カルバゾクロム(止血成分・痔の薬・歯科用薬)
カルバゾクロムは止血成分であり、血管強化薬と呼ばれる場合もあります。
一般用医薬品では、痔や、歯肉炎、歯槽膿漏等による出血を抑える目的で使用されています。
医療用では、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物として「アドナ」の販売名で知られています。1959年から販売されている古い薬ですが、現在でも貴重な存在で、痔や眼底出血、鼻血、紫斑症など、様々な場面で使用されています。また、トラネキサム酸と併用される場合もあります。
人体での止血作用のメカニズムは、明確になっていないようですが、ウサギなどの動物実験では、細い血管での血管透過性を抑制し、血管抵抗値を強め、止血作用を発揮すると考えられています。その為、血小板等が関わる血液凝固・線溶系に影響を与えることないことも重要な特徴です。
一般用医薬品では、痔の出血を抑える目的や、歯肉炎や歯槽膿漏等による歯周組織からの出血を抑える目的で使用されています。
痔疾患用では、佐藤製薬の痔疾患向けブランド「ジーフォー」の内服用薬に、乙字湯等と一緒に配合されています。
その役割としては「血管強化薬カルバゾクロムを配合。弱った血管を丈夫にし、痔による出血を防ぎます。」と書かれています。
なお、配合量はカルバゾクロム 6㎎/日であり、医療用で使用される通常量よりも、かなり少ないです。
他の一般用医薬品で配合されている製品は、販売中止等もあり、探すのは非常に困難です。
なお、登録販売者試験では、それ程出題頻度は高くありません。
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