問98,99(殺虫剤)は難しい。

問91 毛髪用薬及びその成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 「壮年性脱毛症」「円形脱毛症」「粃糠性脱毛症」「瀰漫性脱毛症」の疾患名を掲げた効能・効果は、医薬品においては認められているが、医薬部外品においては認められていない。

イ 脱毛は男性ホルモンの働きが過剰であることも一因とされている。

ウ カルプロニウム塩化物は、末梢組織(適用局所)においてアセチルコリンに類似した作用(コリン作用)を示すが、アセチルコリンと異なり、コリンエステラーゼによる分解を受けにくく、 作用が持続するとされている。

エ 女性ホルモン成分が配合されている毛髪用薬を妊婦が使用することは避けるべきである。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正

毛髪用薬に関する問題。

ア 正しい。あまりこれらの疾患名が登場したことはないが、手引きの記載どおりである。なお、「リアップ」の効能効果には「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」と書かれている。
イ 正しい。
ウ 正しい。。カルプロニウム塩化物は毛髪薬に使用される。使用部位においてアセチルコリンに類似した作用(コリン作用)を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促す。抗コリン作用ではないので注意(良くひっかけ問題が登場する)。なお。市販薬では「カロヤン」ブランドに良く配合されている。
エ 正しい。なお、具体的な成分としてはエストラジオール安息香酸エステルがある。
  
正答・・・1

問92 以下の歯や口中に用いる薬に配合される成分の作用について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 齲蝕により露出した歯髄を通っている知覚神経の伝達を遮断して痛みを鎮める。

イ 齲蝕を生じた部分における細菌の繁殖を抑える。

ウ 炎症を起こした歯周組織の修復を促す作用のほか、歯肉炎に伴う口臭を抑える。

ア イ ウ
1 アミノ安息香酸エチル アラントイン 銅クロロフィリンナトリウム
2 アズレンスルホン酸ナトリウム アラントイン カルバゾクロム
3 アミノ安息香酸エチル オイゲノール 銅クロロフィリンナトリウム
4 アズレンスルホン酸ナトリウム オイゲノール 銅クロロフィリンナトリウム
5 アミノ安息香酸エチル オイゲノール カルバゾクロム

歯科用薬に関する問題。

ア 記述より局所麻酔成分のアミノ安息香酸エチルを選ぶ。アズレンスルホン酸ナトリウムは抗炎症成分。カミツレ由来の成分で青いうがい薬で馴染みのある方も多いでしょう。


イ (マイナー成分だが)殺菌消毒成分のオイゲノールを選ぶ。出題頻度の高いアラントインは組織修復成分で、炎症を起こした歯周組織の修復を促すとされる。消去法的に選べるように。
ウ  内服の組織修復成分である銅クロロフィリンナトリウムを選ぶ。口臭予防向けの市販薬にも用いられている成分である。カルバゾクロム(医療用ではアドナ)は止血成分。歯槽膿漏薬に止血成分として使用されることがある。
 
正答・・・3

問93 ニコチンを有効成分とする禁煙補助剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア うつ病と診断されたことのある人では、禁煙時の離脱症状により、うつ症状を悪化させることがあるため、使用を避ける必要がある。

イ アドレナリン作動成分が配合された医薬品(鎮咳去痰薬、鼻炎用薬、痔疾用薬等)との併用により、交感神経系を興奮させる作用を減弱させるおそれがある。

ウ 咀嚼剤をコーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後に使用するとニコチンの吸収が低下するため、これらの食品を摂取後しばらくは使用を避ける必要がある。

エ タバコを吸い終える前に禁煙補助剤を使用することとされている。 

    ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正

ニコチン置換療法、禁煙補助剤に関する問題。

ア 正しい。心臓や脳疾患の治療をしている方も避ける必要があるが、「うつ病」に関しての使用回避が良く出題されている。
イ 誤り。×減弱→〇増強
ウ 正しい。
エ 誤り。問題文を読んでもピンとこなかったかもしれません。禁煙補助剤の使用中又は使用直後の喫煙は、血中のニコチン濃度が急激に高まるおそれがあり、避ける必要がある。
  
正答・・・3

問94 ビタミン成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア ビタミンAは、腸管でのカルシウム吸収及び尿細管でのカルシウム再吸収を促して、骨の形成を助ける栄養素である。

