荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)・・・慢性鼻炎・蓄膿症・にきび
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)は、出題の手引きでは蓄膿症や慢性鼻炎などの「鼻の症状向け」の漢方薬として記載されていますが、「皮膚疾患向け」としても良く知られています。
構成生薬は多く以下の17種類です。
荊芥(ケイガイ)、防風(ボウフウ)、黄芩(オウゴン)、黄柏(オウバク)、黄連(オウレン)、桔梗(キキョウ)、枳実(キジツ)、柴胡(サイコ)、山梔子(サンシシ)、当帰(トウキ)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、川芎(センキュウ)、薄荷(ハッカ)、白し(ビャクシ)、連翹(レンギョウ)、甘草(カンゾウ)
試験対策上、漢方薬のイメージを定着させる為、荊芥はとりあえず「痒み」を抑えるイメージを持つと良いでしょう。防風と良くセットで使用されます。
「荊芥・防風」のセットは、皮膚疾患向けに登場する十味敗毒湯、消風散、当帰飲子にも含まれています。
また、連翹(レンギョウ)は、中医学では化膿性疾患の治療には欠かせない生薬であり、他には喉の痛みに使用される「銀翹散」の主薬としても知られます。
荊芥連翹湯の出題の手引きでの記載内容(令和4年改訂版)は以下のとおり
「体力中等度以上で皮膚の色が浅黒く、ときに手足の裏に脂汗をかきやすく腹壁が緊張しているものの蓄膿症(副鼻腔炎)、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきびに適すとされるが、胃腸の弱い人では、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。まれに重篤な副作用として肝機能障害、間質性肺炎が現れることが知られている。」
なお、手引きでは他に鼻症状向けの漢方薬として、他に辛夷清肺湯・葛根湯加川芎辛夷も登場しています。