ここでは、一般用医薬品(第一類、第二類、第三類)のリスク区分の出題ポイントをまとめています。
なお、要指導医薬品については、別に解説していますので、リンク記事をご参照ください。
第一類医薬品
第一類医薬品は薬剤師が書面を用いて情報提供等を行うこととされているリスク区分で、初学者にとっては、第二類、第三類に比べると「なんとなく効き目がよさそう」「なんとなく副作用のリスクが高そう」みたいな捉え方の方が多いと思います。
一方で、試験対策としては確かにそのイメージも決して間違いではありませんが、もう一つ「一般用医薬品としての使用経験が少ないもの」も第一類医薬品に該当するものがあることも理解しておきましょう。
それを踏まえて、問題作成の手引きの関連部分(一部改変)を確認すると、第一類医薬品に関する法第36条の7第1項第1号中前段に規定されている記載は以下のとおりです。
「(第一類医薬品とは)その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうちその使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの」で、保健衛生上のリスクが特に高い成分が配合された一般用医薬品である。」
→これに関しては理解はしやすく、以前から長く第一類医薬品として販売されている「ガスター10」や「ロキソニン錠」「リアップ🄬」などをイメージしてもらえばよいでしょう。
なお、健康被害が生じる恐れとは、その薬の副作用だけではなく、その薬の高い効果によって、受診が必要な大きな病気を見逃すリスクも含まれています(胃酸を抑える薬で胃潰瘍や胃癌の発見が遅れる等)。
そして、もう一つの後段に書かれた規定が少しわかりづらいですが
「「(第一類医薬品のうち)その製造販売の承認の申請に際して第14条12項に該当するとされた医薬品」とは、既存の要指導医薬品及び一般用医薬品と有効成分、分量、用法用量、効能効果等が明らかに異なるもののうち、一般用医薬品とされた医薬品であり、一般用医薬品としての使用経験が少なく、より慎重に取り扱われる必要があり、その承認を受けてから規則第159条の2に定める期間を経過しないものである。」
→これに関しても、具体例で理解した方がわかりやすいです。
例えば花粉症向けの抗ヒスタミン成分などで、特段リスクが高くないものについては、スイッチOTC医薬品として要指導医薬品として販売されたあとは、段階的に要指導医薬品(概ね3年間)→第一類医薬品(1年間)→第二類医薬品と区分変更されていくのが一般的です。
この、スイッチOTC医薬品の承認にあたって要指導医薬品として指定されたものについては、要指導医薬品から第1類医薬品に移行してから原則1年間が、「承認を受けてから(中略)定める期間を経過しないもの」だと理解すれば、知識としては十分です。

第二類医薬品
第二類医薬品は、かぜ薬や解熱鎮痛薬、胃腸薬、外用薬、漢方薬、生薬製剤など多岐にわたりますが、問題作成の手引きの記述は以下のとおりです(法第36条の7第1項第2号)。
その成分や使用目的等から、「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある」保健衛生上のリスクが比較的高い一般用医薬品である。
第二類医薬品のうち、「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」を 「指定第二類医薬品」としている。
なお、指定第二類医薬品については、多くの総合感冒薬や解熱鎮痛薬、ステロイド含有の外用薬、大腸刺激性の便秘薬などが該当します。また、指定濫用防止医薬品に指定されている成分を含む製品は、殆どが指定第二類医薬品の扱いになっています。
第三類医薬品
第三類医薬品としては、整腸剤や酸化マグネシウムを主成分とした便秘薬、トローチ、外用薬などがありますが、問題作成の手引きの記述は以下のとおりです(法第36条の7第1項第3号)。
第一類医薬品及び第二類医薬品以外の一般用医薬品は、保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品である(ただし、日常生活に支障を来す程度ではないが、副作用等により身体の変調・不調が起こるおそれはある)。
試験対策としては、以下の表現の違いや
・第一類医薬品・・・保健衛生上のリスクが特に高い。
承認を受けてから定める期間を経過しないもの
・第二類医薬品・・・保健衛生上のリスクが比較的高い。
・第三類医薬品・・・保健衛生上のリスクが比較的低い。
他にも、指定第二類医薬品のポイントや、スイッチOTC医薬品等で、要指導医薬品から第1類医薬品に移行してから原則1年間を経過しないものについても第一類医薬品に指定されることがあることなどを押さえておけば良いでしょう。
他にも関連した内容として
「第一類医薬品、第二類医薬品又は第三類医薬品への分類については、安全性に関する新たな知見や副作用の発生状況等を踏まえ、適宜見直しが図られている。」
「第三類医薬品に分類されている医薬品について、日常生活に支障を来す程度の副作用を生じるおそれがあることが明らかとなった場合には、第一類医薬品又は第二類医薬品に分類が変更されることもある。」
「新たに一般用医薬品となった医薬品は、承認後の一定期間、第一類医薬品に分類されるが、その間の副作用の発生や適正使用の状況等に関する情報を収集し、それらを評価した結果に基づいて、第一類医薬品、第二類医薬品又は第三類医薬品に分類される。」
⇒特に分類が変更される可能性があることは良く出題されているので、しっかり押さえておきましょう。
