オルトジクロロベンゼン(有機塩素系殺虫成分)
オルトジクロロベンゼンは有機塩素系殺虫成分に分類されます。
有機塩素系殺虫成分としては、かつてDDTが全世界的に広く使用されていましたが、残留性や体内蓄積性の問題から先進国では現在使用されていません。
(戦後、GHQがシラミ駆除のため、子供たちに大量の白い粉をふきかけていた映像を見たことがあるかたも多いでしょう。あれがDDTです。)
現在国内において、有機塩素系殺虫成分として用いられているのは、このオルトジクロロベンゼンだけのようです。一般に販売されているのも、医薬部外品扱いの「バポナうじ殺し液剤」ぐらいかもしれません。
登録販売者試験では、殺虫剤の中でも出題頻度は高くありませんが、平成30年東京・南関東地区(問99)で出題されています。
試験対策で「オルトジクロロベンゼン」を憶える際、この成分に関しては構造式をイメージしておいた方が記憶が定着しやすいです。
「オルト」とは六員環(この場合ベンゼン環)の化合物において、1位と2位(つまり隣)に置換基が結合していることを表すときに用いる名称っです。
そして「ジ」は2つ、「クロロ」は塩素(Cl)。これを知っていれば、名前も結構憶えやすいかと思います。
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