メトカルバモール(筋弛緩成分)

メトカルバモールは中枢性筋弛緩剤に分類され、脊髄の介在ニューロンに作用して、神経伝導を遮断し筋肉の異常緊張を緩解する作用があるとされています。
そのため、腰痛や肩こり等において、筋肉のこり・こわばりを和らげて、痛みを緩和するような効果が期待され用いられます。

本邦では、1962年に医療用として「ロバキシン」の名称で販売され、現在でも「ロバキシン顆粒80%」の名称で販売されていますが、整形外科領域における筋弛緩成分としては、エペリゾン塩酸塩(ミオナール🄬)や、チザニジン塩酸塩(テルネリン🄬)が主流であり、現在殆ど見かけることはありません。

また、一般用医薬品への転用時期は不明ですが、メトカルバモールが配合された製品として「ドキシン錠」(アリナミン製薬)が販売されおり、2024.7現在これ以外の製品で配合されたものは無いと思われます。


↑メトカルバモールのほか、解熱鎮痛成分のエテンザミドも配合されています。

問題作成の手引き(令和5年度改訂版)では、解熱鎮痛薬の分野で登場し記載内容は以下のとおりです。

「メトカルバモールには骨格筋の緊張をもたらす脊髄反射を抑制する作用があり、いわゆる「筋肉のこり」を和らげることを目的として、骨格筋の異常緊張、痙攣・疼痛を伴う腰痛、肩こり、筋肉痛、関節痛、神経痛、打撲、捻挫等に用いられる。 」
→肩こりや、腰痛などで、筋肉の緊張を和らげて痛みを緩和するイメージを持っておけば十分です。

鎮静作用があるため、副作用として眠気、めまい、ふらつきが現れることがある。したがって、服用後は乗物又は機械類の運転操作はしない。」
「このほか、消化器系の副作用として悪心(吐きけ)・ 嘔吐、食欲不振、胃部不快感が現れることがある。」
→副作用としては、眠気や消化器症状を押さえておけば十分でしょう。

それほど、出題頻度は高くありませんので、とりあえずは最低限の知識を覚えておく程度で良いでしょう。

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