尿糖・尿タンパク検査薬(画像あり)

試験では頻出。採尿タイミング、採尿の仕方が良く問われる。

一般用検査薬は、「一般の生活者が正しく用いて健康状態を把握し、速やかな受診につなげることで疾病を早期発見するためのもの」です。

一般用検査薬は、薬局又は医薬品の販売業(店舗販売業、配置販売業)で取り扱うことができます。その代表例は、妊娠検査薬ですが、他に、尿糖・尿タンパク検査薬も知られています。

ごくごく簡単にまとめると、それぞれの自己検査目的は

尿糖・・・・・・糖尿病のチェック
尿タンパク・・・腎機能のチェック

になります。また、尿タンパクは膀胱炎や尿路感染症でも上昇します。

但し、医療機関へのアクセスが良い現代では、あまりニーズの高い検査薬とは言えません。購入層も、昔から自己健康管理に使用している高齢者が中心のようです。ベテランの販売者が身近にいれば、どのようなケースで購入されている(いた)か聞いてみるのも良いでしょう。

また、製品の添付文書にも「結果により、どのような病気の可能性があるか」は一切書かれていません。特に尿タンパクの原因や解釈は単純ではないので、そう簡単に提案・販売できる製品ではありません。

製品としては、テルモから販売されている、尿糖検査薬の「新ウリエースGa」、尿タンパク検査薬の「新ウリエースT」、尿糖・尿タンパクを同時に検査できる「新ウリエースBT」を知っていれば十分でしょう。

これらは、すべて一般用検査薬・第2類医薬品の扱いになります。

なお、さらに尿糖・尿タンパク・尿潜血の3種を同時に調べられる「新ウリエースKc」もありますが、こちらは「体外診断用医薬品」という扱いになり、薬局のみでの販売となります。

それでは、実際の製品について見てみましょう。

画像は、某ドラックストアで購入した「新ウリエースBT」です。
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この製品のように、尿糖・尿タンパク同時検査タイプは、原則、早朝尿(起床直後の尿)を使用します。また、尿糖が検出された場合には、食後(1~2時間)の尿について改めて検査してくださいと書かれています。

(通常、尿タンパク検査のみのタイプは早朝尿を使いますが、尿糖検査のみのタイプの場合、食後1~2時間を目安に行います。)

また、尿は出始めや終わりのものは使わず、途中の尿(中間尿)を使います。これは、尿道や性器等に付着した細菌や分泌物の混入を防ぐ為です。

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尿をかけるのは1秒程度でOKですが。判定は尿タンパクでは約10秒、尿糖では約30秒たってから、試験紙容器に記載されている色調表と比較して行います。判定後、試験紙はそのままトイレに流すことができます。

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このように、尿糖・尿タンパク検査薬は、至って簡単な方法で行うことができます。

なお、健康管理に血糖測定を行いたいケースでは、指先からの少量の採血で血糖値を測定できる血糖測定器を、高度医療機器を販売できる一部の薬局等で購入する方法もあります。(機器で1万程度、測定用チップも100~150円程度で購入できます。)

最後に、登録販売者試験で良く問われる検査結果に影響を与える要因(採尿のタイミング、採尿の仕方)は以下のとおりです。(下線・取り消し線部分は平成30年の手引き改正で変更された部分)

(b) 採尿のタイミング
尿糖検査の場合、食後2~3時間を目安)食後1~2時間等、検査薬の使用方法に従って採尿を行う。尿タンパクの場合、原則として早朝尿(起床直後の尿)を検体とし、激しい運動の直後は避ける必要がある。
尿糖・尿タンパク同時検査の場合、早朝尿(起床直後の尿)を検体とするが、尿糖が検出された場合には、食後(2~3時間)の尿について改めて検査して判断する必要がある。

(c) 採尿の仕方
出始めの尿では、尿道や外陰部等に付着した細菌や分泌物が混入することがあるため、中間尿を採取して検査することが望ましい。

(2018.5.30追加)
*新ウリエースの添付文書では、尿糖検査の場合、「食後1~2時間」に採尿と書かれていますが、手引きには「食後2~3時間」と記載されていました。しかし、平成30年の手引きの改正で、「食後1~2時間等、検査薬の使用方法に従って・・」と変更されました。

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