問68(うがい・トローチ)はやや迷うが、他は頻出内容ばかり。

問61
かぜ薬に配合される成分と、その期待される作用の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

成分 作用
ア トラネキサム酸 ― くしゃみや鼻汁を抑える
イ グリチルリチン酸二カリウム ― 炎症による腫れを和らげる
ウ エテンザミド ― 発熱を鎮め、痛みを和らげる
エ ジフェンヒドラミン塩酸塩 ― 咳を抑える

1(ア、イ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(ウ、エ)

かぜ薬に配合される成分に関する問題。どれも頻出の成分なので容易に判断できるように。

ア 誤り。トラネキサム酸は代表的な抗炎症成分。主に喉の腫れや炎症を緩和する目的で配合される。

イ 正しい。グリチルリチン酸二カリウム はカンゾウ(甘草)由来の抗炎症成分。こちらもかぜ薬では、喉の腫れや炎症を緩和する目的で配合される。過剰摂取による偽アルドステロン症に関する知識も重要なので合わせて押さえておきたい。
ウ 正しい。エテンザミドは解熱鎮痛成分。痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強いため、作用の仕組みの違いによる相乗効果を期待して、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多い。(例:ACE処方のアセトアミノフェンとの組み合わせ)
エ 誤り。ジフェンヒドラミン塩酸塩は頻出の抗ヒスタミン成分。かぜ薬では鼻水を抑える成分として使用されるが、実際の商品ではクロルフェニラミンマレイン酸ばかりで、殆どかぜ薬での配合は見かけない。睡眠改善薬としての出題は多い。
 
正答・・・3

問62
かぜ及びかぜ薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア かぜ薬には、解熱鎮痛成分(生薬成分の場合を除く。)の鎮痛作用を補助する目的で、カフェインが配合されている場合がある。

イ かぜ薬は、かぜの諸症状の緩和のほか、ウイルスの増殖抑制や排除を図るもので、総合感冒薬とも呼ばれる。

ウ 医薬品の販売等に従事する専門家においては、インフルエンザの流行期に小児用かぜ薬を販売する場合、解熱鎮痛成分がアセトアミノフェンや生薬成分のみからなる製品の選択を提案したりする等の対応を図ることが重要である。

エ 「かぜ」は単一の疾患ではなく、医学的にはかぜ症候群といい、主にウイルスが鼻や喉などに感染して起こる上気道の慢性炎症の総称である。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 誤 誤 正

かぜ及びかぜ薬に関する問題。

ア 正しい。いわゆるACE処方の「C」はカフェインの頭文字である。(「ACE処方」はアセトアミノフェンカフェインエテンザミドの組合せの頭文字からきている)
イ 誤り。市販のかぜ薬は、あくまでかぜの諸症状を緩和するためであり、ウイルスや細菌自体の増殖を抑える働きはない。
ウ 正しい。これは実務でも大事な知識。小児でも使用できる解熱鎮痛成分としてはアセトアミノフェンが有名。
エ 誤り。サラッと軽く読むと判断を間違えるので注意。かぜは上気道の「慢性炎症」ではなく「急性炎症」の総称。
 
正答・・・3

問63
化学的に合成された成分を含有する解熱鎮痛薬に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 イブプロフェンは、体内でのプロスタグランジンの産生を促進し、胃酸の分泌を減少させる。

2 解熱に関しては、腎臓における水分の再吸収を促して循環血流量を増し、発汗を促進する作用が寄与している。

3 アスピリンアルミニウムは、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならない。

4 まれに重篤な副作用としてアスピリン喘息を生じることが知られているが、これはアスピリン特有の副作用ではない。

解熱鎮痛薬に関する問題。
 
 1 誤り。イブプロフェンは体内でのプロスタグランジンの産生を抑制し、消化管粘膜の防御機能を低下させる。
 2 正しい。
 3 正しい。アスピリン(アスピリンアルミニウムも同様)、サザピリンは、(急性脳症の症状がでる)ライ症候群の発生が示唆されており、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならない
 4 正しい。アスピリン喘息に関しては、第5章でも出題されることがある。
 
正答・・・1

問64
小児の疳及び小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 小児鎮静薬には、鎮静と中枢刺激のように相反する作用を期待する生薬成分が配合されている場合があるが、身体の状態によってそれらに対する反応が異なり、総じて効果がもたらされると考えられている。

