H28 新潟県(北関東・甲信越) 第4章 薬事関連法規と制度(問1-10)

問3(毒薬)は注意

【問1】 次の記述は、医薬品医療機器等法第2条第1項の条文の抜粋である。( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

第二条 この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。

一 ( a )に収められている物

二 人又は動物の疾病の( b )に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。)及び これを記録した記録媒体をいう。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)

三 人又は動物の身体の( c )に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)

a b c
1 日本薬局方   診断、治療又は予防   構造又は機能
2 日本薬局方   診断、治療               構造又は機能
3 日本薬局方   診断、治療又は予防   機能
4 医薬品医療機器等法施行令別表   診断、治療    機能
5 医薬品医療機器等法施行令別表   診断、治療又は予防    機能

医薬品医療機器等法第2条第1項の条文に関する問題。
第1条と同様に良く出題されるので、憶えておくこと。
 
a 日本薬局方
b 診断、治療又は予防
c 構造又は機能
 
正答・・・1

【問2】 一般用医薬品及び要指導医薬品の法定表示事項として、正しいものの組み合わせはどれか。

a 製造業者の氏名又は名称及び住所

b 製造番号又は製造記号

c 指定第二類医薬品にあっては、枠の中に「2」の数字

d 配置販売品目にあっては「配置専用」の文字

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c)

 一般用医薬品及び要指導医薬品の法定表示事項に関する問題。
a 誤り。×製造業者→〇製造販売業者等 このひっかけは良く出題されているので必ず押さえておく。
b 正しい。
c 正しい。指定第二類医薬品にあっては、枠の中に「2」の数字が記載される。この写真の商品の場合は、枠は〇になっている。

d 誤り。これは迷ったかもしれない。法定記載事項として「配置専用」については定められていない。(なお、配置販売品目以外の一般用医薬品にあっては、「店舗専用」の文字が法定記載事項として定められているが、著者は見たことがない。)
 
正答・・・4

【問3】 毒薬に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 毒性が強いものとして厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する医薬品である。

b 一般用医薬品で毒薬に該当するものがある。

c 毒薬を一般の生活者に対して販売する際には、当該医薬品を譲り受ける者から、品名、数量、使用目的、譲渡年月日並びに譲受人の氏名、住所及び職業が記入され、署名又は記名押印された文書等の交付を受けなければならない。

d 直接の容器又は被包に、白地に黒枠、黒字をもって、当該医薬品の品名及び「毒」の文字が記載されていなければならない。

    a b c d
1 誤 正 正 正
2 誤 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 誤

定番の毒薬に関する問題。今回は問われていないが、併せて劇薬に関する内容も押さえておくこと。

a 正しい。あまりこれまで出題されていなかったポイントだが、そのとおり。なお、劇薬についても同様の流れである。
b 誤り。毒薬・劇薬に指定されている一般用医薬品はない。要指導医薬品では、一部劇薬扱いの商品が存在する。例えば、勃起障害改善薬のガラナポーン等がある。
c 正しい。なお、劇薬についても同様である。
d 誤り。毒薬については、、黒地に白枠、白字をもって、当該医薬品の品名及び「毒」の文字が記載される。
(↓ある医療用医薬品・毒薬例)


なお、劇薬については、容器等に白地に赤枠、赤字をもって、当該医薬品の品名及び「劇」の文字が記載される。
(↓ある医療用医薬品の劇薬例)


 
正答・・・4

【問4】 店舗販売業に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 店舗販売業においては、薬剤師が従事していれば調剤を行うことができる。

b 店舗販売業者は、要指導医薬品、第一類医薬品及び指定第二類医薬品については、必ず薬剤師に販売又は授与させなければならない。

c 店舗管理者は、保健衛生上支障を生ずるおそれがないように、その店舗の業務につき、店舗販売業者に対して必要な意見を述べなければならない。

d 店舗管理者は、その店舗の所在地の都道府県知事(その店舗の所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長。)の許可を受けた場合を除き、その店舗以外の場所で業として店舗の管理その他薬事に関する実務に従事することができない。

    a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 誤 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 正 正 正 誤

店舗販売業に関する問題。

a 誤り。「薬局」でなければ、調剤できない。
b 誤り。指定第二類医薬品については、登録販売者が販売又は授与させることができる。
c 正しい。
d 正しい。店舗管理者は、原則他店舗では勤務できない。
  
正答・・・3

【問5】 医薬品医療機器等法における化粧品の定義に関する次の記述について、( )の中に 入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

人の身体を清潔にし、( a )し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を( b ) に保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が( c )なものをいう。

a b c
1 美化 自然 緩和
2 美化 健やか 無害
3 美化 健やか 緩和
4 保護 健やか 無害
5 保護 自然 強力

化粧品の定義に関する問題。

手引における「化粧品」の定義は以下のとおり
「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの」

a 美化
b 健やか
c 緩和
 
正答・・・3

【問6】 医薬品に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 要指導医薬品には、注射等の侵襲性の高い使用方法のものも含まれる。

b 一般用医薬品のリスク区分の見直しは、新たな副作用が発生した場合のみ行われる。

c 効能効果の表現に関し、要指導医薬品及び一般用医薬品では、一般の生活者が判断できる症状で示されている。

d 医療用医薬品において使用されていた有効成分を、一般用医薬品において初めて配合したものを、いわゆるスイッチOTCという。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)

