主に便秘向けの漢方薬だが、販売現場で扱うことは少ない
便秘薬として用いられる漢方薬ですが、製造メーカーも限られ、一般的なドラックストア等でも取り扱っているところは少ないようです。
構成生薬は以下の5種類です。
ダイオウ(大黄)、牡丹皮(ボタンピ)、トウニン(桃仁)、トウガシ(冬瓜子)、ボウショウ(芒硝)
主薬の大黄のほか、牡丹皮は婦人用薬でよく用いられる生薬(活血化瘀薬)で、血行を促進し、瘀血(血の滞り)を取り除き月経不順・生理痛等に用いられ、他には加味逍遙散や桂枝茯苓丸の構成生薬にもなっています。
また、芒硝とは含水硫酸ナトリウム(天然の鉱物)です。大黄と芒硝の組み合わせは相互的に働き、便秘に効果があります。
登録販売者試験では、時折出題されていますが、問題作成の手引きの記載内容は以下の通り
「体力中等度以上で、下腹部痛があって、便秘しがちなものの月経不順、月経困難、月経痛、便秘、痔疾に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。また、本剤を使用している間は、他の瀉下薬の使用を避ける必要がある。」
→便秘薬以外にも、月経不順・月経困難などの婦人向けの効能が書かれているのが特徴です。牡丹皮が婦人用薬によく用いられる生薬であることから結びつけるとよいでしょう。
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