H29 新潟県(北関東・甲信越) 第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識(問31-40)

特別難しい問題はない。

【問31】 高齢者の医薬品の使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 生理機能が衰えている高齢者は、若年者と比べると副作用を生じるリスクが高くなるため、一般用医薬品の販売に携わる専門家は、定められた用量よりも少ない量から服用を始めるよう説明することが義務づけられている。

b 高齢者は、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすい傾向があり、家族や周囲の人の理解や協力も含めて、配慮が重要である。

c 高齢者でも基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が大きいので、一般用医薬品の販売に際しては、実際に使用する高齢者の個々の状況に即して、適切に情報提供や相談対応をすることが重要である。

  a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 誤 正 正
4 誤 誤 正

高齢者の医薬品の使用に関する問題。
今回出題されていないが、医薬品の使用上の注意では、おおよその目安として65歳以上を「高齢者」としている。

a 誤り。これは知らないと迷うかも。この内容で没問もでたことがある。
一般用医薬品については、基本的には、定められた用量の範囲内で使用されることが望ましく、それ以下に量を減らしても十分な効果が得られなくなるだけで、必ずしもリスクの軽減にはつながらないとされている。
b 正しい。
c 正しい。
 
正答・・・3

【問32】 妊婦・授乳婦の医薬品の使用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。

b 胎盤には、胎児の血液と母体の血液とが混ざる仕組みがある。

c 便秘薬には、流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。

d 服用した医薬品の成分が乳汁中に移行することはない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d)

妊婦・授乳婦の医薬品の使用に関する問題。

a 正しい。妊娠3ヶ月前から妊娠3ヶ月までの間にビタミンAを1日10000国際単位以上摂取した妊婦から生まれた新生児において先天異常の割合が上昇したとの報告がある。
b 誤り。胎盤には、胎児の血液と母体の血液とが混ざらない仕組み(血液-胎盤関門)があるが、医薬品については未解明なことが多い。
c 正しい。
d 誤り。乳汁中に移行し乳児に影響を及ぼす場合がある。特にロートエキス(乳児の頻脈)、センノシド(乳児の下痢)が、他章でも良く出題されている。

正答・・・2

【問33】 プラセボ効果に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをプラセボ効果という。

2 プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)は全く関与していない。

3 医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるものは含まれるが、プラセボ効果によるものは含まれない。

4 プラセボ効果によってもたらされる反応や変化は、望ましいもの(効果)のみであり、不都合なもの(副作用)はない。

ほぼ毎年出題されているプラセボ効果に関する問題。
 
1 正しい。
2 誤り。
3 誤り。
4 誤り。プラセボ効果には、望ましいもの(効果)と不都合なもの(副作用)とがある。

正答・・・1

【問34】 医薬品の品質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 医薬品に配合されている成分(有効成分及び添加物成分)には、高温や多湿によって品質の劣化(変質・変敗)を起こすものがあるが、光(紫外線)によって品質の劣化を起こすものはない。

b 適切な保管・陳列がなされなければ、医薬品の効き目が低下したり、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じることがある。

c 適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化は避けられない。

d 表示されている「使用期限」は、開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d)

医薬品の品質に関する問題。

a 誤り。
b 正しい。
c 正しい。
d 誤り。表示されている「使用期限」は、未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。

正答・・・4

【問35】 一般用医薬品の役割に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 生活の質(QOL)の改善・向上

b 健康状態の自己検査

c 重度な疾病に伴う症状の改善

d 生活習慣病の治療(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る。)

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

一般用医薬品の役割に関する問題。常識的に考えれば正答できる。

a 正しい。
b 正しい。
c 誤り。
d 誤り。

正答・・・1

【問36】 セルフメディケーションに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a セルフメディケーションの主役は、一般用医薬品の販売に従事する登録販売者である。

b 登録販売者は、購入者等に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されている。

c 一般用医薬品で対処可能な症状の範囲は、医薬品を使用する人によって変わってくるものであり、乳幼児では、通常の成人の場合より、その範囲は広くなる。

d 世界保健機関(WHO)によれば、セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」とされている。

  a b c d
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正

セルフメディケーションに関する問題。

a 誤り。セルフメディケーションの主役は「一般の生活者」である。
b 正しい。
c 誤り。そんな訳はない。明らかにおかしい。
d 正しい。

正答・・・4

【問37】 一般用医薬品の販売に従事する専門家が購入者から確認しておきたい基本的なポイントに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 何のためにその医薬品を購入しようとしているか(購入者側のニーズ、購入の動機)

b その医薬品を使用するのは、情報提供を受けている当人か、又はその家族等が想定されるか

c その医薬品を使用する人として、小児や高齢者、妊婦等が想定されるか

d その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか

  a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 正 正
4 誤 正 誤 正

一般用医薬品の販売の際の確認ポイントに関する問題。常識的に読み取れば良い。

a 正しい。
b 正しい。
c 正しい。
d 正しい。

正答・・・3

【問38】 サリドマイドに関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。

サリドマイドは、( a )等として販売されたが、副作用として血管新生を( b )作用もあったことから、妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の( c )が発生した。

a b c
1 催眠鎮静剤 促進する 後天異常
2 催眠鎮静剤 妨げる 先天異常
3 解熱鎮痛剤 促進する 先天異常
4 解熱鎮痛剤 妨げる 後天異常

サリドマイドに関する問題。これは簡単でしょう。

a 睡眠鎮静剤
b 妨げる
c 先天異常

正答・・・2

【問39】 スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a スモン訴訟とは、亜急性脊髄視神経症の治療薬として販売されたキノホルム製剤を使用したことにより、副作用が発生したことに対する損害賠償訴訟である。

b スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。

c スモン訴訟は、各地の地裁及び高裁において和解が勧められているが、いまだ全面和解には至っていない。

d スモン訴訟を契機として、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設がなされた。

  a b c d
1 誤 正 正 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 正 正 誤
4 誤 誤 正 正
5 正 誤 誤 正

スモン訴訟に関する問題。

a 誤り。×亜急性脊髄視神経症→〇整腸剤。
亜急性脊髄視神経症:英名 Subacute Myelo-Optico-Neuropathy の頭文字をとってスモンと呼ばれる。
b 正しい。
c 誤り。
d 誤り。サリドマイド訴訟スモン訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済制度が1979年に創設された。

正答・・・2

【問40】 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。

b CJDは、プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。

c プリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した。

d CJD訴訟を契機に、(独)医薬品医療機器総合機構による医薬品副作用被害救済制度の創設がなされた。

  a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 正 誤

クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する問題。

a 誤り。×ウシ→〇ヒト
b 正しい。他にも「細菌でもウイルスでもないタンパクの一種であるプリオン」が原因であることはしっかり憶えておくように。良く出題されている。
c 正しい。
d 誤り。CJD訴訟を契機として 生物由来製品による感染等被害救済制度が創設された。

正答・・・5
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