小柴胡湯(風邪の後期、胃腸虚弱、胃炎)

長引いた風邪(風邪の後期)に用いるとされる。
インターフェロン治療中・間質性肺炎、イエローレターに関する内容は頻出。

一般用医薬品としては、かぜ症状に用いられる漢方薬のひとつです。

一般には、かぜをひいて数日がたち、胃腸症状も伴うような「風邪の後期」や、胃炎、胃腸虚弱にも用いられるとされています。
但し、OTC販売でそのような症状の見極めは難しいうえ、そもそも長引いたら病医院に罹ること多く、他の漢方薬に比べると相談販売する機会は限られ、販売テクニックも求められます。


構成生薬は以下の7種類で、いわゆる柴胡剤です。

柴胡(サイコ)、黄ごん(オウゴン)、半夏(ハンゲ)、人参(ニンジン)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)

また、医療用としては、かつて肝炎治療に良く用いられていた経緯があります。これを知っていれば、インターフェロン治療との関連も憶えやすいでしょう。

出題の手引きの内容は以下のとおりです(一部省略)

「小柴胡湯は、体力中等度で、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの食欲不振、吐きけ、胃炎、胃痛、胃腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状に適すとされ、また、胃腸虚弱、胃炎のような消化器症状にも用いられるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)には不向きとされる。」

「・・・まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られており、その他の副作用として、膀胱炎様症状(頻尿、排尿痛、血尿、残尿感)が現れることもある。」

「小柴胡湯については、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要がある。・・・」

第3章よりも、第5章「医薬品の適正使用・安全対策」における、インターフェロン治療中における間質性肺炎の副作用のリスクや、医療用だけではなく一般用医薬品に関しても「緊急安全性情報(イエローレター)」が出された事に関する内容は良く出題されています。ほぼ毎年出題されると思っても良いでしょう。

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