アミノ安息香酸エチル(局所麻酔成分)

試験では3章、5章ともに良く出題される

アミノ安息香酸エチルは、局所麻酔成分です。胃薬・酔い止め防止の内服薬から、痔、皮膚の外用薬まで、幅広く使用されています。

・胃腸鎮痛鎮痙薬に使用される場合、消化管の粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用によって、鎮痛鎮痙の効果が期待されます。
・酔い止め防止薬に使用される場合、局所麻酔作用で、胃粘膜の知覚を麻痺させ、反射性嘔吐を予防します。
・痔や皮膚の外用薬に使用される場合、使用部位周辺の知覚神経に作用して刺激の伝達を可逆的に遮断し症状を緩和します。

では、実際に一般用医薬品にどれだけ使用されているかと言うと・・それ程多くありません。

胃薬では、アミノ安息香酸エチルも配合された生薬製剤「新ぴたり丸」がありましたが、2015.3現在、販売されていなようです。

乗り物酔い止め薬では、制吐作用を期待して他剤と配合されていますが、エスエス製薬の「アネロンニスキャップ」に配合されています。

痔外用薬の局所麻酔成分としては、使用されている製品がいくつかありますが、リドカイン、ジブカインの方が主流です。皮膚用外用薬についても、局所麻酔成分が配合される場合もリドカインが主流です。

登録販売者試験でも、胃薬、痔の薬・乗り物酔い防止薬、皮膚用外用薬、歯痛薬、と幅広い分野で登場し、実は頻出医薬品の一つです。使用された製品が少ない割には、良く出題されています。

出題のポイントは、その使用用途以外に

6歳未満の小児には使用を避けるメトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため)
②アミノ安息香酸エチルが配合された坐剤・注入軟膏では、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。

等です。

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