クレゾール石ケン液(殺菌消毒成分)・・・特異なクレゾール臭を持つ。

クレゾール石ケン液は、通常原液を水で希釈して使用する殺菌消毒成分です。
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ドラックストアで入手できる市販品の効能効果には以下のように記載されています。

〇手指・創傷面の殺菌・消毒
〇便所、便器、ごみ箱、たんつぼ、浄化槽等、疾病の予防のために必要と思われる場所の殺菌・消毒

かつては、手洗い用の消毒液として用いられていた時期がありますが、原液の刺激性が強く、クレゾール臭と呼ばれる不快なにおいも持つため、日常生活レベルで使用されることは現在殆どありません。
(なお、この「クレゾール臭」ですが、年配者には「昔の病院のにおい」というとピンとくるそうです。また、昔のお医者さんが洗面器の中の液体で手を消毒している光景に見憶えがある方もいるでしょう。年配者に聞いた話では、これにもクレゾール石鹸液が使われてたそうです。)

また、自宅のトイレで使用する人はまずいないでしょうが、屋外用の仮設トイレに使用される場合はあるかもしれません。

なお、このクレゾール石鹸液は、水害・洪水時の野外消毒用として自治体で備蓄している地域もあります。(においが強いため、屋内の消毒には用いない。屋内の消毒にはベンザルコニウム塩化物が一般に用いられる。)

例えば、汲み取り便所が水害で溢れてしまった場合など、ジョウロを使ってクレゾール希釈液を散布することがあります。


登録販売者試験では、何故か良く出題されています。出題の手引きの記載(令和4年改訂版)は以下のとおり

「クレゾール石ケン液は、原液を水で希釈して用いられるが、刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある」

「結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。」

→原液の刺激性の強さや、ウイルスに対する殺菌消毒作用の有無が良く問われています。なお、下線の「大部分の」は平成30年3月の手引き改定で追加されたものです。

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