、軽度・中程度のうっ血性心不全患者への適応が認められています。なお、医薬品としての1日承認量は30㎎/dayです。

その後、90年代初めには、スイッチOTC化され、一般用医薬品としても登場します。

しかし、OTC化されても、それ程注目されなかったユビデカレノンですが、2001年に転機が訪れます。

2001年、いわゆる食薬区分の変更により食品扱いでの販売が可能になりました。(この場合、ユビデカレノンではなく、コエンザイムQ10の名称が使用されています)

もちろん、医薬品のような効能効果を謳うことはできませんが、これによって健康食品、サプリメントとしての販売が可能となりました。(この頃、既にアメリカ等ではサプリメントとして普及していた。)

さらに2004年には、化粧品への使用も可能となり、ユビデカレノン(コエンザイムQ10)を使用したクリームや化粧水が数多く登場しました。その抗酸化作用から、しわを目立たなくするなど美肌効果が謳われ、情報番組でも度々目にするようになり、品切れがおこる程の一大ブームになりました。

次に、医療用、一般用医薬品、そして食品・化粧品の分野でどのように使われているか触れたいと思います。
まず医療用分野ですが、現在、心不全の治療目的の処方薬として見かけることは殆どありません。
(スタチン系のコレステロール降下剤を飲んでいると、体内のユビデカレノンが減少すると言われていますが、補充目的で使用される事もまずありません。)
そして、一般用医薬品についても、含有する製品は非常に少ないです。(医薬品区分なら、むくみや息切れ等の効能表示が可能。なお1日摂取量は30㎎/dayで医療用と同じだが、健康食品よりも少ないという欠点?がある。)



一方で、サプリメントやスキンケア商品(クリーム)には、多くの商品に用いられています。

もちろん、医薬品ではありませんので「むくみ」や「息切れ」に関する効果や、アンチエイジング効果、抗酸化作用もダイレクトに表現することは許されません。なお、健康食品としての摂取量の目安は1日60~100mgと、医薬品より多くなっています。

怪しいものも含め、数多くの健康食品が存在する中、このコエンザイムQ10に関しては、ブームが去った今でも根強い安定的な支持を保っていると言って良いでしょう。

 


登録販売者試験では、今まで何度も出題されており、超頻出です。

出題の手引きにおける、出題されやすい内容は以下の通りです。

肝臓や心臓などの臓器に多く存在し、エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分で、摂取された栄養素からエネルギーが産生される際にビタミンB群とともに働く別名コエンザイムQ10 とも呼ばれる。」

⇒ユビデカレノンの別名はコエンザイムQ10。必ず知っておきましょう。「ビタミンB」も問われたことがあります。

心筋の酸素利用効率を高めて収縮力を高めることによって血液循環の改善効果を示すとされ、軽度な心疾患により日常生活の身体活動を少し越えたときに起こる動悸、息切れ、むくみの症状に用いられる。」

⇒上記の効能は一般用医薬品にも認められています。なお「抗酸化作用」は認められていません。

コエンザイムQ10 については、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ、食品(いわゆる健康食品)の素材として流通することが可能となっており、そうした食品が合わせて摂取された場合、胃部不快感や吐きけ、下痢等の副作用が現れやすくなるおそれがある。」
「作用が増強されて心臓に負担を生じたり、副作用が現れやすくなるおそれがあることから、強心薬等の併用は避ける必要がある。」

⇒食品扱いのコエンザイムQ10製品でも、胃部不快感や吐き気等の消化器症状が政府機関より報告されています。
コエンザイムQ10を含む食品の取り扱いについて 平成18年8月内閣府食品安全委員会)