イ 身体的な問題がなく生じる夜泣き、ひきつけ、疳の虫については、成長に伴って自然に治まるのが通常である。

ウ 生後3ヶ月未満の乳児には、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない漢方処方製剤を使用した方がよい。

エ 小建中湯は、構成生薬としてカンゾウを含んでおり、乳幼児に使用される場合は体格の個人差から体重当たりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあることに加え、比較的長期間(1ヶ月位)服用することがあるので、偽アルドステロン症に注意する必要がある。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

小児鎮静薬に関する問題。
 
ア 正しい。
イ 正しい。
ウ 誤り。漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合にあっても、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととなっている
エ 正しい。小建中湯は、小児虚弱体質や慢性胃腸炎向けの漢方薬として知られる。単純に憶えてしまっても良いが、小建中湯の構成生薬は桂枝湯+膠飴(麦芽糖)であると知っていれば、容易にカンゾウ(甘草)(=グリチリリチン酸)含むことがわかるので、偽アルドステロン症の注意も正しいと判断できる。
  
正答・・・2

問65
咳止め・痰を出しやすくする薬(鎮咳去痰薬)として用いる漢方製剤に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 半夏厚朴湯は構成生薬としてカンゾウを含み、炎症を和らげ、特に小児喘息や気管支喘息に用いられる。

イ 麦門冬湯は水様痰の多い人には不向きとされる。

ウ 柴朴湯は、まれに重篤な副作用として、間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている。

エ 麻杏甘石湯は体力中等度以下で、 痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるもののから咳、しわがれ声に適すとされる。

1(ア、イ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(ウ、エ)

鎮咳去痰薬として用いられる漢方薬に関する問題。
半夏厚朴湯はカンゾウ(甘草)を含まない漢方薬の問題では頻出。

ア 誤り。半夏厚朴湯はカンゾウ(甘草)を含まない。他にも有無を問われやすい漢方についてはカンゾウ出題ポイントで確認を。
イ 正しい。麦門冬湯は、痰が切れにくく、乾いたような咳向けとされている。
ウ 正しい。柴朴湯小柴胡湯半夏厚朴湯の合剤であることを知っていれば、(小柴胡湯で登場する)このまれな重篤な副作用もピンとくるはず。
エ 誤り。これは「咽頭の乾燥感がるもののから咳」(空咳)のキーワードから麦門冬湯の内容と気付きたい。麻杏甘石湯はキーワードで憶えづらい。
 
正答・・・3

問66
咳や痰が生じる仕組み及び鎮咳去痰薬の働きに関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 呼吸器官に感染を起こしたときは、気道粘膜からの粘液分泌が減る。その粘液に、気道に入り込んだ異物や粘膜上皮細胞の残骸などが混じって痰となる。

イ 咳は、気管や気管支に何らかの異変が起こったときに、その刺激が末梢神経系に伝わり引き起こされる反応である。

ウ 鎮咳去痰薬には、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、内用液剤、シロップ剤のほか、口腔咽喉薬の目的を兼ねたトローチ剤やドロップ剤がある。

エ 咳はむやみに抑え込むべきではないが、長く続く咳は体力の消耗や睡眠不足をまねくなどの悪影響もある。

1(ア、イ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(ウ、エ)

鎮咳去痰薬に関する問題。ア、イはあまり問われていなかった内容だが、常識的に判断できたでしょう。
 
ア 誤り。呼吸器官に感染をおこしたり、空気が汚れた環境ですごしたりすると、気道粘膜からの粘液分泌が増える。
イ 誤り。×末梢神経→〇中枢神経。中枢神経に伝わり、延髄にある咳嗽中枢の働きにって咳が引き起こされる。
ウ 正しい。
エ 正しい。

正答・・・4

問67
口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に関する以下の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

1 口腔咽喉薬は、口腔内又は咽頭部の粘膜に局所的に作用して、それらの部位の炎症による痛み、腫れ等の症状の緩和を主たる目的とするもので、口腔及び咽頭の殺菌・消毒を目的とするものはない。

2 含嗽薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるため、全身的な影響を生じることはない。

3 口腔咽喉薬は、トローチ剤やドロップ剤のほか、口腔内に塗布して使用する外用液剤もある。

4 含嗽薬は、水で用時希釈又は溶解して使用する場合、調製した濃度が濃いほど十分な効果が得られるとされる。

口腔咽喉薬、うがい薬に関する一般的に関する問題。
よく読んで常識的に判断すればよいでしょう。
 
1 誤り。
2 誤り。
3 正しい。
4 誤り。

正答・・・3

問68
口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)の配合成分及び漢方処方製剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 声がれ、喉の荒れ、喉の不快感、喉の痛み又は喉の腫れの症状を鎮めることを目的として、セチルピリジニウム塩化物やポビドンヨードが用いられる。