イ ビタミンEは、夜間視力を維持したり皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。

ウ ビタミンCは、体内の脂質を酸化から守る作用を示し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。

エ ビタミンDは、体内の脂質を酸化から守り、細胞の活動を助ける栄養素であり、血流を改善させる作用もある。
 
    ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤

今回はビタミンに関する問題が2問続きます。1問目は脂溶性ビタミンメインの問題で取り組みやすく落とさないように。
 
ア 誤り。骨の形成に関するビタミン、腸管でのカルシウム吸収ときたらビタミンDである。
イ 誤り。夜間視力維持や夜盲症(とり目)とくればビタミンA。「夜間視力の維持」や「皮膚や粘膜の機能を正常に保つ」為に必要なビタミン。他に出題ポイントとして、「一般用医薬品におけるビタミンAの1日分量は4000国際単位が上限」がある。
ウ 正しい。ビタミンCに関する内容である。
エ 誤り.これはビタミンEに関する内容。「抗酸化作用・血流改善」のビタミンとして知られる。
 
正答・・・5

問95 ビタミン成分に関する以下の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

1 ビタミンB1は、タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持、神経機能の維持に重要な栄養素である。

2 ビタミンB2は、脂質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素であり、尿が黄色くなることがある。

3 ビタミンB6は、赤血球の形成を助け、また、神経機能を正常に保つために重要な栄養素で ある。

4 ビタミンB12は、炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用があり、腸管運動を促進する働きもある。

2問目は憶えにくいビタミンB群に関する内容。どうしても難しくなる。

1 誤り。これはビタミンB6(ピリドキシン等)に関する内容。
2 正しい。ビタミンB2(リボフラビン)に関する内容である。

3 誤り。これはビタミンB12(シアノコバラミン等)に関する内容。
4 誤り。これはビタミンB1(フルスルチアミン等)に関する内容。
 
正答・・・2

問96 漢方薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤のことである。

イ 漢方薬は、使用する人の体質や症状その他の状態に適した処方を既成の処方の中から選択して用いられる。

ウ 漢方処方製剤を利用する場合、患者の「証」に合った漢方処方が選択されれば効果が期待できるが、合わないものが選択されたとしても、副作用を招きにくいとされている。

エ 漢方処方製剤は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間 (1ヶ月位)継続して服用されることがある。

1(ア、ウ) 2(ア、エ) 3(イ、ウ) 4(イ、エ)

漢方薬に関する問題。
ア 誤り。中医学は、日本において発展してきた漢方医学と基は同じだが、中国において発展してきたものであり、漢方医学とは 考え方等が異なる。韓医学に関しても同様。
イ 正しい。
ウ 誤り。手引きでは、合わないものが選択されると、効果が得られないばかりでなく、副作用を招きやすくなると記載されている。
エ 正しい。
 
正答・・・4

問97 生薬成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア ブシは、血液循環が高まることによる利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示す。

イ カッコンは、マメ科のクズの周皮を除いた根を基原とする生薬で、健胃、消化促進等の作用を期待して用いられる。

ウ ブクリョウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌核であり、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。

エ サイコは、セリ科のミシマサイコの根を基原とする生薬で、抗炎症、鎮痛等の作用を期待して用いられる。 
 
  ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

生薬成分に関する問題。この位の生薬問題は容易に正答できるように。どれも良く出題されている生薬。

ア 正しい。ブシ(附子)は、キンポウゲ科のハナトリカブト又はオクトリカブトの塊根を減毒加工して製したものを基原とする生薬。
イ 誤り。後半部分が誤り。葛根(カッコン)は「解熱、鎮痙等」の作用を期待して用いられる。 カッコン(葛根)を含む代表漢方薬は葛根湯。初期の風邪以外にも、肩こり・頭痛の鎮痛にも用いられる点と絡めて憶えたい。

ウ 正しい。ブクリョウ(茯苓)ときたらサルノコシカケ科のマツホドの菌核。
エ 正しい。「セリ科のミシマサイコの根」とくればサイコ(柴胡)。
 
正答・・・2

問98 衛生害虫及び殺虫剤に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 ハエの防除の基本は、ウジの防除であり、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられる。

