酪酸菌(宮入菌)

酢酸菌(宮入菌)は、ビフィズス菌やラクトミン等の乳酸菌と並ぶ、代表的な整腸剤成分の一つです。
腸内にて菌が生成する酪酸が、悪玉菌の発育阻止に働き、腸内細菌のバランスを整えます。

歴史は古く、ヒトの糞から芽胞菌として発見され、発見者の名前より宮入菌とも呼ばれることがあります。既に戦前から医薬品として使用され、現在でも広く使用されています。

その特徴は、製品の段階では、芽胞菌と呼ばれる状態であることです。これは極めて耐久性の高い細胞構造になっています。
その耐久性の高い芽胞菌状態であるため、服用後も胃酸や胆汁酸、消化酵素などの影響を受けずに腸内まで到達することができます。
また、製剤面でも、湿気や温度の影響を受けやすく保管状況によっては生菌数が減少してしまう整腸剤もある中、非常に安定性が高いという利点もあります。

そして、腸内で芽胞状態から発芽して、通常の増殖能を有する菌体になり、腸内で酪酸を生成します。
この酪酸は悪玉菌に対して、発育を阻止する働きがあり、いわゆる腸内細菌叢(さいきんそう)のバランスを回復させ、善玉菌を増やすことにより下痢や便秘などの症状を改善します。

医療用では、ミヤBM細粒、ミヤBM錠として知られています。
他の整腸剤と比較したメリットとして、胃酸の影響を受けずらい点や、抗生物質投与時の下痢症状の改善にも使用でき、広く用いられています。
また、湿度や温度による生菌数への影響が小さいので、1包化調剤しやすい点もあります。

一般用医薬品では、ミヤBMと同じミヤリサン製薬が販売している「新ミヤリサンアイジ整腸薬」があります。ビタミンB2,B6も配合されており、3か月の乳児から大人まで使用できます。
(強ミヤリサン錠という製品もありますが、こちらは医薬部外品の扱いになっています。)

他に、「ビオスリーH」という、酪酸菌+ラクトミン+糖化菌の配合タイプの製品もあります。

一般用医薬品の整腸剤では、「ビオフェルミン」の知名度がダントツで、次に「ザ・ガード」(ラクトミン)といった印象ですが、決して見逃せない成分です。

なお、登録販売者試験では、それ程出題頻度は高くありません。



 

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