イ ラタニアはクラメリア科のクラメリア・トリアンドラ及びその同属植物の根を基原とする生薬で、芳香による清涼感を目的として配合されている。

ウ 喉の粘膜を刺激から保護する成分として、グリセリンが配合されている場合がある。

エ 主として喉の痛み等を鎮めることを目的とし、 咳や痰に対する効果を標榜しない漢方処方製剤として、 桔梗湯、駆風解毒散、白虎加人参湯があるが、これらはいずれも構成生薬としてカンゾウを含む。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正

口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)の配合成分及び漢方処方製剤に関する問題。
この分野のグリセリン、ラタニアに関する出題は珍しい。直前期ならラタニアは深追いしなくて良いでしょう。
 
ア 誤り。一見正しいそうな内容だが、セチルピリジニウム塩化物ポビドンヨードは殺菌消毒成分なので、細菌等の微生物を死滅させたり、増殖を抑える目的に用いられる成分である。問題文の内容は「抗炎症成分」に関するものなので、トラネキサム酸リゾチームグリチルリチン酸などが該当する。
イ 誤り。ラタニアに関して、前半部分は正しいが後半の説明が誤り。ラタニアは「咽頭粘膜をひきしめる(収斂)作用により炎症の寛解を促す効果」を期待して用いられる
ウ 正しい。グリセリンは浣腸薬の成分で良く知られるが、この分野では局所保護成分として使用される。
エ 正しい。桔梗湯駆風解毒散白虎加人参湯は喉の痛みを和らげる漢方として出題されるが、いずれもカンゾウを含んでいる。

正答・・・5

問69
以下の胃腸薬に含まれる成分のうち、胃粘膜保護・修復作用を期待して配合される成分として、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア アズレンスルホン酸ナトリウム
イ トロキシピド
ウ ロートエキス
エ ジメチルポリシロキサン(別名ジメチコン)

1(ア、イ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(ウ、エ)

胃粘膜保護・修復作用のある胃腸薬に関する問題。
トロキシピドは出題頻度も低く判断が難しいが、他の3つで判断できるように。
 
ア 正しい。アズレンスルホン酸ナトリウムは、抗炎症成分であり組織修復を促す作用も期待され、胃薬・点眼薬・うがい薬など様々な用途に用いられている。胃薬では、医療用の「マーズレン」が有名。
イ 正しい。トロキシピドは医療用では「アプレース」で知られる。市販薬では殆ど見かけないが、佐藤製薬の「イノセアバランス」に配合されている。(リンク:佐藤製薬「イノセアバランスHP」)
ウ 誤り。ロートエキスは代表的な胃腸鎮痛鎮痙薬の成分。
エ 誤り。ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)は、消泡成分。消化管内容物中に発生した気泡(ガス)の分離を促すことを目的に使用される。市販薬では「ガスピタン」が有名。

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正答・・・1

問70
健胃薬に配合される生薬成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア オウバクは、苦味による健胃作用を期待して用いられるほか、日本薬局方収載のオウバク末は止瀉薬としても用いられる。

イ ケイヒは、クスノキ科のシンナモムム・カッシアの樹皮又は周皮の一部を除いたものを基原とする生薬で、香りによる健胃作用を期待して用いられる。

ウ リュウタンは、クマ科のヒグマその他近縁動物の胆汁を乾燥したものを基原とする生薬で、苦味による健胃作用を期待して用いられるほか、消化補助成分として配合される場合もある。

エ センブリは、リンドウ科のセンブリの開花期の全草を基原とする生薬で、苦味による健胃作用を期待して用いられる。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 誤

健胃薬に配合される生薬成分に関する問題。
なお、センブリやオウバク等を含む健胃薬としては「百草丸」が有名である。
 
ア 正しい。オウバク(黄柏)に関する内容。
イ 正しい。ケイヒ(桂皮)に関する内容。
ウ 誤り。これはリュウタン(竜胆)ではなく、ユウタン(熊胆)に関する内容。
エ 正しい。センブリに関する内容である。センブリは止瀉薬に用いられる。
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正答・・・2