フェルビナク(Felbinac)は、筋肉痛、関節痛、打撲、捻挫等による鎮痛等を目的として外用薬に用いられる、代表的な非ステイロイド性抗炎症成分です。
医療用では、いわゆるパップ剤(白く、水分を多く含んだタイプ)の成分として良く使われています。販売名では「セルタッチパップ」の名称が有名ですが、医療用パップ剤の中では、恐らくフェルビナクが一番使われている成分でしょう。
一般用医薬品でも、CMの中で「フェルビナク成分使用~」と聞いたことがある人も多いはず。有名な商品に使われていますが、こちらはパップ剤よりも、テープ剤の商品がメインのようです。
かつては、香取慎吾さんが登場していたフェイタス(久光)や、パスタイム(祐徳)などのブランドが有名です。但し、パスタイムは近年あまりCMを見かける機会が少なくなったかもしれません。
登録販売者試験では、頻出とは言えませんが、それなりに出題されています。
〇筋肉痛、関節痛、打撲、捻挫等による鎮痛等を目的として用いられる成分
「非ステロイド性抗炎症成分のうち、インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウムについては、皮膚の下層にある骨格筋や関節部まで浸透してプロスタグランジンの産生を抑える作用を示し、筋肉痛、関節痛、肩こりに伴う肩の痛み、腰痛、腱鞘炎、肘の痛み(テニス肘等)、打撲、捻挫に用いられる。 」
「内服で用いられる解熱鎮痛成分と同様、喘息の副作用を引き起こす可能性があるため、喘息を起こしたことがある人では、使用を避ける必要がある。また、吸収された成分の一部が循環血液中に入る可能性があり、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、胎児への影響を考慮して、使用を避けるべきである。 」
⇒外用薬についても、非ステロイド性抗炎症成分は喘息を起こしたことがある人には、使用を避けるべきとされています。また、妊娠中についても、使用を避けるべきとされています。