R2 愛知県(東海・北陸地区共通)第3章 主な医薬品とその作用(問21-30)

問27(鎮暈薬)は多少迷うが、他は標準・基本レベル

問21
かぜ(感冒)及びかぜ薬(総合感冒薬)に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a かぜの約8割は、細菌の感染が原因である。

b かぜとよく似た症状が現れる疾患に、喘息、アレルギー性鼻炎、リウマチ熱、関節リウマチ、肺炎、肺結核、髄膜炎、急性肝炎、尿路感染症等がある。

c かぜ薬は、細菌やウイルスの増殖を抑えたり、それらを体内から取り除くことにより、咳や発熱などの諸症状の緩和を図るものである。

d かぜ薬による重篤な副作用として、まれに、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息、間質性肺炎が起きることがある。

1(a、c) 2(b、c) 3(b、d) 4(a、d)


感冒および総合感冒薬に関する問題。

a 誤り。×細菌→〇ウイルス。手引きには、かぜの原因として、約8割はウイルスの感染が原因で、それ以外に細菌の感染や、まれに冷気や乾燥、アレルギーのような非感染性の要因による場合もあると記載されている。
b 正しい。
c 誤り。市販のかぜ薬は、あくまでかぜの諸症状を緩和するためであり、ウイルスや細菌自体の増殖を抑える働きはない。
d 正しい。ショック(アナフィラキシー) 、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症は、第二章ではよく出題される重篤な副作用の名称である。
 
正答・・・3


問22
かぜ薬(総合感冒薬)の配合成分とその成分を配合する目的との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

(配合成分) (配合目的)
a アセトアミノフェン - 鼻汁分泌を抑える。
b ブロムヘキシン塩酸塩 - 発熱を鎮め、痛みを和らげる。
c トラネキサム酸 - 炎症による腫れを和らげる。
d ジヒドロコデインリン酸塩 - 咳を抑える。

  a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正


かぜ薬(総合感冒薬)の配合成分に関する問題。どれも頻出の成分なので容易に判断できるように。

a 誤り。アセトアミノフェンは解熱鎮痛成分。「15歳未満の小児でも使用できる」「空腹時でも服用できる」点なども押させておく。
b 誤り。ブロムヘキシン塩酸塩は去痰成分。
↓ブロムヘキシン塩酸塩配合の総合感冒薬

c 正しい。超頻出のトラネキサム酸は抗炎症成分。「のどの痛み」向けを謳った総合感冒薬に良く配合されている。

d 正しい。ジヒドロコデインリン酸塩は麻薬性鎮咳成分。総合感冒薬にも良く配合されている。


正答・・・1


問23
第1欄の記述は、かぜ(感冒)の症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関するものである。該当する漢方処方製剤は第2欄のどれか。

第1欄
体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。まれに重篤な副作用として肝機能障害、偽アルドステロン症を生じることが知られている。

第2欄
1 薏苡仁湯
2 呉茱萸湯
3 小柴胡湯
4 小建中湯
5 葛根湯


風邪向けの漢方薬に関する問題。このレベルなら容易に正答できるように。

「体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)」の他、「頭痛・肩こり」のキーワードから、容易に葛根湯と判断できる。


正答・・・5


問24
解熱鎮痛薬及びその配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 解熱鎮痛成分(生薬成分を除く。)による胃腸障害の軽減を目的として、ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の制酸成分が配合されている場合がある。

2 アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む。)は、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがある。

3 エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強い。

4 イブプロフェンはプロスタグランジンの産生を促進することで消化管粘膜の防御機能を低下させるため、消化管に広範に炎症を生じる疾患である胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎又はクローン氏病の既往歴がある人が使用すると、それら疾患の再発を招くおそれがある。


解熱鎮痛成分に関する問題。

1 正しい。例えば、アスピリン製品の一つ「バファリンライト®」には水酸化アルミニウムゲルが一緒に配合されている。
2 正しい。
3 正しい。エテンザミドに関する内容。
4 誤り。プロスタグランジンの産生を×促進→〇抑制。その以外はイブプロフェンに関する記述で正しい。

正答・・・4


問25
眠気を促す薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、慢性的に続く睡眠障害の緩和を目的とした使用に適している。

b 抑肝散加陳皮半夏は体力中等度をめやすとしてやや消化器が弱いものに幅広く用いることができる。神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症、更年期障害、血の道症、歯ぎしりに適すとされる。

c アリルイソプロピルアセチル尿素は、脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用がある。少量でも眠気を催しやすいため、アリルイソプロピルアセチル尿素が配合された医薬品を使用した後は、乗物や危険を伴う機械類の運転操作は避ける必要がある。

d ジフェンヒドラミン塩酸塩を含有する睡眠改善薬は、15歳未満の小児に対して安心して使用できる。

  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正


眠気を促す薬及びその配合成分に関する問題。
市販の睡眠改善薬に使用される抗ヒスタミン薬はジフェンヒドラミン塩酸塩(代表例:ドリエル)

a 誤り。「慢性的に」とくれば、一般用医薬品は対象外と思ってよい。
b 正しい。抑肝散加陳皮半夏は、抑肝散よりも消化器が弱い人向けである。(陳皮半夏が胃薬的な役割をしている)
c 正しい。アリルイソプロピルアセチル尿素は鎮静成分。
d 誤り。

