問31 浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症(腸管の狭窄 、閉塞、腹腔内器官の炎症等)の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。

b 肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときは、グリセリンが配合された浣腸薬を使用することが望ましい。

c 炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤では、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある。

d グリセリンは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正

浣腸薬に関する問題。

a 正しい。
b 誤り。グリセリンは「イチジク浣腸」でも知られる代表的な浣腸薬成分だが、これは常識的におかしいとわかるでしょう。
c 正しい。
d 誤り。これは炭酸水素ナトリウム坐剤に関する内容。浣腸薬の剤形としては注入剤がすぐに思いつくが、坐剤タイプもある。
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正答・・・4

問32 駆虫薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 駆虫薬は腸管内に生息する虫体にのみ作用し、虫卵や腸管内以外に潜伏した幼虫(回虫の場合)には駆虫作用が及ばない。

b 駆虫薬は、消化管内容物の消化・吸収に伴って駆虫成分の吸収が高まることから、食後に使用することとされているものが多い。

c ピペラジンリン酸塩は、アドレナリン伝達を妨げて、回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる作用を示し、虫体を便とともに排出させることを目的として用いられる。

d パモ酸ピルビニウムは、水に溶けにくいため消化管からの吸収は少ないとされているが、ヒマシ油との併用は避ける必要がある。

1(a、b) 2(b、c) 3(c、d) 4(a、d)

現在殆ど販売機会はない駆虫薬に関する問題。

現在も販売されている駆虫薬は殆どないが、パモ酸ピルビニウム(商品名:パモキサン)は今でも販売されているので、時間がない受験生も最低限押さえておきたい成分である。
また、 ヒマシ油と駆虫薬の併用を避ける内容は度々出題されており、手引きの記載内容は以下のとおり。

「駆除した虫体や腸管内に残留する駆虫成分の排出を促すため瀉下薬が併用されることがあるが、ヒマシ油を使用すると腸管内で駆虫成分が吸収されやすくなり、副作用を生じる危険性が高まるため、ヒマシ油との併用は避ける必要がある。」

a 正しい。
b 誤り。食後に服用すると、消化管内容物の消化・吸収に伴って駆虫成分の吸収が高まることから、空腹時に使用することとされているものが多い
c 誤り。ピペラジンリン酸塩は、アセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させ、虫体を排便と一緒に排出させる。 
d 正しい。
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正答・・・4

問33 強心薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 一般用医薬品では、センソの1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められている。

b センソが配合された丸薬、錠剤等の内服固形製剤は、口中で噛み砕くと舌等が麻痺することがあるため、噛まずに服用することとされている。

c ロクジョウは、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とする生薬で、強心作用のほか、 末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を鎮める等の作用があるとされる。

d 強心薬は、疲労やストレス等による軽度の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整えて、 動悸や息切れ等の症状の改善を目的とする医薬品である。

    a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正

強心薬に関する問題。具体的な製品として「救心」や「六神丸」に関するものである。

a 正しい。センソ(蟾酥)はヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬。微量で強い強心作用を示し、一般用医薬品での「1日用量5mg 以下」については数字も押さえておく。
b 正しい。
c 誤り。これはゴオウ(牛黄)に関する内容。ロクジョウ(鹿茸)はシカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの(雌ではない!)のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬。
d 正しい。
 
正答・・・2

問34 高コレステロール改善薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a ポリエンホスファチジルコリンは、コレステロールの生合成抑制を抑えることを主な目的として配合される。

b パンテチンは、高密度リポタンパク質(HDL)の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、低密度リポタンパク質(LDL)産生を高める作用があるとされる。

c ビタミンEは、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる。

d 大豆油不鹸化物(ソイステロール)には、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされる。

  a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正

高コレステロール改善薬に関する問題。
ポリエンホスファチジルコリンは時間がなければ後回しで良いでしょう。

a 誤り。ポリエンホスファチジルコリンは、コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成し、肝臓におけるコレステロール代謝を促すとされている。
b 誤り。LDLとHDLが逆になっている。
c 正しい。ビタミンEに関する内容である。
d 正しい。

正答・・・1

問35 貧血用薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 鉄製剤を服用すると便が赤くなることがある。

b マンガンは赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸マンガンが配合されている場合がある。

c 鉄分の吸収は食後より空腹時のほうが高いとされているが、消化器系への副作用を軽減するには、食後に服用することが望ましい。

d ビタミンCは、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。

1(a、b) 2(b、c) 3(c、d) 4(a、d)

貧血用薬に関する問題。

a 誤り。鉄製剤を服用すると便が黒くなることがある。
b 誤り。×マンガン→○コバルト。コバルトは赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12 の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。
c 正しい。
d 正しい。OTCの鉄剤にも、一緒にビタミンCが配合されている製品もある。
 
