精製ヒアルロン酸ナトリウム(点眼薬・保湿成分)
令和4年手引き改訂で、添加物扱い⇒薬効成分扱いで記載されるように。
ヒアルロン酸ナトリウムは、登録販売者試験では点眼薬の分野でのみ登場します。
保湿成分として知られ、様々な用途に使われていますが、点眼薬としては目の乾き(ドライアイ)の緩和や、目の表面を保護するような作用が期待され用いられています。
医療用では、「ヒアレイン点眼液0.1%」や「ティアバランス点眼液0.1%」などの販売名で知られ、コンタクトレンズを長年使用している方なら、処方を受けた経験のある方も多いでしょう。
一般用医薬品の点眼薬では、スイッチOTC化が進まず、有効成分としてではなく、添加物扱いで使用されており、令和4年の手引きの改訂前までは以下のように書かれていました。
「ヒアルロン酸ナトリウムは、有効成分としてではなく添加物(粘稠化剤)として用いられ、コンドロイチン硫酸ナトリウムと結合することにより、その粘稠性を高める。」
なんともわかりづらいですが、有効成分ではないので、ストレートに目の乾きを防いだり、角膜を保護するような働きを謳うことはできませでした。(コンドロイチン硫酸ナトリウムば可能) また濃度も記載されていませんでしたが、医療用よりも低濃度と言われています。
それでも、ヒアルロン酸を添加物として使用していることを、敢えて添付文書やパッケージに強調している製品もあります。(添付文書に「保湿」「しっとりさせる」程度の表示はOKのようです。)
なかなかスイッチOTC化が進まなかった点眼薬のヒアルロン酸ナトリウムですが、2020年にようやくスイッチOTC化が認められ、2020年9月より、参天製薬から「ヒアレインS」の販売名で市販薬(要指導医薬品)として登場することになりました。
2022.5現在、発売から1年半程度ですが、発売から3年経過し特に問題なければ第一類医薬品になると思われます。
↓参天製薬 公式動画
出題の手引きの記載(令和4年改訂版)は以下のとおりです。
「角膜の乾燥を防ぐことを目的として、コンドロイチン硫酸ナトリウムや精製ヒアルロン酸ナトリウムが用いられる。同様の効果を期待して、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)が配合されている場合もある。」
なお、2020.5現在まだ一般用医薬品(第1,2,3類)に有効成分としては配合されていませんので、パッケージに「ドライアイ(目のかわき)」「角膜保護成分配合」の効能が書かれている製品は、コンドロイチン硫酸ナトリウムが配合されていると考えて良いでしょう。