正答・・・1


問26
カフェインに関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a カフェインは、反復摂取により依存を形成することはない。

b カフェインには心筋を興奮させる作用があり、副作用として動悸が現れることがある。

c カフェインには腎臓におけるナトリウムイオン(同時に水分)の再吸収促進作用があり、尿量の減少をもたらす。

d カフェインには胃液分泌亢進作用があり、その結果、副作用として胃腸障害(食欲不振、悪心・嘔吐)が現れることがあるため、胃酸過多の人や胃潰瘍のある人は、安全使用の観点から留意すべきである。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 4(c、d)


カフェインに関する問題。

a 誤り。作用は弱いながら反復摂取により依存を形成するという性質があり、「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」という注意喚起がなされている。
b 正しい。
c 誤り。コーヒーを飲んだ時の経験でわかるだろうが、カフェインは尿量を増加させる。
d 正しい。

正答・・・3


問27
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。

1 鎮暈薬とかぜ薬(総合感冒薬)では、配合成分が重複することはないので、併用に注意する必要はない。

2 ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示す。

3 乗物酔いの発現には不安や緊張などの心理的な要因による影響も大きく、それらを和らげることを目的として、鎮静成分のジプロフィリンが配合されている場合がある。

4 ピリドキシン塩酸塩は、乗物酔い防止に用いられている抗コリン成分である。


鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に関する問題。細かい知識が問われているので多少迷う。

1 誤り。抗ヒスタミン成分、抗コリン成分、鎮静成分、カフェイン類等の配合成分が重複する恐れがある。
2 正しい。ジフェニドール塩酸塩は抗めまい成分。手引きどおりの内容。
3 誤り。乗物酔い防止薬に配合される鎮静成分としてはブロモバレリル尿素アリルイソプロピルアセチル尿素がある。ジプロフィリンはキサンチン系成分で脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる。
4 誤り。ピリドキシン塩酸塩はビタミンB6。吐きけの防止に働くことを期待して補助的に配合されることがある。

正答・・・2


問28
1~5で示される鎮咳去痰薬の配合成分のうち、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させることを主な作用とする成分はどれか。

1 メチルエフェドリン塩酸塩
2 グリチルリチン酸二カリウム
3 ジヒドロコデインリン酸塩
4 エチルシステイン塩酸塩
5 クロルフェニラミンマレイン酸塩


去痰成分に関する問題。選択枝に去痰成分が複数並んでいる訳ではないので易しい。

手引きでは、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させるものとして、エチルシステイン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、カルボシステインが記載されている。(但し、実際に市販薬に使用されているのはカルボシステインぐらい)

正答・・・4


問29
咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 半夏厚朴湯は、構成生薬としてカンゾウを含み、小児喘息、気管支喘息、気管支炎、咳、不安神経症に適すとされる。

b 麦門冬湯は、水様痰の多い人には不向きとされる。

c 柴朴湯は、まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られている。

d 五虎湯は、構成生薬としてマオウを含まないため、心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能障害の診断を受けた人の症状を悪化させるおそれはない。

1(a、c) 2(b、c) 3(b、d) 4(a、d)


鎮咳去痰目的に使用される漢方処方製剤に関する問題。

a 誤り。もし、柴朴湯(半夏厚朴湯と小柴胡湯の合剤)なら正しい内容。半夏厚朴湯は頻出のカンゾウを含まない漢方の一つであることを知っていれば容易に判断できたでしょう。
b 正しい。頻出の麦門冬湯に関する内容。特に「乾燥感があるもののから咳」がキーワード。
c 正しい。
d 誤り。五虎湯は麻杏甘石湯がベースになっていることを知っていればマオウ(麻黄)を含むことは判断できる。リンク記事で確認を。

正答・・・2


問30
口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)及びそれらの配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a クロルヘキシジングルコン酸塩が配合された含嗽薬は、口腔内に傷やひどいただれがある人では、強い刺激を生じるおそれがあるため、使用を避ける必要がある。

b バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の診断を受けた人では、ヨウ素系殺菌消毒成分が配合された含嗽薬を使用する前に、その使用の適否について、治療を行っている医師等に相談するなどの対応が必要である。

c ベンゼトニウム塩化物は、喉の粘膜を刺激から保護する目的で配合される。

d 炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して、アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)が配合されている場合がある。
  a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正


口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)に関する問題。

a 正しい。殺菌消毒成分のクロルヘキシジングルコン酸塩が配合された含嗽薬は、口腔内に傷やひどいただれのある人では、使用を避ける。
b 正しい。
c 誤り。ベンゼトニウム塩化物は殺菌消毒成分。
d 正しい。関連記事:アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)
↓アズレンスルホン酸ナトリウムが主成分のうがい薬(カミツレ由来の鮮やかな青色が特徴)


正答・・・5

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