R1 福岡県(九州・沖縄地区共通) 第1章 医薬品に共通する特性と基本的知識 (問11-20)

簡単な問題ばかり。全問正答できるように

問11
医薬品の品質に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 医薬品は、適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化は避けられない。

イ 医薬品は、高温や多湿によって品質の劣化を起こしやすいが、光による品質の劣化は起こらない。

ウ 一般用医薬品は、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、使用期限から十分な余裕をもって販売されることが重要である。

エ 医薬品は、適切な保管がなされなかった場合、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じることはないが、医薬品の効き目が低下することがある。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正


医薬品の品質に関する問題。常識的に判断すればよい。

ア 正しい。
イ 誤り。
ウ 正しい。
エ 誤り。

正答・・・3


問12
医薬品の不適正な使用と有害事象に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 医薬品の不適正な使用は、概ね、使用する人の誤解や認識不足に起因するものと、医薬品を本来の目的以外の意図で使用するものに大別される。

イ 小児への使用を避けるべき医薬品を「子供だから大人用のものを半分にして飲ませればよい」として服用させるなど、安易に医薬品を使用する場合には、有害事象につながる危険性が高い。

ウ 医薬品の販売に従事する専門家においては、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処する必要がある。

エ 医薬品は多く飲めば早く効くため、定められた用量を超える量を服用しても、有害事象につながる危険性はない。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 誤 誤


医薬品の不適正な使用と有害事象に関する問題。これもサービス問題でしょう。

ア 正しい。
イ 正しい。
ウ 正しい。
エ 誤り。そんな訳がない。常識的に明らかにおかしい。

正答・・・1


問13
医薬品と食品との相互作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア アルコールは、主として腎臓で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する人は、その代謝機能が高まっていることが多い。

イ 制酸成分を主体とする胃腸薬については、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料での服用は適当でない。

ウ 内服薬は、食品との相互作用を考慮する必要があるが、外用薬は、食品との相互作用を考慮しなくてもよい。

エ 食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在する場合、医薬品とその食品を一緒に服用すると過剰摂取となることがある。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正


医薬品と食品との相互作用に関する問題。

ア 誤り。アルコールは主として肝臓で代謝される。これに関連してアセトアミノフェンの代謝が早まり薬効が低下する可能性について、出題される場合があります。
イ 正しい。
ウ 誤り。
エ 正しい。

正答・・・4


問14
以下のうち、一般用医薬品承認審査合理化等検討会中間報告書「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」(平成14年11月)において、一般用医薬品の役割とされているものとして、誤っているものを一つ選びなさい。

1 生活の質(QOL)の改善・向上
2 生活習慣病の疾病に伴う症状発現の予防(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る。)
3 健康状態の自己検査
4 重篤な疾病に伴う症状の改善
5 健康の維持・増進


「セルフメディケーション」の大まかな意味を知っていれば容易に判断できるでしょう。サービス問題。

正答・・・4


問15
一般用医薬品販売時における、医薬品の販売等に従事する専門家と購入者等とのコミュニケーションに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア 一般用医薬品は、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえて、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。

イ 医薬品の販売等に従事する専門家からの情報提供は、単に専門用語を平易な表現で分かりやすく説明するだけでなく、説明した内容が購入者等にどう理解されているかなどの実情を把握しながら行う。

ウ 情報提供を受ける購入者等が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状がある場合には、言葉によるコミュニケーションから得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も、状況把握につながる重要な手がかりとなる。

エ 医薬品の販売等に従事する専門家は、一般用医薬品の選択や使用を判断する主体であり、購入者のセルフメディケーションに対して、医薬関係者として指示するという姿勢で臨むことが基本となる。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正


薬品の販売等に従事する専門家と購入者等とのコミュニケーションに関する問題。

ア 正しい。
イ 正しい。
ウ 正しい。
エ 誤り。セルフメディケーションの主役は一般の生活者である点は頻出。

正答・・・2


問16
医薬品の使用上の注意において、「乳児」、「幼児」、「小児」という場合の年齢区分(おおよその目安)に関する以下の組み合わせについて、正しいものを一つ選びなさい。