正答・・・3

問36 痔の病態に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 痔は、肛門部に過度の負担をかけることやストレス等により生じる生活習慣病である。

b 裂肛は、肛門の出口からやや内側の上皮に傷が生じた状態であり、一般に、「切れ痔」(又は「裂け痔」)と呼ばれる。

c 痔瘻は、肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じたものである。

d 痔核では、肛門内部に存在する肛門腺窩と呼ばれる小さなくぼみに糞便の滓が溜まって炎症・化膿が生じており、体力低下等により抵抗力が弱まっているときに起こりやすい。

    a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正

痔の病態に関する問題。これはちょっと難しかったでしょう。
痔核、裂肛 、痔瘻の違いは憶えておきたいが、それ程出題頻度は高くない。

a 正しい。「生活習慣病」が少し引っ掛かるかも知れないが、手引きの記述通りである。
b 正しい。
c 誤り。c、dの痔瘻(じろう)、痔核(じかく)の説明が逆になっている。
d 誤り。
 
正答・・・3

問37 外用痔疾用薬の成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a エフェドリン塩酸塩は、血管収縮作用による止血効果を期待して用いられる。

b リドカインは知覚神経の刺激伝達を可逆的に遮断し、痔に伴う痛みや痒みを和らげる。

c アラントインは殺菌消毒成分であり、痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として用いられる。

d クロタミトンは局所への穏やかな冷感刺激によって痒みを抑える。

    a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤

外用痔疾用薬の成分に関する問題。

a 正しい。
b 正しい。局所麻酔成分のリドカインに関する内容。
c 誤り。アラントインは組織修復成分。肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して用いられる。
d 誤り。クロタミトンは局所刺激成分で、温感刺激によって痒みを抑える。医療用では「オイラックス」として知られる。
  
正答・・・1

問38 鼻炎用点鼻薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。

1 ナファゾリン塩酸塩は鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを期待して用いられる。

2 ベンザルコニウム塩化物は、鼻粘膜を清潔に保ち、細菌などの微生物による二次感染を防止する目的として用いられ、結核菌やウイルスにも効果を示す。

3 点鼻薬は局所(鼻腔内)に適用されるため、循環血液中には入らず、全身的な影響は生じない。

4 クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体に結合するのを妨げることにより、抗アレルギー作用を示す。

鼻炎用点鼻薬に関する問題。

1 正しい。ナファゾリン塩酸塩はアドレナリン作動成分。OTCでは代表的な点鼻薬の成分である。
2 誤り。ベンザルコニウム塩化物は殺菌消毒成分。結核菌やウイルスには効果がない。
3 誤り。
4 誤り。これは抗ヒスタミン薬に関する内容。クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示す。他に「通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される」も良く出題される。

 

正答・・・1

問39 次の漢方処方製剤のうち、尿量増加(利尿)作用を期待して用いられるものとして、誤っているものはどれか。

1 牛車腎気丸 
2 八味地黄丸
3 猪苓湯 
4 竜胆瀉肝湯 
5 小青竜湯

漢方薬に関する問題。
あまり難しく考えず、泌尿器用薬の分野に登場しないものを選ぶと、小青竜湯が残る。

正答・・・5

問40 一般用医薬品において用いられる主な有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a プソイドエフェドリン塩酸塩は、他のアドレナリン作動成分に比べて中枢神経系に対する作用が弱く、副作用として不眠が現れることはない。

b ジフェンヒドラミン塩酸塩は、吸収された後、母乳中へ移行することはないので、授乳している女性が服用しても問題ない。

c 抗ヒスタミン成分は抗コリン作用も示すため、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断をうけた人が服用すると症状が悪化することがある。

d メチルエフェドリン塩酸塩は長期間にわたって連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。

    a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤

一般用医薬品において用いられる主な有効成分に関する問題。
どれも頻出の成分で、第5章でも重要な知識である。

a 誤り。プソイドエフェドリン塩酸塩は、他のアドレナリン作動成分に比べて中枢神経系に対する作用が強く、不眠や神経過敏が現れることがある。
b 誤り。ジフェンヒドラミン塩酸塩の授乳回避については頻出。母乳中に移行し、乳児に昏睡を起こすおそれがあるため、服用中は授乳を避ける(第5章でも出題される)
c 正しい。抗ヒスタミン薬の出題ポイントを参照して下さい。
d 正しい。アドレナリン作動成分のメチルエフェドリン塩酸塩は総合感冒薬に用いられる代表的な気管支拡張剤。
  
正答・・・3