H28 新潟県(北関東・甲信越) 第4章 薬事関連法規・制度(問11-20)

問15(トクホ)は難しい。

【問11】 次の記述は、医薬品医療機器等法第1条の5の条文の抜粋である。医薬関係者の責務として( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

第一条の五 医師、歯科医師、薬剤師、獣医師その他の医薬関係者は、医薬品等の( a )及び( b )その他これらの適正な使用に関する知識と理解を深めるとともに、これらの 使用の対象者( 略 )及びこれらを購入し、又は譲り受けようとする者に対し、これらの適正な使用に関する事項に関する正確かつ適切な情報の提供に努めなければならない。

a b
1 品質 毒性
2 品質 安全性
3 有効性 安全性
4 有効性 品質
5 有効性 毒性

医薬関係者の責務に関する問題。それ程出題されているポイントではないが、憶えるしかない。

a 有効性
b 安全性

正答・・・3

【問12】 健康食品に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 健康食品は、法令で定義されたものである。

b 肥満改善効果と表示・標榜された健康食品は、医薬品の効能効果を暗示するものとみなされる。

c 二日酔い改善効果と表示・標榜された健康食品は、医薬品の効能効果を暗示するものとみなされない。

d 健康食品中に医薬品成分が検出される場合もあり、そうした健康食品の摂取によって重篤な健康被害が発生した事例も知られている。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、d) 5(c、d)

いわゆる「健康食品」に関する問題。

a 誤り。健康食品とよばれるものは、法令で定義されたものではない。
b 正しい。手引きでは、医薬品の効能効果を暗示するような表現例として「肥満改善効果」「老廃物排出効果」「二日酔い改善効果」が紹介されている。
c 誤り。
d 正しい。

正答・・・4

【問13】 配置販売業に関する次の記述のうち、医薬品医療機器等法の規定に照らし、正しいものの組み合わせはどれか。

a 配置販売業は、顧客の居宅を訪問して、医薬品を一旦まとめて販売するが、一定期間後、再度その居宅を訪問し、販売した医薬品のうち使用しなかった医薬品を購入者から買い取る業態である。

b 配置販売業者は、区域管理者が薬剤師であれば、配置販売に従事する登録販売者に第一類医薬品の販売及びその際の情報提供をさせることができる。

c 配置販売業者は、一般用医薬品のうち経年変化が起こりにくいこと等の基準(配置販売品目基準)に適合するもの以外の医薬品を販売等してはならない。

d 配置販売業者は、医薬品を開封して分割販売してはならない。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

配置販売業(いわゆる置き薬)に関する問題。

a 誤り。いわゆる「先用後利」の知識が問われている。配置販売業は、購入者の家や職場に医薬品をあらかじめ預けておき、購入者がこれを使用した後でなければ代金請求できない。
b 誤り。薬剤師により販売及び情報提供させなければならない。
c 正しい。
d 正しい。
e 誤り。これはなぜか良く出題されている点です。配置販売業者は、分割販売してはならない。
 
正答・・・5

【問14】 要指導医薬品又は一般用医薬品のリスク区分に応じた情報提供等に関する次の記述のうち、正しい組み合わせはどれか。

a 配置販売業者が第二類医薬品を配置する場合には、その業務に係る都道府県の区域において医薬品の配置販売に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させるよう努めなければならない。

b 薬局開設者が要指導医薬品を販売又は授与する場合には、その薬局において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、対面により、書面を用いて、必要な情報を提供させ、必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。

c 薬局開設者は、その薬局において第三類医薬品について購入者から相談があった場合には、 医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させることが望ましいものの、特に法律上規定は設けられていない。

d 店舗販売業者が第一類医薬品を販売又は授与する場合には、その店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、書面を用いて、必要な情報を提供させなければならない。

    a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 誤

要指導医薬品又は一般用医薬品のリスク区分に応じた情報提供に関する問題。
リスク区分の問題は、微妙な日本語表現(努力目標or義務)の違いを読み落とさないように。
 
a 正しい。第二類なので「必要な情報を提供させるよう努めなければならない(必須ではない)」でOK。なお、第三類なら「必要な情報提供をさせることが望ましい。」と、より緩い表現になる。
b 誤り。要指導医薬品なので、「薬剤師又は登録販売者」ではなく「薬剤師」が対応する。
c 誤り。「購入者から相談があった場合」はリスク区分にかかわらず「必要な情報を提供させなければならない(義務!)とされている。
d 誤り。第一類医薬品なので、「薬剤師」が対応する。
 
正答・・・4

【問15】 特定保健用食品における保健機能成分と認められる表示内容に関する次の組み合わせのうち、正しいものはどれか。

保健機能成分 表示内容
1 ビフィズス菌 骨の健康維持に役立つ
2 難消化性デキストリン 血圧が高めの方に適する
3 ラクトトリペプチド 食後の血糖値の上昇を緩やかにする
4 パラチノース 歯の健康維持に役立つ
5 大豆イソフラボン おなかの調子を整える