  区分 年齢
1 乳児 ― 2歳未満
2 幼児 ― 4歳未満
3 幼児 ― 7歳未満
4 小児 ― 12歳未満
5 小児 ― 18歳未満


医薬品の使用上の注意における年齢区分に関する問題は頻出。

医薬品の使用上の注意等における年齢区分:乳児:1歳未満、幼児:7歳未満、小児:15歳未満
また、使用上の注意における高齢者の目安:65歳以上もセットで憶える。

正答・・・3


問17
サリドマイド製剤及びサリドマイド訴訟に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 サリドマイド訴訟は、貧血用薬として承認されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。

2 サリドマイドは、妊娠している女性が摂取した場合、血液-胎盤関門を通過して胎児に移行する。

3 サリドマイドの副作用である血管新生を妨げる作用は、サリドマイドの光学異性体のうち、S体のみが有する作用である。

4 サリドマイドによる薬害事件は、日本のみならず世界的にも問題となったため、WHO加盟国を中心に市販後の副作用情報の収集の重要性が改めて認識された。


例年通り、後半4問は薬害に関する問題です。
まずはサリドマイド訴訟に関する問題。

1 誤り。×貧血用薬→〇催眠鎮静剤等
2 正しい。
3 正しい。サリドマイドの副作用である血管新生を妨げる作用は、サリドマイドの光学異性体(R体、S体)のうち、S体のみが有する作用である点を知っておく必要がある。もう一方の異性体(R体)には血管新生を妨げる作用はなく、また、求められている鎮静作用はR体のみが有するとされている。

さらに「R体とS体は体内で相互に転換するため、R体のサリドマイドを分離して製剤化しても催奇形性は避けられない。」点も、出題されることがあるので、セットで押さえておく。

ちなみに、光学異性体とは、分子の化学的配列(炭素原子や水素原子等がどう並んでいるか)は同じだが、その分子構造が鏡像関係(鏡に映ったように左右対称の関係)にあり、互いに重ね合わせることができないものを言います。例としては、右手と左手の関係がわかりやすい。
なお、R体とS体が分離されていない混合体を「ラセミ体」と呼ぶことがある(手引きにも記載あり)。

試験範囲外の知識ですが、他にも抗ヒスタミン薬などで、光学異性体による薬効の違いは良く知られています。(クロルフェニラミンマレイン酸塩など)

4 正しい。

正答・・・1


問18
スモン訴訟に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

キノホルム製剤は、1924年から( ア )として販売されていたが、1958年頃から( イ )を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、日本では1970年9月に販売が停止された。1979年、スモン訴訟等の副作用事例を契機に、( ウ )が創設された。

  ア イ ウ
1 解熱鎮痛剤  消化器症状  医薬品副作用被害救済制度
2 整腸剤  消化器症状  医薬品副作用被害救済制度
3 整腸剤  消化器症状  感染等被害救済制度
4 解熱鎮痛剤  呼吸器症状  医薬品副作用被害救済制度
5 整腸剤  呼吸器症状  感染等被害救済制度


スモン訴訟に関する問題。

ア 整腸剤
イ 消化器症状
ウ 医薬品副作用被害救済制度

正答・・・2


問19
ヒト免疫不全ウイルス(以下「HIV」という。)及びHIV訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア HIV訴訟は、血友病患者が、HIVの混入した原料血小板から製造された血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。

イ HIV訴訟は、国及び医療機関を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁で提訴された。

ウ HIV訴訟の和解を踏まえ、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進してきている。

エ HIV訴訟の和解を踏まえ、血液製剤の安全確保対策として、薬事行政組織の再編、情報公開の推進、健康危機管理体制の確立が行われたが、検査や献血時の問診の充実は図られなかった。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 誤


HIV訴訟に関する問題。
ア、イは今まであまり問われていなかったポイントです。

ア 誤り。×原料血小板→〇原料血漿
イ 誤り。×国及び医療機関を被告→〇国及び製薬企業を被告
ウ 正しい。
エ 誤り。常識的におかしいと判断できたでしょう。血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実も図られた。

正答・・・5


問20
クロイツフェルト・ヤコブ病(以下「CJD」という。)及びCJD訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

ア CJDは、細菌の一種であるプリオンが原因とされている。

イ CJD訴訟の和解に際して、CJD患者の入院対策・在宅対策の充実の措置が講じられるようになった。

ウ CJDは、プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。

エ ヒト乾燥硬膜に対してプリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で患者に移植されたことが原因でCJDが発症した事例がある。

  ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正


クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関する問題。

ア 誤り。「細菌」が×。CJDは、細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種であるプリオンが原因とされている。
イ 正しい。
ウ 正しい。
エ 正しい。

正答・・・3

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