消風散(熱感があるものの湿疹・皮膚炎・蕁麻疹)
消風散は皮膚疾患に用いられる漢方薬で、特に分泌物や痒みが多く、熱感がある湿疹や皮膚炎、じんましんに適するとされています。一般用医薬品では対象外ですがアトピーに使用される漢方薬としても知られています。
構成生薬は大変多く、以下の13種類です。
荊芥(ケイガイ)、防風(ボウフウ)、蒼朮(ソウジュツ)、木通(モクツウ)、石膏(セッコウ)、知母(チモ)、苦參(クジン)、地黄(ジオウ)、当帰(トウキ)、牛蒡子(ゴボウシ)、胡麻(ゴマ)、蝉退(センタイ)、甘草(カンゾウ)
当帰飲子と同様に、痒みを抑える「荊芥・防風」が含まれます。他にも「清熱」にはたらく「石膏・知母」が含まれ、熱感のある痒みに対応する方剤であることが伺えます。また、蝉退(センタイ)という聞き慣れない生薬が含まれますが、これは本物のセミの羽化後の抜け殻で、痒みを抑えると言われています。
出題の手引きの記載は以下のとおり
「体力中等度以上の人の皮膚疾患で、痒みが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるものの湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせもに適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢をしやすい人では、胃部不快感、腹痛等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。」
試験対策上のキーワードは「局所の熱感があるものの湿疹・皮膚炎・蕁麻疹・・」です。
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