医薬品に関する問題。

a 誤り。
b 誤り。市販後も、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、リスク区分の見直しがされる。
c 正しい。
d 正しい。

正答・・・4

【問7】 医薬品等適正広告基準に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 「天然成分を使用しているので副作用がない」といった事実に反する広告表現は、過度の消費や乱用を助長するおそれがあるだけでなく、虚偽誇大な広告にも該当する。

b 医師による診断・治療によらなければ一般に治癒が期待できない疾患について、一般用医薬品により自己治療が可能であるかのような広告表現は認められない。

c 医薬品の効果をわかり易く伝えるため、使用者の使用前・使用後を示した図画や写真等を掲げて説明することが認められている。

d 医療機関や医薬関係者が公認・推薦等している旨の広告を行うことは、事実であったとしても、原則として不適当とされている。

    a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 誤 正

医薬品等適正広告基準に関する問題。

a 正しい。
b 正しい。
c 誤り。いわゆるビフォー・アフターのような写真をつかった広告は認められていない。
d 正しい。
 
正答・・・2

【問8】 医薬品医療機器等法に基づき、薬局開設者がインターネットを利用して、特定販売を行う場合に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 当該薬局に貯蔵し、又は陳列している一般用医薬品及び要指導医薬品を販売することができる。

b ホームページに表示しなければならない写真として、薬局の主要な外観のみを表示すればよい。

c 特定販売を行うことについてインターネットを利用して広告をするときは、都道府県知事及び厚生労働大臣が容易に閲覧できるホームページで行わなければならない。

d 対面又は電話による相談応需の希望があった場合、当該薬局において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者が、対面又は電話で情報提供を行わなければならない。

    a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正

特定販売(いわゆるネット販売)に関する問題。
初めての受験生は、手引きだけでなく、実際にネット販売を行っているサイトを確認してみると良い。

a 誤り。要指導医薬品は特定販売できない。
b 誤り。主要な外観以外にも、一般用医薬品の陳列の状況を示す写真も掲載する必要がある。
(なお、ネット販売を行うには実店舗での販売実施も必要だが、形式的な店舗販売のためか、陳列の状況を示す写真は、驚くほど貧弱な陳列写真のところが多い。)
c 正しい。
d 正しい。
 
正答・・・5

【問9】 医薬品の販売方法等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 異なる複数の医薬品又は医薬品と他の物品を組み合わせて販売する場合、医薬品医療機器等法に基づく法定表示がされていれば、どのような組み合わせでも認められる。

2 組み合わせた個々の医薬品等の外箱に医薬品医療機器等法に基づく法定表示が記載されていれば、その表示は組み合わせ販売のために使用される容器の外からは見えなくてもよい。

3 店舗販売業の許可を受けた店舗以外の出張所に医薬品を貯蔵又は陳列し、そこを拠点として販売等に供することは、医薬品医療機器等法の規定に違反する。

4 一般用医薬品を懸賞や景品として授与することは、サンプル品(試供品)を提供するよう な場合であっても認められていない。

5 医薬品を多量に購入する者に対して、医薬品の販売に従事する専門家が事情を尋ねるなどの対処は不要である。

医薬品の販売方法に関する問題。これは簡単。常識的に読み取れば良い。

1 誤り。
2 誤り。
3 正しい。
4 誤り。
5 誤り。

正答・・・3

【問10】 医薬品の販売等に関する次の記述の正誤について、医薬品医療機器等法の規定に照らし、正しい組み合わせはどれか。

a 一般の生活者に対して医薬品を販売等することができるのは、薬局、店舗販売業、配置販売業又は卸売販売業の許可を受けた者である。

b 医薬品の販売業の許可については、3年ごとに、その更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。

c 薬局、店舗販売業及び卸売販売業では、医薬品をあらかじめ小分けし、販売する行為は、 無許可製造、無許可製造販売に該当するため、認められない。

d 薬局開設者が薬剤師でないときは、その薬局で薬事に関する実務に従事する薬剤師のうちから管理者を指定して実地に管理させなければならない。

    a b c d
1 正 正 正 誤
2 誤 正 誤 正
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 正 正
5 正 正 誤 誤

医薬品の販売等に関する問題。

a 誤り。卸売販売業は、一般の生活者向けに医薬品を販売等することはできない。
b 誤り。医薬品の販売業の許可(店舗販売業、配置販売業、卸売販売業)は6年ごとの更新制である。
c 正しい。分割販売(小分け販売)はわかりづらいので、リンク記事で確認を。「あらかじめ」でなければ良い。他に、「配置薬販売業は分割販売できない」も良く出題されている。
d 正しい。

正答・・・3
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