この記事では、要指導医薬品、一般用医薬品のリスク区分に応じた販売従事者と情報提供の規定についてまとめています。
まず、要指導医薬品、一般用医薬品を販売し、授与する場合には、次に掲げるリスク区分に応じて、以下に定める者に、販売させ、授与させなければならないこととされています。

リスク区分販売又は授与する者
要指導医薬品(特別要指導医薬品も含む)薬剤師
第一類医薬品薬剤師
第二類医薬品薬剤師又は登録販売者
第三類医薬品薬剤師又は登録販売者

つまり、要指導医薬品(特別要指導医薬品を含む)、第一類医薬品については、薬剤師が販売・授与することになっていますが、それ以外については登録販売者も販売・授与することができるということです。
次に、要指導医薬品、一般用医薬品のリスク区分ごとに、情報提供や指導内容について確認します。

要指導医薬品を販売又は授与する場合に行われる情報提供及び指導

要指導医薬品を販売又は授与する場合には、規則第158条の12第1項で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に、対面等により規則第158条の12第2項で定める事項を記載した書面を用いて、必要な情報を提供させ、必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならないと規定されている。」

⇒令和8年5月1日施行の改正薬機法により、要指導医薬品の情報提供の方法としてオンライン(ビデオ通話)が追加されたため、「対面により」が「対面等により」に変更となりました。

「特に、当該要指導医薬品を使用しようとする者が薬剤服用歴その他の情報を一元的かつ経時的に管理できる手帳(以下「お薬手帳」という。)を所持しない場合はその所持を勧奨し、当該者がお薬手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該お薬手帳を活用した情報の提供及び指導を行わせることとされており、お薬手帳には、要指導医薬品についても記録することが重要である。」

⇒お薬手帳については、出題頻度は高くありませんが、どのようなものか理解しておきましょう。

第一類医薬品を販売又は授与する場合に行われる情報提供

第一類医薬品を販売又は授与する場合には、規則第159条の15第1項で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に、規則第159条の15第2項で定める事項を記載した書面を用いて、必要な情報を提供させなければならないと規定されている。」

⇒第一類医薬品は以前から特定販売が可能となっており、「対面」による情報提供については規定に書かれていません。

「特に、当該第一類医薬品を使用しようとする者がお薬手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該お薬手帳を活用した情報の提供を行わせることとされており、要指導医薬品と同様にお薬手帳には、一般用医薬品についても記録することが重要である。」

要指導医薬品、第一類医薬品 販売時の確認事項

情報の提供及び指導を行わせるに当たっては、当該薬剤師に、あらかじめ、次に掲げる事項を確認させなければならないと規定されています。

ⅰ)年齢
ⅱ)他の薬剤又は医薬品の使用の状況
ⅲ)性別
ⅳ)症状
ⅴ)ⅳ)の症状に関して医師又は歯科医師の診断を受けたか否かの別及び診断を受けたことがある場合にはその診断の内容
ⅵ)現にかかっている他の疾病がある場合は、その病名
ⅶ)妊娠しているか否か及び妊娠中である場合は妊娠週数
ⅷ)授乳しているか否か
ⅸ)当該要指導医薬品or第一類医薬品に係る購入、譲受け又は使用の経験の有無
ⅹ)調剤された薬剤又は医薬品の副作用その他の事由によると疑われる疾病にかかったことがあるか否か、かかったことがある場合はその症状、その時期、当該薬剤又は医薬品の名称、有効成分、服用した量及び服用の状況
ⅺ)その他情報の提供を行うために確認することが必要な事項

⇒正誤問題であまり問われることはないですが、大まかにどのようなことが書かれているかは把握しておきましょう。

第一類医薬品における情報提供の内容理解確認の例外規定

「第一類医薬品に関する情報の提供を受けた者が情報提供の内容を理解したことを確認した後でなければ、当該第一類医薬品を販売し、又は授与してはならないとされている。
ただし、いずれの場合にも、第一類医薬品を購入し、又は譲り受ける者から説明を要しない旨の意思の表明があり、薬剤師が、当該第一類医薬品が適正に使用されると認められると判断した場合には、適用しないこととされている。」

⇒この具体例としては、定期的に第一類医薬品の外用発毛剤(リアップ🄬等)を購入しているケースなどを想定すれば良いでしょう。よく出題されているポイントです。

リスク区分必要な情報提供の方法
要指導医薬品薬剤師により、対面等により、書面を用いて
特別要指導医薬品薬剤師により、対面により、書面を用いて
第一類医薬品薬剤師により、書面を用いて
但し、説明を要しない旨の意思表明and薬剤師が適正使用が認められると判断⇒情報提供の確認は省略できる。

第二類医薬品を販売又は授与する場合に行われる情報提供

「第二類医薬品を販売又は授与する場合には、規則第159条の16の規定により、医薬品の販売又は授与に従事す
る薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させるよう努めなければならないと規定されている。」

「情報の提供を行わせるに当たっては、薬剤師又は登録販売者に、あらかじめ、ⅰ)~ⅺ)に掲げる事項を確認させるよう努めなければならないと規定されている。」

「なお、第二類医薬品に分類された医薬品のうち、特定の使用者(小児、妊婦等)や相互作用に関して使用を避けるべき注意事項があり、それに該当する使用がなされた場合に重大な副作用を生じる危険性が高まる成分、又は依存性・習慣性がある成分が配合されたもの(指定第二類医薬品)については、薬剤師又は登録販売者による積極的な情報提供の機会がより確保されるよう、陳列方法を工夫する等の対応が求められる。」

「また、指定第二類医薬品の販売又は授与する場合には、当該指定第二類医薬品を購入又は譲り受けようとする者が、禁忌事項を確認すること及び当該医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨を確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければならないとされている」

第三類医薬品を販売又は授与する場合に行われる情報提供

第三類医薬品に区分された医薬品を販売又は授与する場合には、薬剤師又は登録販売者に、必要な情報提供をさせることが望ましい

販売時に購入者側から、又は事後において購入者(使用者)から相談があった場合の対応

要指導医薬品を使用する者から相談があった場合には、規則第159条の規定により、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に、必要な情報を提供させ、又は必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならないとされている。

一般用医薬品を使用する者から相談があった場合には、規則第159条の17の規定により、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させなければならないとされている。

以上のことをまとめると、下記のようになります。

リスク区分対応する専門家購入者側から質問等がなくても行う積極的な情報提供情報提供を行う
場所
購入者側から相
談があった場合
の応答
要指導医薬品薬剤師対面等により、書面を用いた情報提供及び薬学的知見に基づく指導を義務づけ情報提供を行う場
所(配置販売の場合は医薬品を配置する場所)
義 務
特別要指導医薬品
第一類医薬品書面を用いた情報提供を義務づけ
第二類医薬品薬剤師or登録販売者努力義務
第三類医薬品法上の規定は特になし
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