膀胱炎向けの生薬として知られる。
ウワウルシは、ツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬であり、利尿作用や尿路の殺菌消毒作用が期待される生薬です。いわゆる「膀胱炎」向けの生薬として、17世紀頃よりヨーロッパで知られるようになりました。
薬理作用としては、ウワウルシに含まれる成分であるアルブチンが、尿中でハイドロキノンに変化し、これが細菌に対して抗菌作用を示すと言われています。
なお、医薬品として用いるには、ウワウルシの生薬が販売されているので、自身で煎じて飲みます(恐らく、製品化されたものはない)。
他に、アルブチンはメラニン色素を抑える効果があるとも言われており、最近では美容目的に煎じ薬を飲んだり、化粧水として用いられているケースもあるようです。
登録販売者試験では、泌尿器用薬の分野で尿路消毒成分として良く出題されていましたが、令和以降はそれほど出題されていません。
問題作成の手引き(令和7年度)の記載内容は以下のとおりです。
「ウワウルシ(ツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬)は、利尿作用のほかに、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。日本薬局方収載のウワウルシは、煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。」
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