酸棗仁湯(不眠症・神経症)
不眠症・神経症に用いられる漢方薬
酸棗仁湯は、神経を鎮めて、眠りを良くするような効果を期待して用いられる漢方薬です。
構成生薬は、以下の5種類で
酸棗仁(サンソウニン)、知母(チモ)、茯苓(ブクリョウ)、川キュウ(センキュウ)、甘草(カンゾウ)
君薬(主薬)の酸棗仁(サンソウニン)は、ナツメの成熟種子で、中医学では養心安神薬に分類され、気分を落ち着かせるような働き(神経の興奮・緊張緩和)があると言われます。
問題作成の手引きの記載は以下のとおり
「体力中等度以下で、心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの不眠症、神経症に適すとされるが、胃腸が弱い人、下痢又は下痢傾向のある人では、消化器系の副作用(悪心、食欲不振、胃部不快感等)が現れやすい等、不向きとされる。」
出題される神経質、精神不安、不眠等の症状の改善を目的とした漢方処方製剤には、酸棗仁湯の他にも、加味帰脾湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯があります。
出題のポイントとしては、酸棗仁湯は、ナツメの種子など食品に近い生薬が使用されており、比較的な虚弱な方(体力中等度以下)にも薦められる漢方として覚えておくと良いでしょう。これによって、正誤問題の判断がし易くなることがあります。
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