コウカ(紅花)・・血行の改善
コウカ(紅花)はキク科のベニバナの管状花であり、中医学では活血化瘀薬に分類されます。
ベニバナと言えば、種子から得られた食用油(紅花油・サフラワー油)が知られていますが、生薬としては花の部分を使用します。
また、活血化瘀薬とは「滞った血の流れ(瘀血)を改善する」イメージを持っておけばとりあえず良いでしょう。
瘀血向けということから、婦人科向けの漢方薬に適すとされていますが、桃紅四物湯や活血通経湯等の煎じ薬向けに用いられます。しかしながら、市販されているような良く知られた漢方薬には殆ど含まれていません。
他に、医薬品としてではなく色付けや健康志向の目的等で料理に利用されていることも知っておくと良いでしょう。
なお、似たような働きが期待される生薬にサフラン(番紅花)があります。コウカ(紅花)の方が薬効は劣るとされていますが、サフランに比べると安価に入手できます。(日本では山形県で多く生産されている。)
登録販売者試験では、循環器用薬の分野で登場します。
出題の手引きの記載は以下のとおり
「コウカ(キク科のベニバナの管状花をそのまま又は黄色色素の大部分を除いたもので、ときに圧搾して板状としたものを基原とする生薬)には、末梢の血行を促してうっ血を除く作用があるとされる。 日本薬局方収載のコウカを煎じて服用する製品は、冷え症及び血色不良に用いられる。 」
出題頻度はそれ程高くありませんが、憶えるならサフランとセットで憶えると良いでしょう。
(参考資料)
・中医臨床のための中薬学(神戸中医学研究会 編著)
・おいしい山形推進機構 ホームページ