ブチルスコポラミン臭化物(抗コリン成分・胃腸鎮痛鎮痙薬)
ブチルスコポラミンは抗コリン作用をもつ化合物であり、胃腸鎮痛鎮痙薬として用いられています
医療用では「ブスコパン錠」の商品名で良く知られており、今でも広く使用されています。
一般用医薬品にも、そのまま商品名が流用され、「ブスコパンA錠」という名称で販売されています。
(なお、制酸剤であるメタケイ酸アルミン酸マグネシウムとの合剤製品ブスコパンAカプセルは生産終了のようです)
他にも、ブチルスコポラミンを使用した製品に、生理痛の症状緩和に特化した一般用医薬品である「エルペインコーワ」があります。
ブチルスコポラミンとイブプロフェンの配合剤になっており、当初は第一類でしたが、2020.6現在、指定第二類医薬品の扱いになっています。
この場合、イブプロフェンは生理痛の原因物質となるプログラスタンジンの生成をすばやくおさえ、さらにブチルスコポラミンは下腹部の過剰な緊張をおさえることで生理痛に対する効果を発揮します。
登録販売者試験では、胃腸鎮痛鎮痙薬の分野で登場する抗コリン薬として良く出題されています。
特に、抗コリン作用由来の副作用については、しっかり押さえておきましょう。
「これらの成分が副交感神経系の働きを抑える作用は消化管に限定されないため、散瞳による目のかすみや異常な眩しさ、顔のほてり、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難等の副作用が現れることがある。」
「重大な事故につながるおそれがあるため、抗コリン成分が配合された医薬品を使用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避ける必要がある。」
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