問49(殺菌消毒成分)は迷う。

問41
ジフェンヒドラミン塩酸塩が含まれている内服アレルギー用薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 抗コリン作用を示すため、排尿困難の症状がある人では、症状の悪化を招くおそれがある。

b 緑内障の診断を受けた人では、使用する前にその適否について、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。

c 服用した後は、乗物又は機械類の運転操作をしても問題ない。

d 吸収されたジフェンヒドラミンの一部が乳汁に移行して乳児に昏睡を生じるおそれがあるため、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する場合には授乳を避ける必要がある。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正

ジフェンヒドラミン塩酸塩が含まれる内服アレルギー薬に関する問題。
ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン薬。睡眠改善薬(ドリエル等)にも応用されている頻出成分である。

a 正しい。抗ヒスタミン薬の出題ポイントも参照ください。
b 正しい。
c 誤り。
d 正しい。ジフェンヒドラミン塩酸塩の授乳回避については頻出。母乳中に移行し、乳児に昏睡を起こすおそれがあるため、服用中は授乳を避ける(第5章でも出題される)

正答・・・2

問42
第1欄の記述は、漢方処方製剤に関するものである。該当する漢方処方製剤は第2欄のどれか。

第1欄
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り、低血圧に適すとされるが、胃腸の弱い人では、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。

第2欄
1 小青竜湯
2 当帰芍薬散
3 牛車腎気丸
4 桂枝茯苓丸
5 乙字湯

漢方処方製剤に関する問題。

試験テクニックとしては「産前産後の・・」のキーワードからすぐに当帰芍薬散と気付きたい。
当帰芍薬散は、婦人薬として使用される代表的な漢方薬の一つです。特に体力虚弱な女性に向くとされ、更年期障害や月経不順、冷え症、貧血症などの女性特有の症状の緩和に用いられています。
 
正答・・・2

問43
アレルギー及びアレルギー用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a アレルゲン(抗原)が皮膚や粘膜から体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫グロブリン(抗体)によって肥満細胞が刺激され、ヒスタミンやプロスタグランジン等の物質が遊離する。肥満細胞から遊離したヒスタミンは、血管収縮、血管透過性亢進作用を示す。

b 鼻炎用内服薬と鼻炎用点鼻薬は、同じ成分が用いられることはないため、併用しても影響し合うことはない。

c アレルゲンとして、小麦、卵等の食品、ハウスダスト(室内塵)、家庭用品に含有される化学物質や金属等が知られている。

d 皮膚感染症(たむし、疥癬等)により、湿疹やかぶれ等に似た症状が現れた場合、アレルギー用薬で一時的に痒み等の緩和を図ることは適当でなく、皮膚感染症そのものに対する対処を優先する必要がある。

1(a、b) 2(b、c) 3(c、d) 4(a、d)

アレルギー用薬に関する問題。

a 誤り。×血管収縮→〇血管拡張。これも抗ヒスタミン薬の出題ポイントを参照してください
b 誤り。例えば代表的抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンマレイン酸等は両方で用いられる。
c 正しい。
d 正しい。
 
正答・・・3

問44
プソイドエフェドリン塩酸塩が含まれている鼻炎用内服薬に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 プソイドエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を拡張させることによって、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として配合されている。

2 長期間にわたって連用された場合、薬物依存につながるおそれがある。

3 前立腺肥大による排尿困難の症状がある人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用を避ける必要がある。

4 医療機関でモノアミン酸化酵素阻害剤が処方されて、パーキンソン病の治療を受けている人が使用した場合、体内でのプソイドエフェドリンの代謝が妨げられて、副作用が現れやすくなるおそれが高い。

プソイドエフェドリン塩酸塩が含まれている鼻炎用内服薬に関する問題。
知識が中途半端だと多少迷う。この成分は第5章でも頻出。

1 誤り。×鼻粘膜の血管を拡張→鼻粘膜の血管を収縮
2 正しい。
3 正しい。プソイドエフェドリン塩酸塩→「前立腺肥大による排尿困難の症状がある人」は避ける。
4 正しい。頻出頻度は高くないが、時折出題されている内容。
 
正答・・・1

問45
痔及び痔疾用薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 痔核は、肛門の出口からやや内側の上皮に傷が生じた状態であり、一般に「いぼ痔」と呼ばれる。

b 長時間座るのを避け、軽い運動によって血行を良くすることが痔の予防につながる。

c 痔疾患に伴う局所の感染を防止することを目的として、ヒドロコルチゾン酢酸エステル等のステロイド性抗炎症成分が配合されている場合がある。

d 肛門周囲の末梢血管の血行を改善する作用を期待してビタミンEが配合されている場合がある。
 
  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正

痔疾患用薬に関する問題。

a 誤り。「肛門の出口からやや内側の上皮に傷が生じた状態」は裂肛で、「切れ痔」とも呼ばれる。痔核は、肛門内にいぼ状の腫れが生じたもの。「いぼ痔 」と呼ばれる。歯状線より上部なら内痔核、下部(肛門側)なら外痔核と呼び、外痔核の場合は自覚症状を伴う。
b 正しい。
c 誤り。ヒドロコルチゾン酢酸エステルはステロイド性抗炎症成分であり感染を防止する作用はない。感染防止には殺菌消毒作用のあるクロルヘキシジン塩酸塩ベンザルコニウム塩化物等が用いられる。
d 正しい。
  
