防已黄耆湯(関節痛・むくみ・肥満症)
「関節の腫れや痛み」「水ぶとり」向けの漢方薬
防已黄耆湯は、出題の手引きでは肥満症向けの漢方薬として防風通聖散とともに記載されています。
一般には膝痛や膝に水が溜まりやすい方向けの漢方薬として知られ、医療用では整形外科からの処方で使われることが多いです。
構成生薬は以下の6種類です。
防已(ボウイ)、黄耆(オウギ)、蒼朮(ソウジュツ)or 白朮(ビャクジュツ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)
主薬は防已であり、余分な水分を除く作用や、痛みを軽減する作用があるとされています。
出題の手引き(令和4年改訂)の記述は以下のとおり
「体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
構成生薬としてカンゾウを含む。まれに重篤な副作用として肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症が起こることが知られている。」
なお、防風通聖散との違いとして、便秘向けのキーワードがないことで区別してください。
*令和4年改訂により、以下のようにキーワードが変更されました。
・「関節痛」⇒「関節の腫れや痛み」
・「肥満」⇒「肥満症」
(参考文献)
中医臨床のための中薬学(神戸中医学研究会)
中医臨床のための方剤学(神戸中医学研究会)
(Visited 1,956 times, 1 visits today)