膵臓や耳関連で広い知識が求められる

問21 消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、大腸で再吸収されて肝臓に戻される。

b ヘモグロビンが分解して生じたビリルビンは肝臓で代謝されるが、肝機能障害や胆管閉塞などを起こすとビリルビンが循環血液中に滞留して、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる症状等)を生じる。

c 大腸の粘膜上皮細胞は、腸内細菌が食物繊維を分解して生じる栄養分を、その活動に利用しており、大腸が正常に働くには、腸内細菌の存在が重要である。

d 膵液は、デンプンを分解するリパーゼ、脂質を分解するアミラーゼなど、多くの消化酵素を含んでいる。

  a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 正 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

消化器系に関する問題。

a 誤り。×大腸→〇小腸。いわゆる腸肝循環に関する内容である。
b 正しい。
c 正しい。
d 誤り。膵液にはデンプン(炭水化物の1種)を分解するアミラーゼ脂質を分解するリパーゼ等の消化酵素が含まれる。
  
正答・・・5

問22 消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン)が含まれる。

b 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっている。

c 膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモンであるトリプシノーゲンを血液中に分泌する内分泌腺である。

  a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 誤 正
5 誤 正 誤

消化器系に関する問題。

a 正しい。
b 正しい。
c 誤り。これは容易におかしいと気付いたはず。血糖値を調節するホルモンはインスリンである。トリプシノーゲンはタンパク質分解酵素であるトリプシンの前駆体。これも膵液中に含まれる。
問22に登場したアミラーゼ(炭水化物分解)、リパーゼ(脂質分解)も膵液中に含まれ、すなわち、膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。
  
正答・・・2

問23 呼吸器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 喉頭の後壁にある扁桃はリンパ組織が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。

b 鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。

c 肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。

d 肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から酸素が肺胞気中に拡散し、代わりに二酸化炭素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d)

呼吸器系に関する問題。

a 誤り。×喉頭→〇咽頭
b 正しい。
c 正しい。
d 誤り。肺でのガス交換に関する内容。小中学の理科レベルの知識。「酸素と二酸化炭素が逆になっている。
 
正答・・・4

問24 循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左心房、左心室に入り、そこから全身に送り出される。

b 血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や血中脂質量で決まり、赤血球の量はほとんど影響を与えない。

c 脾臓には、リンパ球が増殖、密集する組織(リンパ組織)があり、血流中の細菌やウイルス等の異物に対する免疫応答に関与する。

d リンパ球は、血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができ、組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる。

  a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 正 誤

循環器系に関する問題。

a 正しい。心臓の右側部分(右心房、右心室)は、全身から集まってきた血液を肺へ送り出す。肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左側部分(左心房、左心室)に入り、そこから全身に送り出される。
b 誤り。血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や赤血球の量で決まり、血中脂質量はほとんど影響を与えないとされる。
c 正しい。
d 誤り。これは白血球のうち「単球」に関する内容
 
正答・・・3

問25 泌尿器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 腎小体では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。

b 腎臓には内分泌腺としての機能があり、骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。

c 副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内にカリウムと水を貯留し、塩分の排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている。

d 健康な状態であれば、膀胱中の尿には細菌等の微生物は存在しない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

泌尿器系に関する問題。

a 誤り。×腎小体→〇尿細管に関する内容。
b 正しい。
c 誤り。アルドステロンは体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用がある。
d 正しい。
 
正答・・・4

問26 目に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 結膜には光を受容する細胞(視細胞)が密集していて、個々の視細胞は神経線維につながり、それが束になって眼球の後方で視神経となる。

b ビタミンAが不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じることがある。

c 眼瞼は、皮下組織が少なく薄くできているため、内出血や裂傷を生じやすく、また、むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良(薬の副作用を含む)の症状が現れやすい部位である。

d 涙腺は、上眼瞼の裏側にある分泌腺で、リンパ液から涙液を産生する。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d)

目に関する問題。

a 誤り。×結膜→〇網膜
b 正しい。夜盲症ときたらビタミンA
c 正しい。
d 誤り。×リンパ液→〇血漿から涙液を産生する。

正答・・・4

問27 耳に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 耳垢は、内耳にある耳垢腺や皮脂腺からの分泌物に、埃や内耳上皮の老廃物などが混じったものである。

b 蝸牛の内部は、リンパ液で満たされているが、前庭の内部は、空洞である。

c 耳は、聴覚情報と平衡感覚を感知する器官で、外耳、中耳、内耳からなる。

d 小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(c、d)

耳に関する問題。広い知識が求められている。

a 誤り。×内耳→〇外耳 ×内耳上皮→〇外耳上皮
b 誤り。前庭も蝸牛と同様、内部はリンパ液で満たされており、リンパ液の動きが平衡感覚として感知される。
c 正しい。
d 正しい。
耳の構造は憶えるポイントが多いので、図でイメージできるように。


正答・・・5

問28 骨格系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 骨は生きた組織であるが、成長が停止した後は骨の新陳代謝は行われない。

b 骨組織を構成する無機質であるカルシウムが、骨から溶け出すことはない。

c 骨の基本構造は、主部となる骨質、骨質表面を覆う骨膜、骨質内部の骨髄、骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなる。

  a b c
1 正 正 正
2 誤 誤 正
3 正 誤 正
4 誤 正 誤
5 正 正 誤

骨格筋に関する問題。

a 誤り。成長が停止した後も一生を通じて破壊(骨吸収)と修復(骨形成)が 行われている。
b 誤り。
c 正しい。
 
正答・・・2

問29 筋組織に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a 骨格筋は、横紋筋とも呼ばれ、自分の意識どおりに動かすことができる。

b 骨格筋の疲労は、運動を続けることでグリコーゲンが減少し、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。

c 筋組織は、筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は、結合組織のみでできているため、筋組織より伸縮性が高い。

d 骨格筋は、自律神経系で支配されるのに対して、平滑筋及び心筋は、体性神経系に支配されている。

  a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 誤 正

筋組織に関する問題。

a 正しい。
b 正しい。
c 誤り。腱は結合組織のみでできているため、伸縮性はあまりない。
d 誤り。随意筋である骨格筋は体性神経系(いわゆる運動神経系)に支配され、不随意筋である心筋・平滑筋は自律神経系に支配されている。
  
正答・・・1

問30 脳や神経系の働きに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a 脳の血管は、末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や、小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。

b 交感神経系は、概ね、体が食事や休憩等の安息状態となるように働く。

c 副交感神経系が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの分解が促進される。

d 自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、d) 5(c、d)

自律神経系に関する問題。
交感神経系=体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く
副交感神経=体が食事や休憩等の安息状態となるように働く

a 正しい。
b 誤り。×交感神経系→〇副交感神経系
c 誤り。×副交感神経系→〇交感神経系。これにより戦闘状態に必要なエネルギー源を産生する。
d 正しい。
 
正答・・・3