加味帰脾湯(不眠症・神経症)

不眠症・神経症に用いられる漢方薬

加味帰脾湯は気血双補剤で、疲れや貧血で気や血が不足して元気がない、食欲不振といった症状や、さらに、気血不足が精神にも影響して現れる、不眠、イライラ・のぼせなどの症状に用いられます。
(「のぼせ」がイメージしづらいですが、陽気がうまくコントロールできず、鬱して発熱につながっているとイメージすると良いでしょう)

構成生薬は大変多く、帰脾湯に、柴胡・山梔子を追加して14種類にも及びます。

人参(ニンジン)、蒼朮(ソウジュツ)or 白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、酸棗仁(サンソウニン)竜眼(リュウガン)、遠志(オンジ)、当帰(トウキ)、黄耆(オウギ)、木香(モッコウ)、柴胡(サイコ)、山梔子(サンシシ)

特に、養心安神薬に分類される、酸棗仁、遠志、竜眼は、精神安定剤的な役割を担っているとイメージすると良いでしょう。
また、清熱剤に分類される「山梔子」は、イライラや不眠(肝鬱化火)から生じるのぼせや発熱を抑えるような役割を担っているとされています。

出題の手引きの記載内容は以下のとおり

「体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの貧血、不眠症、精神不安、神経症に適すとされる。」

「熱感を伴うものの貧血」がキーワードになりますが、丸暗記するのではなく、陽気のコントロールがうまくいかず、イライラし熱を生じているようなイメージでうまく結び付けて下さい。

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