四物湯(更年期障害、月経不順、冷え症)・・・血虚の基本漢方
四物湯は「血虚」に対する代表的な漢方薬で、補血剤、養血剤と呼ばれる事もあります。
中医学における「気血水」のうち、「血」の不足や巡りの悪さを改善するイメージを持つと良いでしょう。
主に婦人向けの漢方薬として知られており、更年期障害や月経不順などの症状の改善に用いられます。
構成生薬は以下の4種類です。
当帰(トウキ)、川きゅう(センキュウ)、芍薬(シャクヤク)、地黄(ジオウ)
「血虚」の基本方剤と言われていますが、他の漢方薬の基本薬として用いられていることは重要な知識です。
例えば、温清飲は四物湯と黄連解毒湯との合剤ですし、十全大補湯は四物湯と四君子湯の合剤に、桂枝・黄耆を加えた処方です。また、OTCではありませんが、猪苓湯と四物湯の合剤である猪苓湯合四物湯という漢方薬もあります。
出題の手引きの記載内容は以下のとおり
「体力虚弱で、冷え症で皮膚が乾燥、色つやの悪い体質で胃腸障害のないものの月経不順、月経異常、更年期障害、血の道症、冷え症、しもやけ、しみ、貧血、産後あるいは流産後の疲労回復に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、下痢しやすい人では、胃部不快感、腹痛、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。」
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