ポビドンヨード(含嗽薬、口腔咽喉薬、殺菌消毒薬 濃度の違い)
ヨウ素系殺菌消毒成分であり、ヨウ素による酸化作用により、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスと、他の消毒成分に比べると幅広い殺菌消毒作用を示します。商品としては「イソジン」ブランドが大変有名で、知らない人は殆どいないでしょう。
登録販売者試験では、以下のの分野で出題されています
①含嗽薬 ②口腔咽喉薬 ③きず口等の外用殺菌消毒薬
どれもポビドンヨードが主成分ですが、出題手引の外用殺菌消毒薬に関して「口腔咽喉薬や含嗽薬として用いられる場合より高濃度で配合されているため、誤って原液を口腔粘膜に適用しないよう注意する必要がある。」との記載があります。
では、どれくらい濃度が違うのかというと
①含嗽薬として使われる「イソジンうがい液」は、ポビドンヨード7%(1mL中に70mg)
さらに忘れていけないのは、水で1/20ぐらいの濃度に薄めます。
②喉の殺菌消毒で使われる「イソジンのどフレッシュF」は、ポビドンヨード0.45%(1mL中に4.5mg)
③きず口等の殺菌消毒薬で使われる「イソジンきず薬」「イソジン軟膏」は、ポビドンヨード10%(1mL中に100mg) 薄めることなく、このまま塗りますので、確かに含嗽薬に比べて高濃度です。
なお、OTCでは、パッケージが明確なので、キズ等に使う殺菌消毒タイプを、誤ってうがい薬として間違って使うことはないでしょう。
一方、医療用では含嗽用(7%)、殺菌消毒用(10%)があり、怪我等で殺菌消毒用を、別容器に小分けしお渡しする場合は、外観で区別がつきにくいので、誤って含嗽に使用しないように注意喚起されることがあります。
また、イソジンブランドから、水で薄めずに使えるタイプ「イソジンうがい薬C」が2014年より発売されていあす。濃度はポビドンヨード0.35%(1mL中に3.5mg)になっており、従来タイプを適量で薄めたのと同様な濃度になっています。
使ったことがある人ならわかると思いますが、従来タイプで目盛を見ながら適量に薄めるのは結構難しいので、便利な商品です。