特定保健用食品(トクホ)に関して、認められている主な特定の保健の用途に関する問題。
あまり細かい問われていなかった分野で、対策不足だと難しかったでしょう。

1 ビフィズス菌に認められた保健の用途の表示内容は「おなかの調子を整える」

特定保健用食品(オリゴのおかげ)

2 難消化性デキストリンなら「血糖値が気になる方に適する、食後の血糖値の上昇を緩やかにする」等の血糖値関係
3 ラクトトリペプチドなら「血圧が高めの方に適する」等の血圧関係
4 パラチノースなら「歯の健康維持に役立つ」等の歯関係
5 大豆イソフラボンなら「骨の健康維持に役立つ」等の骨関係 
  
正答・・・4

【問16】 次のうち、化粧品の効能効果の範囲として、誤っているものはどれか。

1 頭皮、毛髪を清浄にする
2 フケ、カユミを抑える
3 口唇の荒れを治す
4 ムシ歯を防ぐ(使用時にブラッシングを行う歯みがき類)
5 口臭を防ぐ(歯みがき類)

化粧品の効能効果の範囲に関する問題。
化粧品の効能効果の範囲は広く、全て憶えるのは現実的には不可能なので、この中で医薬品的な効能効果を選んでいく。

正答・・・3

【問17】 次のうち、行政庁が、医薬品医療機器等法に基づき、店舗販売業者に対し行うことができる処分として適当でないものはどれか。

1 業務体制の整備命令
2 構造設備の改善命令
3 店舗管理者の解雇命令
4 業務停止命令
5 回収命令

行政庁による処分・監督指導に関する問題。

3 誤り。都道府県知事等は、店舗管理者が不適当であると認める時は、その薬局開設者又は医薬品の販売業者に対して、その変更を命ずることができる。しかし、解雇命令はできない。
 
正答・・・3

【問18】 医薬部外品、化粧品、食品等に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 医薬部外品は、医薬品的な効能効果を表示・標榜することが一切認められていない。

b 化粧品は、医薬品的な効能効果を表示・標榜することが一切認められていない。

c 食品とは、医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品以外のすべての飲食物をいう。

d 特定保健用食品は、身体の生理学的機能等に影響を与える保健機能成分を含む食品で、医薬品と同様に医薬品医療機器等法で規定されている。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)

医薬部外品化粧品、食品等に関する問題。

a 誤り。医薬部外品は、あらかじめ定められた範囲内で医薬品的な効能 効果を表示・標榜することが認められている。
b 正しい。
c 正しい。これは知らないと戸惑う。この「食品」の定義は、たまに出題されるので憶えておくように。
d 誤り。

正答・・・3

【問19】 一般用医薬品のリスク区分に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 第三類医薬品は、第一類医薬品及び第二類医薬品と異なり、保健衛生上のリスクがなく、副作用も認められない一般用医薬品である。

b 第二類医薬品は、副作用等により身体の変調・不調が起こるおそれはあるが、日常生活に支障を来す程度ではない、保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品である。

c 第三類医薬品に分類されている医薬品が、日常生活に支障を来す程度の副作用を生じるおそれがあることが明らかとなった場合、第一類医薬品に分類が変更されることもある。

d 第二類医薬品のうち、「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」を「指定第二類医薬品」としている。

    a b c d
1 正 誤 誤 正
2 正 正 正 誤
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

一般用医薬品のリスク区分に関する問題。

a 誤り。第三類医薬品は「保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品である(ただし、日常生活に支障を来す程度ではないが、副作用等により 身体の変調・不調が起こるおそれはある)」。基本的に副作用が100%無い医薬品は存在しないと思って良い。
b 誤り。第二類医薬品は、「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある」保健衛生上のリスクが比較的高い一般用医薬品である。
c 正しい。
d 正しい。なお、指定第二類医薬品としては解熱鎮痛薬や鎮咳去痰薬など、幅広く存在する。
 
正答・・・5

【問20】 「医薬品の範囲に関する基準」における医薬品に該当する要素に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a アンプル剤等の医薬品的な形状であること

b 成分本質(原材料)が、専ら医薬品として使用される成分本質を含むこと(食品添加物と認められる場合を除く。)

c 医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていること(製品表示や添付文書によるほか、チラシ、パンフレット、刊行物、インターネット等の広告宣伝物等による場合も含む。)

d 服用時期、服用間隔、服用量等の医薬品的な用法用量の記載があること(調理のために使用方法、使用量等を定めている場合を除く。)

    a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 誤 正 正 正

「医薬品の範囲に関する基準」における医薬品に該当する要素に関する問題。

a 正しい。
b 正しい。
c 正しい。
d 正しい。
 
正答・・・2

 

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