2 燻蒸処理を行う場合、ゴキブリの卵は医薬品の成分が浸透しない殻で覆われているため、殺虫効果を示さない。

3 シラミは、その種類ごとに寄生対象となる動物が決まっているため、ヒト以外の動物に寄生するシラミがヒトに寄生して直接的な害を及ぼすことはない。

4 ケナガコナダニは、吸血による刺咬のため激しい痒みを引き起こし、発疹熱などのリケッチア、ペストなどを媒介する。

殺虫剤に関する問題。これは難しいが、なんとか消去法的に正答したい。
直前期で時間なければケナガコナダニは飛ばす。
 
1 正しい。なお、有機リン系の殺虫成分の代表例はジクロルボスである。(バポナ殺虫プレートの主成分)

2 正しい。ゴキブリの卵は医薬品の成分が浸透しない殻で覆われているため、 燻蒸処理では殺虫効果を示さない。そのため3週間位後に、もう一度燻蒸処理を行い、孵化した幼虫を駆除する必要がある。
3 あまり問われたことがないポイントだが正しい。シラミに関してはシラミ防除の医薬品であるフェノトリンも合わせて押さえておきたい。シラミ駆除剤として、直接人体に適用される製品もある。(商品名:スミスリン)
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4 誤り。ここまで学習している受験生は殆どいないでしょう。消去法で選ぶしかない。手引きでは「屋内塵性ダニ」の1種として登場し「ケナガコナダニについては、ヒトを刺すことはないが、ダニの糞や死骸がアレルゲンとなって気管支喘息やアトピー性皮膚炎などを引き起こすことがある。」と書かれている。
 
正答・・・4

問99 殺虫剤の配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア フェノトリンは、アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合してその働きを阻害することにより殺虫作用を示す。

イ プロポクスルは、アセチルコリンエステラーゼと可逆的に結合してその働きを阻害することにより殺虫作用を示す。

ウ フェニトロチオンは、神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害することにより殺虫作用を示す。

エ メトプレンは、幼虫が十分成長して蛹になるのを抑えているホルモン(幼若ホルモン)に類似した作用を有し、幼虫が蛹になるのを妨げる。

ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

殺虫剤の配合成分に関する問題。これもマイナー成分や細かい点が問われ難しいが、頻出のアセチルコリンエステラーゼの阻害に関する問題は常に対応できるように。アイで2択までは絞りたい。

ア 誤り。「アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合してその働きを阻害・・」から有機リン系殺虫剤とわかる。代表例はジクロルボス。(バポナ殺虫プレートの主成分)。
イ 正しい。プロポクスルはカーバメイト系殺虫成分。有機リン系殺虫成分と同様にアセチルコリンエステラーゼの阻害によって殺虫作用を示すが、アセチルコリンエステラーゼとの結合は可逆的
主にムカデ・アリの侵入対策に家の周りに撒く殺虫粉薬に使用されている。

ウ 誤り。フェニトロチオンも有機リン系殺虫剤。これはピレスロイド系(フェノトリン等)の内容である。
エ 正しい。メトプレンは昆虫成長阻害成分。これまでの出題頻度は低い。
 
正答・・・4

問100 尿糖及び尿タンパク検査薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。


ア 尿糖検査の場合、原則として早朝尿(起床直後の尿)を採尿し、尿タンパク検査の場合、食後2~3時間を目安に採尿を行う。

イ 血糖値が正常であれば、糖分は腎臓の尿細管でほとんどが再吸収されるため、尿糖値に異常を生じる要因は、高血糖に限られる。

ウ 尿道や外陰部に付着した細菌や分泌物が混入することを防ぐために、出始めの尿を採取して検査する必要がある。

エ 食事は検査結果に影響しないが、医薬品を服用している場合には、その医薬品成分が検査結果に影響を与えることがある。 

    ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 誤 誤

尿糖・尿タンパク検査薬に関する問題。

ア 誤り。尿タンパクの場合、原則として早朝尿(起床直後の尿)を採尿。尿糖検査の場合、食後2~3時間を目安に採尿する。
イ 誤り。
ウ 誤り。×「出始めの尿」→〇「中間尿」
エ 誤り。食事等の影響で中性~弱アルカリ性に傾くと、正確な検査結果が得られなくなることがある。


正答・・・5