正答・・・4

問46
眼科用薬及びその使用方法に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a コンタクトレンズをしたままでの点眼は、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズに関わらず、添付文書に使用可能と記載されていない限り行うべきではない。

b 洗眼薬には、抗炎症成分や抗ヒスタミン成分が配合されているものはない。

c 点眼薬は、一度に何滴も点眼しても効果が増すわけではなく、むしろ鼻粘膜や喉から吸収されて、副作用を起こしやすくなる。

d 点眼薬は、結膜嚢に適用するものであるため、通常、無菌的に製造されている。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正

眼科用薬に関する問題。
洗眼薬については、あまり問われていないポイントだが、全体としてはサービス問題。

a 正しい。
b 誤り。
c 正しい。
d 正しい。
 
正答・・・2

問47
眼科用薬の配合成分とその成分を配合する目的との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

(配合成分) (配合目的)
a プラノプロフェン - 目の炎症を改善する。
b スルファメトキサゾール - 目の疲れを改善する。
c パンテノール - 目の調節機能の回復を促す。
d リゾチーム塩酸塩 - 結膜や角膜の乾燥を防ぐ。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正

眼科用薬に関する問題。c以外は頻出の眼科用成分、容易に判断できるように。

a 正しい。プラノプロフェンは眼科用の非ステロイド性抗炎症成分。
b 誤り。スルファメトキサゾールはサルファ剤に分類され、抗菌タイプの目薬に使用される。

c 正しい。
d 誤り。リゾチーム塩酸塩は抗炎症成分。

正答・・・4

問48
一般的な創傷への対応に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 創傷部に殺菌消毒薬を繰り返し適用すると、皮膚常在菌が殺菌されてしまい、また、殺菌消毒成分により組織修復が妨げられて、かえって治癒しにくくなったり、状態を悪化させることがある。

b 水洗が不十分で創傷面の内部に汚れが残ったまま、創傷表面を乾燥させるタイプの医薬品を使用すると、内部で雑菌が増殖して化膿することがある。

c 火傷(熱傷)は、できるだけ早く、水道水などで熱傷部を冷やすことが重要であり、冷やした後は、水疱(水ぶくれ)を破ってから、ガーゼ等で覆うとよいとされている。

d 出血しているときは、創傷部に清潔なガーゼやハンカチ等を当てて圧迫し、止血する。このとき、創傷部を心臓よりも低くして圧迫すると、止血効果が高い。

  a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正

一般的な創傷に関する問題。学習知識がなくても常識的に考えれば判断できるでしょう。

a 正しい。
b 正しい。
c 誤り。前半部分は正しいが、水泡(水ぶくれ)は破かず、そのままの方が良いとされる。
d 誤り。×創傷部を心臓よりも低く→〇創傷部を心臓よりも高く。
正答・・・3

問49
きず口等の殺菌消毒薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a オキシドールは、作用の持続性や組織への浸透性が高い。
b アクリノールは、徐々にヨウ素が遊離して殺菌作用を示すように工夫されたものである。
c クロルヘキシジン塩酸塩は、真菌類に対する殺菌消毒作用はない。
d ベンザルコニウム塩化物は、石鹸との混合によって殺菌消毒効果が高くなる。

  a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤

きず口等の殺菌消毒成分に関する問題。
cでは真菌への殺菌消毒作用の有無が問われており迷ったでしょう。

a 誤り。手引きによると、オキシドールの作用は過酸化水素の分解に伴って発生する活性酸素による酸化、及び発生する酸素による泡立ちによる物理的な洗浄効果であるため、作用の持続性は乏しく、組織への浸透性も低い。
b 誤り。アクリノールは黄色の色素が特徴的だが、ヨード系消毒成分ではない。

c 誤り。クロルヘキシジン塩酸酸は医療現場でも良く使用されている消毒薬。一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、結核菌やウイルスに対する殺菌消毒作用はない。(ウイルスへの作用の有無は頻出だが、今回真菌への効果の有無が問われており難問)
d 誤り。石鹸との混合によって殺菌消毒効果が低下する。ベンザルコニウム塩化物は陽性界面活性型(逆性石鹸)の殺菌消毒成分で、医療現場ではブッシュ式の手洗消毒液として使用されている。なお、ベンザルコニウム塩化物も結核菌やウイルスには効果がない。

正答・・・5

問50
抗真菌薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合、抗真菌成分が配合された医薬品を使用することが望ましい。

b ウンデシレン酸は、患部を酸性にすることにより、皮膚糸状菌の発育を抑える。

c イミダゾール系の抗真菌薬は、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。

d テルビナフィン塩酸塩は、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げることにより、その増殖を抑える。

  a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正

抗真菌薬に関する問題。幅広い知識が求められている。

a 誤り。実際の販売現場では対応が迷うところだが、手引きでは「・・・抗真菌成分が配合された医薬品を使用することは適当でない。」との記述になっている。
b 正しい。ウンデシレン酸に関する内容。
c 正しい。イミダゾール系抗真菌薬の2つの作用機序は頻出。①皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げる②細胞膜の透過性を変化させる、はしっかり憶えておこう。今回問われていないが、成分としてはクロトリマゾールが頻出。
d 正しい。テルビナフィン塩酸塩に関する内容である。市販薬・医療用でも「ラミシール」ブランドで知られる。
 
正答・・・5