台湾の薬膳料理⑤ 西門町にある火鍋料理店【無老鍋】

今回は台湾の渋谷・原宿とも例えられる繁華街「西門町」にある薬膳火鍋のお店、「無老鍋(ウーラオグゥオ Wú lǎo guō)」を紹介します。(取材日:2023年10月16日)

「火鍋」とは、簡単に言うと「中国式しゃぶしゃぶ」です。
その名称から、使用されるスープは赤く辛いものを思い浮かべる方も多いですが、一般には、鍋を2つに仕切って2種類のスープで楽しむ、鴛鴦(ユエンヤン)火鍋が人気です。


2種類のスープのうち、一方には唐辛子や花椒などの香辛料を使った、赤く辛い麻辣スープと、もう一方は、豚骨・鶏ガラなどをベースにした白湯(パイタン)スープを使い、肉や野菜などを好みのスープで、しゃぶしゃぶして食べるスタイルです。2種類のスープがあれば、辛いのが苦手な人や、子供でも一緒に楽しむことができます。

日本では、まだまだ一般的な中華料理ではありませんが、中華圏では大変人気の料理で、中国本土はもちろん、台湾や香港、マレーシア、シンガポールなど、中華圏では多くの火鍋専門店を見かけることができます。

そして、今回紹介する「無老鍋」は、麻辣火鍋の有名チェーン「鼎王麻辣鍋 Dǐng wáng málà guō」が、新しいコンセプトで始めた火鍋店で、特に「薬膳」をウリにしている点で、他の火鍋料理のお店とは異なっています。

さらに、店の雰囲気やホスピタリティにも気が配れており、火鍋店の中では、やや高級店寄りですが、それでも一人当たり1000元(≒4,600円)程度の予算で、軽くお酒を飲んでも十分料理を堪能することができるでしょう。
なお、取材時の2023.10現在、台湾に4店舗の他、上海、香港、、マカオ、ベトナムにも進出しているようですね。

台湾随一の繁華街 西門町の交差点にあるビルの2階にあります

店の中は、非常に落ち着いた雰囲気で、清潔感もあります。
夜市をはしごするのも楽しいですが、台北でこのような落ち着いた雰囲気のお店での食事も時には良いでしょう。
なお、人気店ですので予約は必須ですが、日本からでも簡単に公式ホームページからネット予約することが可能です。

火鍋のスープは2種類で、赤いスープ「無老辣香鍋」と、白いスープ「麵包豆腐白湯鍋」です。
どちらか一方だけを選ぶこともできますが、やはり両方楽しめる「おしどり鍋」(鴛鴦鍋 Yuānyāng guō)が人気のようです。

なお、湯葉豆腐と鴨血(鴨の血豆腐)は最初から入っており、さらに後から無料で追加もできます。

鴨血 Yā xuè(鴨の血豆腐)はアヒルの血を固めたもので、台湾や中国ではポピュラーな食材で、特に火鍋の具材としては定番だそうです。プルプルとした食感で、特別味にもクセはなく、おいしく食べられます。一応、鉄分の補給などには良いとされています。

そして、薬膳を意識した肝心のスープですが、お店のメニュー紹介やホームページによると、赤いスープ「無老辣香鍋」は・・・

「漢方香辛料を炒めたあとに、スープの甘味と香ばしさを引き立てるために、さらに別の漢方香辛料を加えたのが、こちらの赤いスープである無老辣香鍋です。 種類豊富な漢方香辛料が決め手となっています。 一見すると辛さで全てが構成されているように感じられますが、調理の過程で鶏ガラスープや豚骨スープなどのだしが加えられているため、奥行きのある旨みも感じとることが出来ます。」

では、具体的にどのような漢方香辛料が使われているかというと、お店にあったメニューの紹介文によると・・・

漢方生薬・スパイスとしては、辣椒段(鷹の爪)、八角、殻付き龍眼、香葉、月桂樹の葉(ローリエ)、紅棗(ナツメ)、丁香(クローブ)、花椒(ファージャオ)、枸杞、豆豉、白胡椒粉、辣椒粉、青花椒、白胡椒粒、豆蔲、孜然、花椒粉、甘草、桂枝、肉桂、川芎、良薑、草果、牛蒡(ゴボウ)、蓮子(ハスの実)等が使用されているそうです。

その中でも、八角殻付き龍眼紅棗(ナツメ)草果等は、そのままの形で入っているのでわかりますね。
なお、「無老辣香鍋」はいかにも辛そうですが、スープは見た目ほど辛くありません。辛いというよりも、数十種類の漢方香辛料が使用されているためか、かなりコクのある味わいとなっており、個人的には今まで食べた火鍋の中で最高の味でした。

そして、白いスープ「麵包豆腐白湯鍋」は・・・
「鶏ガラや豚骨、玉ねぎ、青ねき、しょうが、にんにくをベースに、数十種類の漢方香辛料をふんだんに使用したお鍋です。 良質な食材の本来の味を沸騰の過程で引き出すことで、そこから抽出されたエキスを閉じ込めます。 その甘さに誰もが驚きを隠せないでしょう。」

漢方生薬・スパイスとしては、生姜、豆蔲、殻付き龍眼、紅棗(ナツメ)、当帰、豆豉、枸杞、白胡椒粉、甘草、牛蒡、蓮子、桂枝、肉
桂、川芎、丁香(クローブ)、香葉、月桂葉(ローリエ)、草果、良姜などが使用されているそうです。


今回はそれほどお腹に余裕もなかったので、野菜と牛しゃぶ、エビ・ホタテのすり身しか頼みませんでしたが、他にアワビや魚などの海鮮系のメニューも豊富に準備されています。なお、一般に台湾の一人前は日本に比べるとボリュームが多いので、加減しながら頼んだ方がよいでしょう。
無老鍋・メニュー表


味の素晴らしさはもちろん、クオリティを考えるとコスパも決して悪くありませんので、また台北を訪れた際には、リピートしたいお店です。薬膳料理に興味のある方にも、是非お勧めです。

【 無老鍋(西門町店) 】
営業時間:月曜~日曜 11:00~04:00(ラストオーダー03:30) 
最寄り駅:MRT西門町駅
ホームページ:無老鍋公式HP(日本からネット予約可)
取材時(2023.10.16)のレート 1台湾ドル(元)≒4.6円

 

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