腸間膜静脈硬化症とは(登録販売者試験)
腸間膜静脈硬化症とは、大腸壁内から腸間膜の静脈に石灰化が生じ、血流が阻害されることによって腸管が慢性的に虚血状態になる疾患です。症状としては、腹痛、下痢、悪心・嘔吐などがあり、さらに重いイレウスの報告もあります。
原因としては、特に山梔子(サンシシ)を含む漢方薬の長期連用したケースが多く報告されており、関連性が示唆されています。
2013年の研究報告では、調査症例の約80%において山梔子を含んだ漢方薬の長期連用が確認されました。
特に、加味逍遙散、黄連解毒湯、辛夷清肺湯、茵蔯蒿湯の報告数が多くなっていました。
その後、添付文書の「使用上の注意」の改訂が行われ、山梔子を含有する漢方薬である、加味逍遥散、黄連解毒湯、辛夷清肺湯、茵蔯蒿湯において、腸間膜静脈硬化症が「重大な副作用」として掲載されています。(一般用医薬品も同様に掲載されています)
登録販売者試験では、R2関西広域連合での出題がありましたが、出題頻度は高くありません。
問題作成の手引きには、加味逍遙散、黄連解毒湯、辛夷清肺湯について、稀におこる重篤な副作用としての記載があります。
但し、どのような副作用であるかまでは記載されていませんので、問われる内容も限定的になっています。
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