安中散

安中散は胃の不調に用いられる漢方薬です。

市販薬として有名なものは、何といっても「大正漢方胃腸薬」でしょう。
この大正漢方胃腸薬は、胃腸の働きを改善する「安中散」と、鎮痛効果を期待した「芍薬甘草湯」との合剤になっています。

↓大正製薬 公式動画


構成生薬は以下の7種類です。

桂皮(ケイヒ)、延胡索(エンゴサク)、牡蛎(ボレイ)、茴香(ウイキョウ)、甘草(カンゾウ)、縮砂(シュクシャ)、良姜(リョウキョウ)

歴代のCMから受ける印象としては、割と体力のある方向けで、付き合いの多いような男性の胃の負担を軽減してくれるようなイメージですが、安中散は、どちらかというと虚証(体力が低い方向け)の漢方薬になります。

特徴的な生薬としては、まず延胡索(エンゴサク)があり、胃の痛みを抑える働きが期待されています。胃腸鎮痛鎮痙効果のある生薬と理解すればイメージしやすいでしょう。
また、牡蛎(ボレイ)は胃酸の中和が期待されているようです。

出題の手引き(令和4年改訂)の記載は以下のとおりです。

「体力中等度以下で、腹部は力がなくて筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、吐きけ、嘔吐などを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適するとされる。」

⇒試験対策としては「胃もたれ」「神経性胃炎」といったところを結びつけると憶えやすいでしょう。

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