ビタミンB6(ピリドキシン・ピリドキサール)・・・口内炎、肌荒れ、神経痛

タンパク質の代謝に重要。肌トラブルや末梢神経症状の緩和に

ビタミンB6は、水溶性ビタミンの1種であり、タンパク質(アミノ酸)の代謝を助ける重要な役割を担っています。その為(タンパク質からなる)皮膚や粘膜の健康維持に働きます。 
不足すると肌荒れ、口内炎の原因になったり、貧血や末梢神経症状(手足のしびれ)を生じる場合もあります。

成分名としては、化学的な名称である「ピリドキシン」「ピリドキサール」等と表記されます

一般用医薬品では、ビタミンB6の役割は、肌トラブル向けと、神経痛向けに分けて考えた方が理解しやすいでしょう。

口内炎や肌荒れ、ニキビ向けのビタミン剤として、ビタミンB2主薬製品にセットで用いられています。代表的な製品としては「チョコラBB」「ハイチオールB」などです。

また、神経痛への効能も持ち、ビタミンB12やビタミンB1とセットで用いられます。例えば「アリナミンEXプラス」や「アクテージAN錠」などです。


なお、医療用医薬品としては、抗結核薬(イソニアジド)の長期投与による神経障害予防のためビタミンB6が一緒に処方されることがあります。これはイソニアジドがビタミンB6と構造が似ており、拮抗してしまうためです。

登録販売者試験対策としては、ビタミンB2と混同しやすいので注意して下さい。
出題の手引き(令和4年改訂)の記載内容は以下のとおり

「ビタミンB6は、タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持神経機能の維持に重要な栄養素である。」

⇒代謝に関する記述は、ビタミンB6は「タンパク質の代謝に関与」。B1なら「炭水化物」、B2なら「脂質(脂肪)」(ビタミンは多様な働きを持ち、実際には代謝に関する関与がきっちり分かれている訳でないので注意。あくまで試験対策です。)

「ビタミンB6主薬製剤は、ピリドキシン塩酸塩又はピリドキサールリン酸エステルが主薬として配合された製剤で、口角炎(唇の両端の腫れ・ひび割れ)、口唇炎(唇の腫れ・ひび割れ)、口内炎、舌の炎症、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび・吹き出物、肌あれ手足のしびれの症状の緩和、また、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB6 の補給に用いられる。」

⇒ビタミンB2との違いとして、神経機能に関する症状(手足のしびれ)があります。

また、貧血用薬の分野でも記述があります。
「貧血を改善するため、ヘモグロビン産生に必要なビタミンB6や、正常な赤血球の形成に働くビタミンB12や葉酸などが配合されている場合がある。」
⇒細かい知識ですが、R1関西(問40)でも問われたことがあります。

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