エピナスチン塩酸塩(第二世代抗ヒスタミン成分)
エピナスチン塩酸塩は、持続性の抗ヒスタミン成分です。
日本では、医療用医薬品として、1996年6月より「アレジオン」の名称で販売が開始されました。気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹などの皮膚疾患等に使用され、その後、小児用のドライシロップも販売されました。
さらに最近では、2019年11月に点眼薬(アレジオンLX)も販売されています。
この製剤の特徴として、まずは1日1回の服用で効果が期待できる点があります。
また、眠気が比較的出にくいことも大きな特徴です。
臨床試験では、血液脳関門を通過しにくく、中枢への影響,及び自動車の運転操作並びに運転中の生理機能への影響はプラセボ(偽薬)と同程度であることが確認されました。(出典:「アレジオン」インタビューフォームより)
そして、2011年10月にはスイッチOTC化され、エスエス製薬から「アレジオン10」(第一類医薬品)の販売名で市販薬として登場することになります。なお、大人において、医療用では20㎎規格が主流ですが、スイッチOTCでは10㎎規格での販売となりました。
販売から4年後の2015年10月には第二類医薬品に区分変更され、ドラックストアでも、さらに手軽に購入できるようになります。
なお、この年からは、医療用と同等の20㎎規格のアレジオンも発売されています。
↓エスエス製薬公式チャンネル
広告宣伝にもかなり力が入っている印象ですが、発売当初は武井咲さんがCMイメージキャラクターをつとめ、2018年より木村文乃さんに変更となり、2023年現在も続いています。
登録販売者試験では、令和4年の改訂により追加されました。他にも、ロラタジン(クラリチン)、フェキソフェナジン(アレグラ)も同時に追加されて、主だった花粉症向け抗アレルギー薬が追加された形になります。
なお、この3種については、副作用などの注意点がそれほど記載されていないので、出題のメインになることはないかもしれません。