フェニレフリン塩酸塩(アドレナリン作動成分)
2024.11現在、FDAから経口薬から除外する提案がなされている
フェニレフリン塩酸塩は、アドレナリン作動成分であり、交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげ、鼻症状を和らげます。
鼻炎用内服薬としては、「コルゲンコーワ」ブランドに配合された製品が多く、「コルゲンコーワ鼻炎フィルム」「コルゲンコーワ鼻炎ジェルカプセル」などに含まれています。他にも、佐藤製薬の「ストナリニS」にも配合されています。
(点鼻薬にも使用される成分とされるが、国内で配合された点鼻薬の存在は不明)
なお、フェニレフリン塩酸塩については、2023年9月に米食品医薬品局(FDA)から、フェニレフリンの経口薬(内服薬)については効果がないと結論づける報告がなされ、そして2024年11月には、フェニレフリンの経口薬を認可された有効成分から除外する提案を発表しています。2025.1現在、この提案に関する意見を求めている状況で、今後最終提案によっては、FDAの提案をもとに内服薬としては今後姿を消してしまう可能性もあります。
ちなみに、安全性については問題とされておらず、点鼻薬としての使用については、その有効性について否定されていません。
関連記事:https://www.cnn.co.jp/photo/l/1212136.html
https://www.jc-press.com/?p=11162
登録販売者試験では、時折出題されており、問題作成の手引きでは、点鼻薬、鼻炎用内服薬の分野で登場します。
アドレナリン作動成分であるため、「相談すること」として、甲状腺機能障害・高血圧・心臓病・糖尿病の診断を受けた人は相談することが、添付文書に記載されています。
(補足)
その有効性が問題視されているフェニレフリン塩酸塩ですが、海外の総合感冒薬にも良く配合されています。
↓香港で売れ筋の総合感冒薬(2024.11撮影)