咽喉、食道部に異物感、のどのつかえ感に。カンゾウは含まない。
登録販売者試験では、咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤として登場しますが、麦門冬湯や麻杏甘石湯などの感冒症状で使用される漢方薬とは少し趣が異なり、痰を出しても無くならない、のどのあたりのつかえ感、閉塞感に用いられる漢方です。
(中医学では、このような症状を「梅核気」と呼び、肺付近の気の滞り(気滞)が原因と考えます)
また、神経質な方に適するといった特徴があり、医療機関でも、喉・食道付近のつかえ感を訴える方で、検査でも異常がなく原因がはっきりしない場合に処方される事があるようです。
問題作成の手引の記載内容は以下のとおり
「体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、のどのつかえ感に適すとされる。」
特徴的なキーワードとしては「気分がふさいで、咽頭・食道部に異物感」「のどのつかえ感」で、必ず押さえておきましょう。
なお、柴朴湯(別名:小柴胡合半夏厚朴湯)は、「体力中等度で、気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、かぜをひきやすく、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴うものの小児喘息、気管支喘息、気管支炎、咳、不安神経症、虚弱体質に適す」とされ、半夏厚朴湯と同じキーワードを含みますが、気管支喘息に関するキーワードも含むことから半夏厚朴湯と区別できます。余裕があれば合わせて学習しておきましょう。
次に構成生薬ですが、4種類だけで非常にシンプルです。
ハンゲ(半夏)、コウボク(厚朴)、ブクリョウ(茯苓)、ソヨウ(蘇葉)、ショウキョウ(生姜)
この中でも、特にコウボク(厚朴)は気のめぐりを良くする(行気)働きがあるとされてます。
また、ソヨウ(蘇葉)は、いわゆる紫蘇の葉です。その芳香で気の滞りを改善するとされていますが、香りも薬効の一部なので、ソヨウを含む漢方はオブラートで包んで飲まない方がが良いと言われています。
なお、試験対策上、カンゾウ(甘草)を含まない漢方薬であることを押さえておきましょう。令和に入り出題率は低下していますが、平成26年の試験開始当初から、呉茱萸湯と並び良く出題されています。

